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2016年4月15日 (金)

小林美希『夫に死んでほしい妻たち』

17981小林美希さんの新著『夫に死んでほしい妻たち』(朝日新書)をお送りいただきました。ありがとうございます。

http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=17981

家事や育児において、妻の「してほしい」と夫の「しているつもり」の差は、想像よりもはるかに大きい。のみ込んだ怒りが頂点に達した妻の抱く最後の希望は「夫に死んでほしい」……。世の男性たちを戦慄させる、衝撃のルポルタージュ!

とはいえ、なんともあざとい、というか書店で見かけたら思わず手に取らせてしまう凄いタイトルですね。

冒頭から「死ね!!」が炸裂します。日本死ね、じゃなく、

「お前、何やってんの!? ふざけんな、死ね!!」

午前7時半、都内のマンションでは、まるで戦場と化したリビングルームで妻から夫への怒号が飛んでいた。・・・

・・・そのとき、夫は台所に逃げ隠れている。この大変な状況を横目にして、お皿を洗って自分のコーヒーを入れ始めているではないか。

それに気付いた瞬間、美由紀さんの心にはっきりした殺意が芽生えた。

-はあ!?何で今、皿を洗ってんだよ、てめー、。近くにいてわかんねーの?大変なのっ。しかも、コーヒー入れてんじゃねーよ?もー!早く手伝えよっ!!

という具合で、「子どもを保育園に送るだけでイクメンを気取るな!」「妊娠中に何度も飲み会に行きやがって!」「夫が介護になったら、との届かないところに水を置いてやる」!といった妻の夫への呪詛がこれでもかこれでもかと連ねられています。

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コメント

こういうのバブル期の「おじさん改造講座」と同じで、結局一時の「あああるよねー」系うっぷんばらしで終わってしまって逆効果なんじゃないかなって気もします。

そうですよ。
穫れるもん穫れて、ほら、例の「一億何とかミーティンぐ~」での、え~、ありえないでしょ話「ソーシャル・インルージョン」が神風吹いて社会制度化されて現れたら、死ね願望も殺意も育たない、ただただ淡々と別れて望む人は新たなパートナーを捜せばよいだけですからねえ。あらゆる事象を個人に還元する時代風潮で自らも自己責任を許容してしまった挙げ句のニヒリズム社会版「我慢大会」の2016年バージョンです。
また墓穴を掘ってしまった。

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