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2016年6月28日 (火)

勤務中の排便の自由

毎日新聞が例の給食センター調理員の排便禁止令が撤回されたと報じていますが、

http://mainichi.jp/articles/20160628/k00/00m/040/142000c (給食センター 勤務中の排便の自由、回復 福井・若狭)

集団食中毒の発生を受けて福井県若狭町が町給食センターの調理員に勤務時間中の排便をマニュアルで禁じた問題で、町は27日までに、排便に関する項目を削除する方針を固めた。・・・

もちろんここは格調高く、憲法が保障する基本的人権としての排便の自由を高らかに歌いあげても良いのですが、ここではもう少し格調低く、労働安全衛生規則のある規定をさりげにお示ししておこうかと。

労働安全衛生規則(昭和四十七年九月三十日労働省令第三十二号)

(食堂及び炊事場)

第六百三十条  事業者は、事業場に附属する食堂又は炊事場については、次に定めるところによらなければならない。

一 食堂と炊事場とは区別して設け、採光及び換気が十分であつて、そうじに便利な構造とすること。

二 食堂の床面積は、食事の際の一人について、一平方メートル以上とすること。

三 食堂には、食卓及び労働者が食事をするためのいすを設けること(いすについては、坐食の場合を除く。)。

四 便所及び廃物だめから適当な距離のある場所に設けること。

五 食器、食品材料等の消毒の設備を設けること。

六 食器、食品材料及び調味料の保存のために適切な設備を設けること。

七 はえその他のこん虫、ねずみ、犬、猫等の害を防ぐための設備を設けること。

八 飲用及び洗浄のために、清浄な水を十分に備えること。

九 炊事場の床は、不浸透性の材料で造り、かつ、洗浄及び排水に便利な構造とすること。

十 汚水及び廃物は、炊事場外において露出しないように処理し、沈でん槽を設けて排出する等有害とならないようにすること。

十一 炊事従業員専用の休憩室及び便所を設けること。

十二 炊事従業員には、炊事に不適当な伝染性の疾病にかかつている者を従事させないこと。

十三 炊事従業員には、炊事専用の清潔な作業衣を使用させること。

十四 炊事場には、炊事従業員以外の者をみだりに出入りさせないこと。

十五 炊事場には、炊事場専用の履物を備え、土足のまま立ち入らせないこと。

念のため言うと、ここで規定されているのは当該事業場で働く労働者のための食堂とそのための炊事場であって、給食センターには適用されるものではありません。ですから給食センターで働く炊事従業員以外の職員と別の専用の便所を作る必要はありませんが、少なくとも炊事従業員が便所に行くことは当然の前提にしているとはいえるでしょうね。

ちなみに、労働安全衛生規則は便所についても事細かに定めています。給食センターにも当然適用されます。

(便所)

第六百二十八条 事業者は、次に定めるところにより便所を設けなければならない。ただし、坑内等特殊な作業場でこれによることができないやむを得ない事由がある場合で、適当な数の便所又は便器を備えたときは、この限りでない。

一 男性用と女性用に区別すること。

二 男性用大便所の便房の数は、同時に就業する男性労働者六十人以内ごとに一個以上とすること。

三 男性用小便所の箇所数は、同時に就業する男性労働者三十人以内ごとに一個以上とすること。

四 女性用便所の便房の数は、同時に就業する女性労働者二十人以内ごとに一個以上とすること。

五 便池は、汚物が土中に浸透しない構造とすること。

六 流出する清浄な水を十分に供給する手洗い設備を設けること。

2 事業者は、前項の便所及び便器を清潔に保ち、汚物を適当に処理しなければならない。

ちなみに、わたくしはこれで初めて「便房」とか「便池」なる言葉が存在することを知りましたぞなもし。

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