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労働協約を締結できるユニオン

昨日、エステユニオンがエステ界の最大手TBCと労働協約を締結したと報じられており、

http://www.asahi.com/articles/ASJ8V4WNRJ8VULFA01C.html (朝日:TBC、外部労組と「ホワイト求人労働協約」締結)

http://mainichi.jp/articles/20160827/k00/00m/040/069000c (毎日:エステ・ユニオン TBCと労働協約締結 固定残業代明示)

そのエステユニオンのブログに詳しい解説が載っていますが、

http://esthe-union.sblo.jp/article/176628406.html (エステティックTBCとエステ・ユニオンは「ホワイト求人労働協約」を締結しました!)

この度、エステティックTBC(TBCグループ株式会社)とエステ・ユニオン(総合サポートユニオンエステ支部)は、「ホワイト求人労働協約」(就活安心労働協約)という日本初の求人に関する包括的労働協約を締結しました。この協約は、求人に関する情報公開を会社が積極的に行うこと、労働契約は求人を下回らないことなどを約束することによって、求職者が安心して就職できるようにすることを目的としています。

 本日、エステティックTBCとエステ・ユニオンは、厚生労働省にて共同記者会見を行い、労働協約の締結とその内容について発表しました。

協約の中身はリンク先を見ていただくことにして、やはりエステユニオンというもともとは個別紛争解決型の典型的な外部ユニオンが、労働市場のあり方を規制する本来的なトレード・ユニオンとして労働協約というルール形成能力を獲得するにまで至っているということが、もっとも注目すべき点でしょう。

もともとトレード・ユニオンとはそういうもののはずですが、内部労働市場に閉鎖された企業別組合には、その企業内部のルール形成能力はあっても、それを一歩出ると何もできないし、一方その企業の外側で活動するいわゆる「ユニオン」はもっぱら個別の紛争を解決する能力のみによって評価されるにとどまり、それを超えた労働市場のルール形成能力はないものとみられていました。どちらも、トレード・ユニオンではなかったわけです。

その意味で、もちろん特殊な業界の一企業との協約に過ぎないということを前提にした上で、注目すべき協約であることは間違いないように思われます。

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コメント

エステユニオン「就活安心労働協約」…。確かにわずか文書一枚、最小限の6項目(本来労使で守られて当たり前の中味)からなる、一見ささやかな協約ですが、後で振り返った時に21世紀日本の職種別ワーカーの福利向上にとって「大きな一歩」と位置付けられるかもしれませんね。

投稿: 海上周也 | 2016年8月27日 (土) 12時12分

そういえば、その「ユニオン」と不当労働行為で争議になっている青林堂が、こういう本を出したんですねぇ。

田岡春幸『中小企業がユニオンに潰される日』
http://amzn.to/2bleOsT

自分もtogetterでまとめ作った http://togetter.com/li/1016747 んですけど、こういう本を出してまで「ユニオン」を排除したい出版社も出版社なら、こういうのをまさに悪魔化して描く厚生労働省の元官僚も元官僚ですなぁ(呆

投稿: 杉山真大 | 2016年8月27日 (土) 16時29分

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» エステ・ユニオンの就活安心労働協約とは [シジフォス]
ボロボロになりながらもNETをチェックしていると重要な看過できない情報が山積している。「高江の自然破壊」「貧困たたきへの抗議デモ」「働き方改革」等々様々あるが、やはり業界的には、東海林さんも強く関心をもったエステ・ユニオンのTBCとの労働協約締結にふれないわけにはいかない。今日は、「労働情報」の運営委員会もあり、多くのプロレイバーも参加する中で、議論もしてみたい。ただ、直接当該と話もしておらず、協約本文も見ていないが、毎日新聞が見出しに「固定残業代明示」と書いてあったことには?と感じるメン...... [続きを読む]

受信: 2016年8月28日 (日) 07時37分

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