フォト
2024年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ

« 祖父母たちのオフィスラブ伝説 by 西口想 | トップページ | 「ガンバリズムの平等主義」@『労基旬報』2016年2月25日号(再掲) »

2017年2月25日 (土)

鎌田耕一・諏訪康雄編著『労働者派遣法』

Rdshahakenho 鎌田耕一・諏訪康雄編著、山川隆一・橋本陽子・竹内(奥野)寿著『労働者派遣法』(三省堂)をお送りいただきました。ありがとうございます。

https://www.sanseido-publ.co.jp/publ/roppou/rodo_shakai/rdshahakenho/

厚労省研究会委員として立法に携わった著者陣が、労働者派遣法制を解説。業規制から、当事者間の私法的な関係に至るまで、政省令や指針、判例・学説などを豊富に示しながら論考。平成27年改正完全対応版。

著者名を見ればわかるように、まさに最近の派遣法改正に直接に携わってきた方々による派遣法の解説書です。

労働者派遣法と言えば、本書はしがきにあるように、「あたかも、増改築を繰り返して道案内がなければどこにも行けない温泉旅館の建物にも似ている」と言われるくらい、複雑怪奇で素人にはわけわかめな法律でした/です。

その原因の一つは、本書ではそこまではっきりと書いていませんが、立法当時の政策思想がその後の時代の変化でどんどんずれていったにもかかわらず、いったんできた制度を取り替えることなくその上に別の思想による制度を建て増ししてきたからで、まさしく水木しげる亭ならぬ妖怪屋敷の様相を呈していたわけです。

2015年改正はそのわけわかめのかなりの部分を整理したとはいえ、未だに魑魅魍魎の生き残りみたいなのがあちこちにいっぱいふわふわと浮かんでいるので、全体を論理整合的に説明しきろうとする本書を素直に読んでいっても、今ひとつわかりにくいところは残るのは、実はやむを得ない面もあります。

とはいえ、そんな労働者派遣法を実務面もふまえつつ学術的な面の双方にきめ細かくここまで分かり易く解説した本も、この著者たちならではでしょう。

序編 労働者派遣法の道しるべ―構造・機能・歴史(諏訪)

第1編 労働者派遣法の歴史(諏訪)

第2編 法の目的と労働者派遣の概念(鎌田)

第3編 労働者派遣事業の許可(橋本)

第4編 労働者派遣事業の規制(竹内)

第5編 派遣元・派遣先間の法律関係(橋本)

第6編 派遣元・派遣労働者間の法律関係(鎌田)

第7編 派遣労働者・派遣先間の法律関係(山川)

第8編 労働基準法等の適用の特例(橋本)

第9編 紹介予定派遣(竹内)

第10編 労働者派遣法の実効性確保(山川)

« 祖父母たちのオフィスラブ伝説 by 西口想 | トップページ | 「ガンバリズムの平等主義」@『労基旬報』2016年2月25日号(再掲) »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 鎌田耕一・諏訪康雄編著『労働者派遣法』:

« 祖父母たちのオフィスラブ伝説 by 西口想 | トップページ | 「ガンバリズムの平等主義」@『労基旬報』2016年2月25日号(再掲) »