『若者と労働』への短評
読書メーターで今月、『若者と労働』への短評が2つアップされています。
まず「ジャック」さん。
http://bookmeter.com/cmt/55505454
日本と欧米を比較しながら若者の労働について語りかける。日本の新卒至上主義のもたらした弊害、まっさらな経歴ほど評価されるという見方は非常に興味深い。逆に欧米はスキルを求められ、何もできない新卒程職に困る。なるほど。欧米の働き方が注目されているけど欧米は良くも悪くも能力主義だから若者にとってはすごく生きにくいんじゃないかな。欧米のやり方を手放しで褒めるんじゃなく、長所も短所もしっかりと見極めて上手に取り入れていきたいね
次に「kouki_0524」さん。
http://bookmeter.com/cmt/55834124
自分も含めて、学校を卒業しただけでなんの技能も持たない人間がなぜ企業にどんどん採用されていくのか?あたり前なんだけれど素朴な疑問でもあるこの現象を、欧米との比較も交えながら丁寧に解説してくれる。 ハードな仕事を課されても、家族手当や年功賃金で報いのあった以前と比べて、現在はそうではない。自分というものをしっかりと持たなければ、疲弊するだけ。そのことがよく理解できる一冊。
興味深いことに、ほとんど同じポイントに着目されていますね。
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いわゆる調整型資本主義型の新卒一括雇用政策と現実社会には何も役には立たないが偏差値による学校格付けで安定均質労働者を供給する教育制度がキャッチアップ・ジャパンを劇的成功に導いた結果の出来すぎリアクション。そしてその調子こいた態度に怯え怒った覇権国の危機感が、1980年代以降、情報とバイオテクノロジー科学主体の新財と補完するべく金融ルールを変更し(され)、日本にとってはいずれが便益が上回っているかの近視眼的評価で、しかしそれなりにくっついていったのがいよいよ「こりゃもたんぜ」となった毎度遅かりし我が国の悪い癖。巷でもお家芸の「私は悪くない。悪いのはあいつだ!」式の○○国が悪い!○○主義は…売れますよねえ。時空を超え享楽世代の先送りがいよいよ今に現象として現れたためこうしたコメントを呼び込んだのでしょうから、そろそろはまちゃん本を読まないといびられそうでございます。はまちゃん先生の、表題本を含めすべての本ってしっかりと未来にリ・アクティブしてますかね?してないなら読みたくないしなあ(笑)。
投稿: kohchan | 2016年4月28日 (木) 07時36分