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ドイツの労働者重役制はEU法違反!?

欧州労連のホームページに興味を惹く記事が載っています。9月21日付けで、「ECJ to declare composition of German company boards illegal? 」(欧州司法裁判所はドイツの会社重役会の構成を違法と宣言する?)というセンセーショナルなタイトルです。

https://www.etuc.org/press/ecj-declare-composition-german-company-boards-illegal#.V-SIVdFf270

PeterscherrerJust as the representation of workers on company boards is getting back on the political agenda*, an attempt is being made to get the German system of board-level worker representatives declared illegal!

会社重役会における労働者代表が政治的アジェンダに戻りつつあるとき、ドイツの重役レベル労働者代表制が違法とされるかも知れない企てがなされつつある。

A case is being brought to the European Court of Justice (ECJ) claiming that the German law is discriminatory for the subsidiaries of German companies in Europe and therefore incompatible with European law.   

ドイツの法律はドイツ会社の子会社に対して差別的であり、それゆえEU法に違反するという訴えが欧州司法裁判所に提起された。

To highlight this threat to the cooperation between companies and trade unions, an essential part of the German economic success story, the leaders of the European Trade Union Confederation (ETUC)  and German Trade Union Confederation (DGB) are taking part today in a legal conference in Luxembourg, the seat of the ECJ. 

ドイツの経済的成功の要因である会社と労働組合の間の協調に対するこの脅威を明らかにするため、欧州労連とドイツ労連は本日ルクセンブルクで法律会合を開いた。

“I am very alarmed that the German system of workers on company boards is being challenged in the European Court of Justice” said Peter Scherrer, Deputy General Secretary of the ETUC. “Workers’ rights have not always been sufficiently respected by the ECJ in recent judgements. We all have very bad memories of cases like Laval and Viking. We really do not need another set-back.” 

「私はドイツの労働社会者重役制が欧州司法裁判所で挑戦を受けていることに極めて危機感を持っている」「近年の判決において、労働者の権利は必ずしも充分に尊重されていない・・・」

“Instead of trying to strike down the German system the EU should be debating how to get workers on boards all over Europe.”   

「ドイツの制度をたたき落とすのではなく、EUはその全域にわたって労働者重役制に向けて議論すべきだ」

The conference, organised by the Hans Böckler Foundation and the Chambre Des Salaries Luxembourg, takes place today, with speakers Reiner Hoffman, President of the DGB  and Peter Scherrer, Deputy General Secretary of the ETUC.

詳しいことはよくわかりませんが、市場主義的な色彩が強まって久しいEUにおいて、かつてはドイツ型労働者参加システムをEU全域に広めようとしていろいろ摩擦が絶えなかったことを思い起こすと、世の中の流れの方向性が全く逆向きに動いているのだなあ、ということがよく窺えるニュースです。

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