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片山悠樹『「ものづくり」と職業教育』

Voc 岩波書店の山本賢さんより、その編集された片山悠樹著『「ものづくり」と職業教育―― 工業高校と仕事のつながり方 ――』をお送りいただきました。

http://www.iwanami.co.jp/cgi-bin/isearch?head=y&isbn=ISBN4-00-025322

若者の職業移行が困難ななか,社会的関心が高い「職業教育」.本書はその可能性と限界を,工業高校の「ものづくり」教育を手がかりに考える.どのような知識や技能について,その有用性や価値を,誰が,何を基準に,どのように承認し,それはどう活かされているのか.――職業教育論争に一石を投じる貴重な実証研究.

オビに「本田由紀氏推薦」とあるとおり、職業教育のレリバンスの諸相を特定の工業高校に密着してその微妙な姿を浮かび上がらせています。

面白いのは、現在の工業高校では「ものづくり」という言葉が大変はやり言葉になっているのですが、かつては必ずしもそうではなかった、いやむしろ、日教組の教研集会の記録などから浮かび上がってくるのは、「単なるものづくりになるような体験的学習」に批判的な教師たちの姿だったりするのです。

転機は1999年にゼンキン連合(現在のJAM)が中心になってできたものづくり基盤技術振興法だったそうで、意外なかたちでつながっているのですね。

片山さんは教育社会学の方ですが、こういう問題を取り上げることから労働経済学で議論される技能や熟練についても突っ込んだ議論を試みられています。このあたりは、もう少し踏み込んで論じてみたいところではありますね。

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