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2016年4月12日 (火)

久島豊樹さんの拙著評

Img_752f5d874047328e26f434ce08fbda5 「HRM Magazine」における久島豊樹さんの「HR Books」の書評で、拙著『働く女子の運命』が取り上げられています。

http://hrm-magazine.busi-pub.com/books1604.html

法的に「男女平等」を実現していながら女性活躍推進が進まない我が国には,条文に現れない阻害要因があるのではないかと著者は疑う。「ジョブ型」(欧米型)の雇用関係の場合は“その仕事ができるか”を基準に女性の職域が拡大され男女平等に行き着いたが,「メンバーシップ型」(日本型)のもとでは,忠誠心やら家族を養う給料やら様々な事情が絡み合って問題が複雑だと読み解いている。その過程では歴史に分け入り,女工から職業婦人,女子挺身隊,BG,OLに至るまで,時代ごとに象徴されるトピックを取り上げている点が面白い。例えば,1930年代にはすでに男女賃金格差是正の声は挙がっていたというが,一方で,婚期を逸することがないよう「女子事務職28歳定年」の制度化が肯定される時代だったと振り返る。また,戦時中の女子労働力の活用は婦人団体の側が積極的で,軍部は家族制度の崩壊を懸念し消極的だったという話も興味深い。中長期の変遷で見れば,女性総合職の活用は1990年代半ば以降であり,今はまだ変化の途上という認識が腑に落ちる。

いやもちろん、話の本筋も大事なんですが、本書を書きながら実は密かに楽しんでいたのは、そういうややトリビアめいたあれこれの歴史秘話だったんですね。

例の日本女子大を出た谷野せつが日本初の女性監督官になったなんて話も、朝ドラの関係で少しは受けるかな、とか思ってたんですが・・・。

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