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『働く女子の運命』への実感書評たち

Img_752f5d874047328e26f434ce08fbda5 今年は、昨年末に刊行した『働く女子の運命』(文春新書)が着実に読まれ続けた年でしたが、これまでの本とちょっと違って、雇用労働分野の読者ではない方々、自ら働く女性として悩み苦しんできた方々が、実感溢れる感想を書かれていることが多かったのが印象的でした。

本書への書評やコメントは一通りここに集めてあります。

http://hamachan.on.coocan.jp/bunshunbookreview.html

毎度おなじみの金子良事さんとの掛け合い漫才をはじめ、雇用労働関係の論客の皆さんによる書評・コメントも並んでいますが、ここではこの1年の総決算として、これまでだったら私の本を読むこともなかったであろう人々による、もしかしたらこのやや軽薄なタイトルに引かれて読んだ方の実感書評の数々を改めて紹介しておきたいと思います。

http://blog.goo.ne.jp/roommate/e/d1ccc9e03e6531691bf116c0a8508484 (笑うかどには福きたる)

「働く女子はこれからどうなるのか、それが知りたい!」と期待しても、この本は「良い意味で」その期待には全く応えてくれません。 むしろ、働く女子として「立ち向かわなければならない相手」の姿を教えてくれる本であると、私は思いました。 オトコ社会である日本の企業で、女性が(高低に関わらず)ポジションを得て仕事を続けていくのは難しい、ということは一度でも会社勤めをしたことのある女性であればうっすらなりとも感じます。 この本は、その理由が「あの上司」とか「あの会社」というそんな瑣末な問題なんかではなく、ほとんど「大河ドラマ級」の歴史に裏付けられたことなんですよ、ということを「これでもかぁぁ!」というくらい過去の資料から教えてくれます。本当に身も蓋もないくらいに。

http://kaorumiyawaki.blogspot.jp/2016_01_29_archive.html (Flow of Time)

たったの10分の中で、新卒で総合職として大企業に就職した私の行き詰まりを、クリアに解き明かしてくれた。こんなに簡潔にあの経験を説明できるのか、と思うほどで、当時の体験がよみがえった。  なんかその後の私の道のりは、そういう状況の中でどうやって女性として無理なく続けられる働き方を見つけるかということだったように思う。そして、今現在の自分の状況に対して不満で後悔が大きいけれど、改めて労働社会の在り様を考えると、ある意味、そうとしか進めない道をずっと取ってきたんだなと思える。教科書的というほどに、時代をそのまま映した歩みといえなくもない。

https://www.instagram.com/p/BBhwj8-MD63/

たまには真面目な本を。 大学院生という温室を抜け出して社会人になって、それなりに仕事は楽しいけれど、 この働き方でどうやって結婚するんだろう?結婚したとして子ども産む暇あるのか…?という漠然とした不安とか疑問とか。 自分の母親をイメージしても、二世帯住宅でいつも母と姑である祖母がぶつかり合っていたことしか思い出せなくて。 キャリア志向の女性ほどドロップアウトしてしまいやすい構造というのに納得…しつつも、このままどんな社会になるべきなのか答えも考えていかないといけないとも思った。

http://blog.goo.ne.jp/gurubu/e/c09f300eadcf5f346f511346801f6154 (ぐるぐる・ぶらぶら)

読んでたらなんだか吐き気がしてきた(すみません>作者の方)。 それは、きわめて私的な理由で。 働く女子たる私や同僚が悩まされているものの正体が垣間見えたから。 この本で解説されている雇用システムの形成経緯において、折々に ぶち込まれてきた恣意性の存在が、よく分かったから。 今読めば眉をひそめてしまうような、過去の有力団体や有識者・研究者 の発言・解釈説明など、時代がそうだったと言えばそれまでだけれど、 積み重なって現在の状況に確実に影を落としている。 最近で言えば「ダイバーシティ」「ワークライフバランス」、 否定しえない正論の姿で天から降ってきた感のあるこれらのお題。 大事なことなのに、何故こう、何度も、形骸化や形式化を繰り返すの だろう?もっと言えば、毎度形骸化を内省しないのはなぜ? …理由の根っこが少し分かった。 みんなでこぞって換骨奪胎。構造的に換骨奪胎体質。きついわ。

http://udonmotch.hateblo.jp/entry/2016/02/15/205216 (単角子宮で二児の母(予定))

読んでいてちょっと重い気持ちになったので読み進めるのに時間がかかりましたが、 ・自分が企業に総合職として働き、子供を産み、産休・育休をいただき復帰したものの、育児との両立に行き詰まり社内でジョブチェンジした経緯の中で感じたことが、わかりやすく言語化されていた ・そしてその現象はどうして起きているのか、が、日本特有の雇用構造、労使関係の歴史から生まれているということがとてもわかりやすく説明されていた というところがとてもよかったので、ざっと紹介させていただこうと思います。

http://workingwoman.hamazo.tv/e6742524.html (ワーキングウーマンプロジェクト)

「働く女子の運命」には、今の日本企業が、男性優位の社会が、死に体に、なるべくしてなっている理由の全てが書かれていた。 うなずき過ぎて、頭がもげるかと思ったくらい。

http://zouzouzou138.hatenablog.com/entry/2016/06/26/170438 (孤独な女子総合職ブログ)

この前読んだ本 「働く女子の運命」で心に残りすぎた言葉を紹介します。 「私、自分が女だということに気づくのが遅すぎたんですよ」 本当にこれ、これ!!!!!!!! 大学の時は気も酒も強いし男友達も多いし、お金自分でたくさん稼いで1人で生きていくぞ!って思ってたけど 結局わたしも女だったんだ結婚したいし子供欲しいし。男にはなれないしなりたくもないや。 総合職ってオカマみたいだなって思う。 仕事では、男と同じように扱うからねって言われて厳しいことを言われたりさせられたりする でも飲み会とか、仕事を一歩離れると急に女の子扱いされて お酒つぎにいったり男の人の横に座らせられたり触られたり馴れ馴れしくされたりする 自分が何だかわからなくなる。 でも私だって女なんだから。 生理痛がひどくてまだ動けない。

http://kaerunosumika.weblog.to/archives/6447058.html蛙のすみか

若くはないが軽いお仕事で生活させて頂ければ文句はない、期限付きの仕事が多かったから、生活困難な時期も長かった。無期雇用だけど手取り15万で都内7万8千円の部屋に住み2年半仕事する、とかどうやってやっていってたんだ私は、とよく思い出せない。20代後半は僻地の実家で月手取り15万、ボーナス年間50万を5年やってた。仕事って色々よね。のど元過ぎれば熱さ忘れる、今は有期雇用で手取り25万ですが、この先収入下がるとどうなるか?住まいは変えたくないな。書いてても気分が鈍磨してる。心配してもしょうがないという境地なのかもしれないが、もうみんなそんなに悩まなくても良くなればいいのにね

http://globis.jp/article/4988 (GLOBIS 知見録)

この本は、タイトルがややこしい。「働く女子」とか「運命」とか。私と同じように、タイトルから敬遠された方も多いのではないか。出版から一年、既読者から勧められて手にとってみると、自分の置かれてきた環境に「なるほど、そういうことだったのか!」と膝を打つような納得感が大いに得られた。敬遠するのはあまりにもったいなく、今回取り上げたい。

ツイートでも、御自分の経験をもとに深い感想を述べられる方々が・・・。

https://twitter.com/mitchanx/status/696330221121724417

興味と出来心で、最近TLで見かけた「働く女子の運命」を読むことにした。なぜ働く女子は苦しいのか。序章から容赦ない。会社で働く母をやっているともう痛感している現実を、はっきり言語化されて叩きつけられる…「働く女子の運命」濱田桂一郎

この先読み進められるかちょっと不安。買ったからには読んじゃわないと悔しいし、なんかのヒントにしたいな…

子供を産んでから、何度か、自分と仕事、自分が会社員として仕事してることでかろうじて維持している社会性のことを考える機会があった。今またそれについて考えている。かなりの大きさで。そういう時期なんだ。

私が子供がいても働くのは、経済的自立はもちろんなんだけど(経済的自立が己と子供を救うということを母を見てわかってるから)、働いていることでやっと社会性を保ててると思っているので、かなり大事なポイントなんです。人から見たらつまらないものにしがみついてるように見えるかもしれないけど…

子供産んでから、仕事やめたいと本気では思ったことがない、どうしたら続けていけるか、そればかり考える。続けていけなくなることが怖い。

https://twitter.com/tatenosr/status/697209054398033920

今更濱口先生の「働く女子の運命」を読んでて、いちいち頷けるとこばっかりで首が落ちそうなぐらいなんだけど。私はなんとかなった。でも娘はどうか。本当に女性が幸せに働き続けられる社会にならないと。

https://twitter.com/mitchanx/status/699232636535832580

「働く女子の運命」、やっとの事で読み終えたけどヘビーだったわ…。女子に降りかかる運命。タイトルのセンスがもうすごい。そして日本の労働環境の特殊さ、銃後を守る妻がいる男性と同じフィールドで戦わないといけない働く母。いやほんとヘビー

https://twitter.com/tatenosr/status/700294094644338688

今日、やっとこさ「働く女子の運命」読み終わったんだよー。世の中が違って見えるよ。濱口先生、やっぱりすごいよ。

昔「新しい労働社会」読んだときも感動にうちふるえたもんだけど、期待を裏切らないね。おすすめです。

「働く女子の運命」kindleで読んだんだけど、やっぱり新書でも買っておくかな。繰り返し読むことになりそう。

まー、自分が1990年代初めに就職活動した時に感じた違和感、産後働きたいと思ったときに感じた怒り。その理由が書いてあるのよ。すっきりしたわ。

私は「会社」に入りたかったし、大学生の時は入れるということを疑ってなかった(ちょっと前までバブルだったから)。でもなかなか入れてもらえなかった。一生懸命勉強したのになんで?とずっと思ってた。それがすっきりわかった。

産後再就職に向けて頑張ってた時も、実務経験もあって資格もあるのになんで再就職市場からも締め出されるの?と思ってた。それよりも何もできない人のほうが市場価値が高いのはなんで?って疑問もすっきり解決。

ずーっと疑問だったんだよなあ。私は頭の中が欧米だったのねwww

だから、娘には日本の会社で働いてほしくないんだな。

そして、アマゾンカスタマーレビューにも、極めつけのこの実感レビューが。

https://www.amazon.co.jp/review/R29CA42OUR8DV4/ref=cm_cr_dp_title?ie=UTF8&ASIN=4166610627&channel=detail-glance&nodeID=465392&store=books数少ない生き残り働くオバサンも納得の書

濱口先生のような東大卒・キャリア官僚も務められたエリート男性が、日本の働く女性が置かれている状況をかくも正確にとらえられ、わかりやすくフェアに著述されていることに非常に驚いた。私の偏見だが、この世代の男性は、「女は馬鹿でいい。家にいろ」が主流で、働く女を異物・色物としか見ていないオジサンがほとんどだからである。 私は、均等法直前世代である。 その頃の日本はひどかった(今もひどいが)。今のようにWEB経由ではなく、電話をかけて会社説明会に行き、面接、内定となるが、大手企業の求人票には堂々と「男子のみ」と記載されていた。 電話をかけ、某国立大の学生であるむねを告げると「はあ?国立大の女子?。うちはねっ、やる気のある女なんかいらないの!!!」と電話をたたききられたものである。 努力しても、女は報われないということを、私は22歳にして悟った。勉強にはなったが、頭にきた。 ブルース・スプリングスティーンのBorn in the USAではないが、はらわたが煮えくり返る思いで生きてきたのである。 その後、なんとかかんとか就職し、苦節30年。一億総活躍?よう言うわ。せっぱつまって、もう女でも年寄りでも、何でもいいから働いて税金払え、そういうことだよね。30年前、女が働いたら国が亡びるって言ってたのは経団連(当時は違う名前だったかもしれない)なのに、語るに落ちるとはこのことである。 気が付くと、同期女性はほとんどいなくなってしまった。結婚、出産、育児。日本の会社は長時間「いる」ことを要求する。育児・家事をこなしながら、おっさん並みに会社にいろとは、土台無理な話である。 同世代の男はいいのである。帰ったらご飯ができている。 こっちは自分がご飯を作って子供の世話をしてプラス仕事である。この20年の記憶はない。あまりに大変で記憶が飛んだ。 それでもやめなかったのは、周囲の男が、男というだけで優秀でもなんでもなく、ただ単に日本という男に甘い社会に守られて下駄をはかせてもらっているだけの存在だったからである。なにくそと思った。負けるものか。ここまで来たのは意地だけである。 いろいろぐちゃぐちゃ書いたが、濱口先生は、日本で女が真面目に働くことの困難さを豊富なデータを背景に見事に説明なさった。ありがとうございます。男性でも先生のような方がいるとわかって、長年の恨みつらみが少しは溶けました。

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