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人員問題の希薄化

今野さんのつぶやきから、

https://twitter.com/konno_haruki/status/758536763484712961

結局、業務量の問題である。効率や努力、あるいは「工夫」に問題をすり替えてはならない。

https://twitter.com/konno_haruki/status/758537556958949376

ワークライフバランスやらストレス対策やらをいって「有名」になっている人たちは、絶対に「業務量」を測定したり調査したりはしない。業務量が増えることは前提で、個々人のストレス管理を向上させたり、効率的な作業環境を追及する。本当に過労死や残業を減らしたいなら、「業務量」を分析すべきだ。

https://twitter.com/konno_haruki/status/758538192605765636

「業務量」が残業や過労死の本質的な問題だと、実は、専門家の多くは気づいている。だが「業務量を測定し、減らす努力をしよう」と唱えたところで、政府にも経済化にも「受けない」。だから、個々人のストレス管理やサマータイムなどの「効果検証」ばかりに熱心になる。学問も中立ではない。

ある意味その通りなのですが、とはいえ「業務量」はまさに業務サイドから決まってくるため、労働サイドでは「この業務は要らないだろう」というのはなかなか言いにくい面があるのでしょう。

とはいえ、業務量=人員×労働時間なのですから、過重労働を減らすためには人員を増やすしかないはず。そして、かつては結構労使交渉のテーマに人員の問題が取り上げられたりしていたのですが、それが希薄化してしまい、人員問題は専ら財務問題としてしか見られなくなってしまっている、という点が、むしろ考え直すべきことのように思えます。

「仕事が多いのは当たり前」に加えて、「人が足りないのも当たり前」になってしまったのはなぜか、メスを入れるとすればそのあたりなのではないか、ということです。

(ついでに)

ちなみに、先週紹介した船員法ですが、

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2016/07/11472-bfad.html(1日14時間、週72時間の「上限」@船員法)

労働時間の上限や休息時間を規定するだけではなく、労働時間、休日と同じ章に定員まで規定しています。労働時間を守らせるためには、そこまでやるという一つの見識でしょう。

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO100.html

   第六章 労働時間、休日及び定員 

(労働時間)
  第六十条   船員の一日当たりの労働時間は、八時間以内とする。

(定員)
第六十九条   船舶所有者は、国土交通省令で定める場合を除いて、第六十条第一項の規定又は第七十二条の国土交通省令の規定を遵守するために必要な海員の定員を定めて、その員数の海員を乗り組ませなければならない。
2   船舶所有者は、航海中海員に欠員を生じたときは、遅滞なくその欠員を補充しなければならない。

第七十条    船舶所有者は、前条の規定によるほか、航海当直その他の船舶の航海の安全を確保するための作業を適切に実施するために必要な員数の海員を乗り組ませなければならない。

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コメント

今野さんのつぶやきにある真理には、私以前もコメントにてワークライフバランス研究やストレス対策の導入等々今や不可避であるとともに、どうも問題解決への深部に到達しえない脆弱さを感じます。なんだか「上から目線」と書いたように覚えますが、研究はセクター別でも成果も因果律トートロジーでセクター内での机上の進化に終わることなくするには問題の解を求める源の認識ラインの一致をスタートとして、またそのパラドクスとしては、以前にはなぜ問題化しなかったのかをも同時に認識一致させていただくことが最近の諸エントリにも繋がる総合解へと発展することを期待します。

投稿: kohchan | 2016年7月29日 (金) 12時55分

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