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2016年9月14日 (水)

宇都宮健児さんも名文句炸裂

9784906708314_200引き続き『POSSE』32号ですが、今日は宇都宮健児さんと渡辺寛人さんの対談「新しい発想で社会運動を刷新せよ」の紹介。

不思議なことに、いや不思議でも何でもないですが、『都市問題』で坂野潤治さんが語っていることと一つ一つ符合しています。

http://www.npoposse.jp/magazine/no32.html

新しい発想で社会運動を刷新せよ
宇都宮健児(弁護士)×渡辺寛人(ブラックバイトユニオン代表)

宇都宮:とくに護憲運動をやっている人は、護憲の中心が憲法9条にあまりにも集中しすぎていたと思います。憲法の問題からすれば、基本的人権の尊重と国民主権、平和主義という三つの原理があるといわれます。私たち法律を学ぶ者の多くは、その三つの原理のうち基本的人権の尊重が中核的な原理であると考えています。また、最近は安保法制についての議論で立憲主義の回復が問題になっていますが、立憲主義は国民の基本的人権が国家権力の暴走によって侵害されないように権力を縛るという考え方です。基本的人権が社会にどう定着しているかということは、極めて重要な課題であるはずなのに、その点検や人権を実現するための取組というのが戦後余りなされていません。

ここから、憲法25条とそれを具体化した生活保護法の話に入っていくのですが、そういうところがすっぽり抜けている、と。

都知事選に対する市民団体の姿勢にも厳しい言葉を浴びせます。

・・・その後も都政は続いているわけですから、都知事選の期間中だけでなく、選挙で訴え掲げた政策を実現するために、その後もずっと運動をしているかどうかが重要です。ところがこれまでの都知事戦後にそういうことをやった団体や候補者はいなかった。市民団体も四年に一回勝ちそうな著名人を見つけてきて、そして負けたらまた四年後というような運動をやっていたのであり、そういう運動では力は全然付いていかないわけです。

聞こえていますか?「勝ちそうな著名人」症候群が負け戦の原因なんですよ。

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コメント

まずは、宇都宮さんご苦労様でした。
坂野さん同様にagreeいたします。
毎度トクヴィルで申し訳ないけども、米国では「個人の権利」を理解するための聖典扱いのようになっている彼の著書「アメリカのデモクラシー」の中に、”社会は自らの力で自らを決定している。権力はその中にしかない”=自律を説いてますね。これをもって米国と比較しても稚拙ですが、少なくとも時間軸を考えるとその部分において差異は認められるような話ですね。
またトクヴィルはその補完的制度(地域共同体から連邦への分権でしょうかね)をその優位性としておりますが、それも日本には認められませんので、これまた宇都宮さんにはagreeですねえ。
9条ですねえ。大切ですねえ。それをふまえても9条はなんといますか13条およびおっしゃられる25条とは異質な特異な位置づけに感じます。たとえば、9条だけが私の感性ではノーベル平和賞がもつ恣意的臭いというか、時の(特に米国の)政治戦略性を感じます(皮肉にもそれは朝鮮戦争勃発にて米国極東戦略変更を余儀なくされ=でもプラグマティズムのくにですからなにも問題ないわけですが)。日本の社会システムは中間抜き社会として経済優先でここまできたとすれば、その反省はあれど所詮そんなもんでしょとも云いたくなりますし、司法も独立した補完機関として機能してこなかったじゃないの?と申し上げたくなります。やっぱり、宇都宮さんも表層でしか語られていないような、リアリティを感じさせてはくれません。ご本人の消費者に寄り添う弁護活動にはおおいに敬意を表します。しかしながら、おっしゃられる政治的方向性に親和される方々も、一応毎度毎度サマリーを出されるでしょうから、連続性がないってことはどうしてか?は続ける云々ではない史実による深層に迫らないと・・・やはり表層でしょ。ここで炸裂させても(笑)。

投稿: kohchan | 2016年9月14日 (水) 12時12分

ここのところ逆風であることは認めますが、細川・鳥越等を応援し続け、非自民非共産のリベラル改革路線をずっとやってきた者として反論したい。

>その点検や人権を実現するための取組というのが戦後余りなされていません。

宇都宮氏の言う人権と、我々の視点から重視する人権が異なっているだけ。格差がある=人権侵害、という見方を我々はしていない。だから経済政策として規制強化・財政出動・(分配後の)平等により過ぎているゴリゴリの社会民主主義者である宇都宮氏を支持できないだけです。
個別の政策として批判しているだけです。分配の平等や行政の肥大化や統制経済の弊害を直視してください。

>聞こえていますか?「勝ちそうな著名人」症候群が負け戦の原因なんですよ。

変な著名人を出されたくなければ、宇都宮氏が中流階級やノンポリに妥協すればいいだけの話ではないか?
特定の階級やカテゴリの利益に反すれば市民に非ず、人権に非ずという偏狭な運動をしているのはどっちだ。

>生活保護法の話に入っていくのですが、そういうところがすっぽり抜けている、と。

「弱者の言い分」を100%正当化することが不可能になっただけでは?
貧者優遇・高所得者否定の古い運動にいつまで固執するのだろう。


>絶望の国の不幸な奨学金

↑このような、「極彩色の貧困物語」を展開し、極端な人々に寄り添うことこそダメな運動ではないか?
ちょっと突っ込まれるとボロボロと矛盾が出るような、頭の弱い人向けの扇動で税金と時間を浪費させることは許せない。宇都宮氏やその周辺の過激な言動に恐怖を覚える。彼を知る複数の弁護士からも、「誠実ではあるが、激怒しやすく、極端な表現をする。また、扇動に長けている」という評判を聞く。

投稿: 阿波 | 2016年9月16日 (金) 13時59分

宇都宮氏が主導した司法修習給費復活運動は、「教科書も買えず、回し読みしている」「8畳間で同期と肩を寄せ合って暮らしている」「一日一食しか食べられない」「貸与制のせいで、将来が不安で留年した」など、およそ常識では考えられないような貧困の捏造を行った。

氏の運動は、あまりにデタラメなので、最高裁が公式に批判したほどだ。市場重視の大手法律事務所関係者だけでなく、市民派・社会派とされる法曹からも、支持されるためならば嘘で大衆を扇動していいのかと疑義が呈された。

投稿: 阿波 | 2016年9月16日 (金) 16時33分

濱口さん
ダメでしょ、これを掲載したら。

誘発需要?
情報サイトは一見双方向性はあれど、主こそ”創造主”ですから内田さんのみ先のコメントで批判したのではなく主こそです。
目的論であり決定論でしかないブログツールのご主人様は”主”ですよ。

でも、ニヒリズムですね。
無反応だったら。

エントリとブログ性向のアンチノミーは誰も感じないのかね。
ファンなんてレベルじゃないよ。
悲しい。

投稿: kohchan | 2016年9月16日 (金) 18時20分

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