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2016年9月29日 (木)

武石恵美子『キャリア開発論』

9784502198410_240武石恵美子さんから新著『キャリア開発論―自律性と多様性に向き合う』(中央経済社)をお送りいただきました。ありがとうございます。

http://www.biz-book.jp/%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%AA%E3%82%A2%E9%96%8B%E7%99%BA%E8%AB%96%E2%80%95%E8%87%AA%E5%BE%8B%E6%80%A7%E3%81%A8%E5%A4%9A%E6%A7%98%E6%80%A7%E3%81%AB%E5%90%91%E3%81%8D%E5%90%88%E3%81%86/isbn/978-4-502-19841-0

キャリア開発についての体系的・実践的なテキスト。「自律性」と「多様性」をキーワードに、具体的トピックスやデータを織り込みながら個人・企業・社会の視点から解説。

目次は下の通りですが、まさにテキスト的な構成ではありますが、後ろの方を見ていくと、「ブラック企業問題」とか「非正規雇用とキャリア開発」といったトピックも取り扱われており、今日的な関心にも対応するものになっています。

第1部 全体像をつかむ(キャリア開発とは何か
キャリア開発の主体
経営環境とキャリア開発の変化
求められるキャリア自律)
第2部 テーマごとに考える(ダイバーシティ経営
正社員の多元化とキャリア開発
ワーク・ライフ・バランスと働き方改革
女性のキャリア開発
育児期のキャリア開発
介護責任とキャリア開発
再就職者のキャリア開発
ブラック企業問題
非正規雇用とキャリア開発
自律性と多様性に向き合う)

はじめの方の「キャリア開発の主体」のところでも、日本の雇用システムとキャリア開発といった論点が出てきますが、やはりここでは後ろの方の「ブラック企業問題」を取り上げた第12章を見ておきましょう。

「ブラック企業の背景」というところで拙著等も引用しつつ分析したあと、「ブラック的な働き方への対処行動」というところで、「退出か発言か」と、「発言」メカニズムにも関心を引っ張っていきます。

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コメント

自律と多様性。いいですね。同じ文言でも解釈次第です。
そもそも”求められる”の主語はなにで、そしてそれであなたはいいの?がグラマーでしょうに、コンポジション(かどうかは?)でしたらデータもトピックもありまっせとはまちゃん先生がお書きですからそうなんでしょうが?。
キャリア開発ってザックリおっしゃられますが、まずはポジションに着けた人のステップアップ寓話でしょ?
どれくらいのシェアへの寓話なんでしょと、思うわけです。
差異(自認ではなく、自然・社会的に当事者責任無き場合は不可です)を認められるには、少なくとも多様性に人の尊厳の定義付けを基礎条件設定としない「論」は人に誤訳三昧=解釈次第のエクスタシーを与えるだけだと私は認識します。
でも人の多様な指向を捉えれる学問は、古よりの学問の王様の哲学を観れば理解できるとおり、これこそ多様性にあふれるとは未収斂で然るべきものでありますので、些末ながらご著者は収斂するというか収斂させるに親和される隠れた深層心理をこの目次にのみ感じます。
自由意志(たとえば多様性ですね)という単純な決定論的現代生き残りコンテクストに、社会人とりあえず勝ち組も、その保証なく「さらに頑張らねば、おまえもあっちだぞ恐怖論=離脱したら最後だぞ!日本ではな」でなければよいと思います。
しつこいようでごめんなさいですが、最後の、「非正規雇用とキャリア開発自立性と多様性に向き合う」なんて、読まないので教えてほしいくらいですが、主語は、そしてその存在の因果律は書いているの?と思わず問いかけてみたい衝動でコメントいたしました。

投稿: kohchan | 2016年9月29日 (木) 18時34分

追記いたします。

ミクロ(個々や企業、市場)はグローバル不確実性逓増時代となったのだから、これまでの定常教育(高等教育までのマクロ教育システム)じゃダメよ、事前に自己開発してね。中等まではほぼ基本授業料はマクロで面倒見ることとなってるから、あとは自己投資よ。企業も先はわからないし、入ってからの企業持ち教育なんて採算ベースが見通せない短時間勝負なのだからやらないのよ。いつ採算部門が不採算部門になるかが見通せないもの。だからせっせとキャッシュ詰んでんのよ。見通せないのに出せるわけないでしょ!株主訴訟を受けるだけじゃない。メンバーシップ型も日銀同様逆張り的量的緩和(雇用維持のための所得逓減と代替策としての差別的非正規雇用の見て見ぬふり)も限界。
でも、社会を壊すと結局回りまわってミクロ経済の縮小につながるからマクロで補完的制度を老若男女すべての人がそれぞれに役割を担って持続可能なマクロニッポンを目指しましょ!荒っぽいですがこんな感想。これってやっぱり贈与経済なんですよねえ。
ミクロとマクロは相性は悪い。とすればそれをつなぎ補完する経済サブシステムとは、時代を反映した社会保障制度であろうと鑑み、こうした「論」も補助的役割を模索するものとして見ようとすれば有益であろうと思うのです。学問同様に困難性を社会に抱かせる問題は学問自体にではなく、それを使う我々にあるのだということであろうと思います。

投稿: kohchan | 2016年9月30日 (金) 07時43分

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