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労働政策決定システムの問題@WEB労政時報

WEB労政時報に「労働政策決定システムの問題」を寄稿しました。

https://www.rosei.jp/readers-taiken/hr/article.php?entry_no=561

去る7月26日(火)、厚生労働省は第1回「働き方に関する政策決定プロセス有識者会議」(座長:小峰隆夫、法政大学大学院政策創造研究科教授)を開催しました。その開催要綱には、こう書かれています。
 
…労働政策の推進にあたっては、公労使の三者で構成される労働政策審議会が重要な役割を果たしているが、今後、少子高齢化のさらなる進行とそれに伴う労働力供給の減少や多様な価値観に対応し、労働参加率向上やイノベーション創出等を実現する誰もが活躍できる社会を構築するためには、これまで以上に様々な分野や立場の人の声を広く吸収し、機動的な政策決定を行うことが不可欠である。…
※厚生労働省「働き方に関する政策決定プロセス有識者会議 開催要綱」→資料(PDF)はこちら
 修飾語を抜いて反転させると、現状の労働政策審議会は「様々な分野や立場の人の声を広く吸収」できておらず、「機動的な政策決定を行」えていないという問題意識があるようです。・・・・・

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コメント

Web労政時報の本記事、拝読しました。塩崎厚労相の問題意識(同一労働同一賃金も、非正規の人たちの報酬を欧州並みに上げていきたいが、現状、三者構成の「労働側」つまり非正規の人たちの声が政策審議にフェアに代弁されていないのではないか?)はご尤もな指摘でしょう。また、先週発表されたばかりの最終報告書「働き方の未来2035」の結論「2035年に向けての提言」でも「AIやロボットなどの技術革新は大きなチャンスをもたらすが、そのような恩恵を働く全ての人そして経済全体にもたらすには、技術革新や産業構造の変化に合わせて、あるいはそれを先取りする形で新しい労働政策を構築していく必要がある。言い換えると、それが構築できないと…日本経済は大きな困難に直面することになってしまう。…。そもそも企業自体が大きく変容していくと考えられる…。同じ企業で働いているという帰属意識よりも同じ職種や専門領域で働いているという共通意識の方がより強くなり、…。2035年に自立した個人が多様な働き方を享受するには「契約を結ぶ」とはどういうことかといった契約の基本概念の理解がまず必要であろう…。しかし、法律や制度の変更にはかなりの時間を要することを考えるとこれを将来の課題ではなく今現在の課題として捉えていくことが大切である。本報告書の方向性に沿って具体的な施策体制及び工程表をつくり早急かつ着実に新しい労働政策のあり方を検討していく必要がある。」という骨太な提言がこの時点で厚労相からなされたことに、まず一安心ですね。そして、この直球提言をそのまま受ける形で始まったのがエッセイの冒頭に紹介されている「働き方に関する政策決定プロセス有識者会議」(7/26初回開催)という経緯になるかと…。なお今回のメンバーですが、労働法学者は前回に引き続き東大の山川隆一氏と神戸大の(気鋭の)大内伸哉氏がおられます。期待していますよ!

投稿: 海上周也 | 2016年8月 8日 (月) 18時08分

「働き方」ですねえ。
シンギュラリティをコメントで書き綴ってきましたが、その技術進化と産業及び労働の構造的転換点は生産セクター。同時に先般コメントでぎゃふんと思い知らされた分配さらに再分配の再構築を伴うものであればよいのですがどうもルソーさんからスミスさんの考え方にググッと近づいたように思われます。
週刊文春6月30日号「飯島勲の激辛インテリジェンス151 霞が関人事に異議あり」や週刊年金実務第2202号「ズームアップ 香取さんの体感に思う」を読むと組織の将来は株式市場同様に人事を見れば予想がつくと思っている私にとっては厚労省も舵を切りはじめ、生産構造変化でもはや内企業依存は期待できず、労働も分子化されるであろう内生産セクターの再構築に着手しはじめたのかと。ミルさんの「定常状態」の意味を人口減社会となる日本では研究するオルタナティブ組織が必要かと思われます。先駆者スミスさんはすごいのですが、スミスさんの社会・経済発展理論をせんじ詰め今風に言い換えると、リフレやトリクルダウンに分ありとされる巨人であられますからそちらに親和する人事となることでしょう。組織は人事を見れば数年先は読めますよ。

投稿: kohchan | 2016年8月 9日 (火) 08時07分

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