サービス経済化の労働法的含意
サービス経済化とは、労働の商品化のさらに進んだ形態。産業化段階では商品化の矛盾は企業の経営者とその労働者との間で先鋭的に現れ、紛争という形をとりえ、それゆえにその範囲で対処されうる。ところが、労働力の利用者がサービス消費者全体に拡散してしまうと、サービス提供者を乱用せずに適切に利用すべき責務も拡散、希薄化してしまう。労働法とは、労働力の消費者は神様であってはならないという規範だが、サービスの消費者に神様であってはならないという者はいない。むしろ、みんな神様になってしまう。
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