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« 法政策を説明する | トップページ | 男女平等政策と女性労働政策の峻別!? »

2015年12月29日 (火)

権丈善一『医療介護の一体改革と財政』『年金、民主主義、経済学』

21950 権丈善一さんよりいずれも大著の『医療介護の一体改革と財政』と『年金、民主主義、経済学』(慶應義塾大学出版会)をお送りいただきました。ありがとうございます。

権丈さんの『再分配政策の政治経済学』の第6巻、第7巻に当たりますが、前の第5巻が出たのが2009年ですから、実に6年ぶりになります。この間、民主党への政権交代があり、自公政権への復帰があり、その中で、とりわけ年金が政争の具としてもみくちゃになり、それに対して権丈さんが鋭い筆鋒で批判を続けていたことは、本ブログの読者諸氏はよくご存じでしょう。

http://www.keio-up.co.jp/np/isbn/9784766421958/

今回の2冊は、一冊目の医療介護の本は、権丈さん自身もポジティブにその改革を唱えて現実化しつつある地域包括ケアという方向性を中心に据えて、まさにあるべき姿を論じている読んでいてそれなりに気分が良くなる本であるのに対して、2冊目の年金の本は、ウソとインチキで世間を惑わし続けた一部年金学者と年金政治家のどうしようもない所行を一つ一つ丁寧に解剖しながら、そういうトンデモ年金論に惑わされてしまう有権者への悲しいまなざしと、しかしそれでもそれを何とかまともな方向に持っていこうとする勇敢なスタンスで彩られた、読んでいて決して気持ちが良くならない、しかしそれ故にこそ読まれなければならないネガティブな本という、絶妙の組み合わせになっています。

21960 年金の話は要するに、権丈さん言うところの天動説論者が嘘とわかっていることを騒ぎ立てることで国民が惑わされ失われた10年ということになるのでしょう。

http://www.keio-up.co.jp/np/isbn/9784766421965/

・・・どうも年金論には、天動説と地動説の2種類があるようなんですね。頭を使わずに、ただ眺めただけでは、年金は、未納が増えると破綻し、莫大な超過債務があって、積み立て方式にすれば高齢化に耐えられ、財政が破綻しているから支給開始年齢引き上げが言われている、みたいに見える。でも、少し考えれば、これが全部大嘘だとわかる。僕のいう、年金論の天動説と地動説の違いです。

「話せばわかる」と言っている相手を前にして「天動説を認めぬか!」「問答無用!」と絶叫すれば、選挙くらいはできる。でも、法律を作るということは、ロケットを宇宙まで飛ばすような緻密な作業ですから、法案作成過程で天動説のウソが表面化してくる。中吊り広告レベルでの年金騒動は、もう十年以上も続いていて、今よりも派手な時期もありましたけど、大切なことは、考え抜いたタフな制度を作っていくことです。

まあしかし、この年金の話はもうお腹いっぱいという感じもします。愚かであるかさもなければ悪辣であるか、そのいずれでもあるかのエセ学者とインチキ政治家の手によって、ぐちゃぐちゃにされた年金制度のイロハを、わかりきったことを一から諄々と説いていかなければならなかった権丈さんはじめとする方々の徒労感溢れる使命感が本の至る所からじくじくとにじみ出ている感じです。

年金に虚構の問題を作り出したために、そのしわ寄せが本来問題山積できちんと対処していかなければならない医療介護の充実にしわ寄せされるというのが、1冊目の本のあちこちから響いてくる悲しい響きというところでしょうか。せめて中福祉を確立するために最低限必要な国民負担に、超視野狭窄症から猛攻撃を加えるリフレ派諸氏に対する皮肉交じりの批判も読みどころです。

以下に長大な目次をコピペしておきますが、そのさらに下に、本ブログで権丈さんについて取り上げたエントリをサルベージしておきます。ご参考までに。

『医療介護の一体改革と財政 再分配政策の政治経済学Ⅵ』

▼本当になすべき改革はここにある!

「医療介護の一体改革」の言葉を生んだ制度改革のキーパーソンが、一連の改革過程をたどりながら、社会保障の意義と役割、制度の仕組みと改革の概要、さらに医療と政治経済との関わりを平易に解説。そして、誰もが安心して暮らせる地域社会づくりに向け、喫緊に取り組むべき課題を提示する。

はじめに

医療介護一体改革 関連年表

  第Ⅰ部 賽は投げられた

  ―― 競争から協調の時代への第一歩 ――

第1講 医療介護一体改革の政治経済学

 ―― The die is cast, it’s your turn next

 The die is cast ―― 賽は投げられた

 国のガバナンス問題

 医療政策を取り巻く財政問題

 所得再分配制度としての社会保障制度

 医療者と保険のかかわり方

 税と社会保険料の政治経済学

 財源調達のあり方に関する考え方

 完全雇用余剰と日本の税構造の弱点

 財政の持続可能性とピケティの『21世紀の資本』

 公的年金と比べて明るい医療介護の財政ポジション

 人口減少社会に向けての街作り、コンパクト・シティと医療界

 It’s your turn next ―― 次はあなたたちの番

 改革の方向性

 医療は“競争から協調へ”

 役員との質疑応答より抜粋

第2講 医療は「競争から協調へ」

 社会保障制度改革国民会議での発案

 競争よりも協調が必要となる理由

 医療の経済特性とガバナンスの基本

 ご当地の社会的共通資本構築の理念として「競争よりも協調を」

  第Ⅱ部 混迷のなかで

  ―― 2009年から2012年 ――

第3講 依え怙こによっては弓矢はとらぬ、ただ筋目をもって何方へも合力す

 ―― 2009年総選挙直前のとある日に

第4講 多数決、民主主義、集合的意思決定考

 ―― はたして民意、団体の意思とは?

 追記

第5講 医療費の将来見通し方法の進化

 日本の前提としての政府債務

 「医療介護費用のシミュレーション」提出への道程

 社会保障国民会議の設置

 医療費の将来見通しに関する検討会

 医療費の将来見通し方法の進化

 あるべき医療介護の財政シミュレーション

 社会保障機能強化のための中期プログラム

第6講 増税と景気と社会保障

第7講 不磨の大典「総定員法」の弊

第8講 政界と税と社会保障

 参考資料 ―― 貧困の減らし方

第9講 皆保険50年の軌跡とわれわれが次世代に残した未来

 租税に強く依存した皆保険制度の財源

 必要に応じて利用できる“平等主義型の医療サービス”を実現した日本

 財源を租税に依存する“制度の危うさ”

 トレード・オフの関係にある制度の「普遍性」と「安定性」の価値

 なぜ、医療費が予算削減のターゲットになるのか

 高齢化と国民負担率

 財源確保のルール「ペイアズユーゴー」

 G20サミットで特別扱いされる日本

 消費税率アップが財政再建の鍵を握る

 われわれが次世代に残した未来は高負担・中福祉社会

 社会保障の機能強化で持続可能な中福祉国家へ

 恵まれた環境下にある日本

第10講 憲政史上最大の確信犯的公約違反とその後遺症への学術的関心

 2月24日の書き込み

 2月25日の書き込み

 2月26日の書き込み

第11講 消費税と福祉国家

第12講 震災復興と社会保障・税の一体改革の両立を

 以前から国難に足し合わされた新しい問題

 中福祉国家実現の負担とは

 社会保障は新たな改革が必要

 復興は前線、財政は兵站

第13講 財政・社会保障一体改革の工程表を

第14講 政治は税制改革を邪魔する存在

第15講 無政府状態下の日本の財政・社会保障

 日本が無政府状態に至った理由

 あるべき社会保障の「設計図」と「見積書」はとうの昔にできている

 前門の虎、後門の狼

 追記

第16講 いかにして社会保障を守るか

 100兆円って、何メートル?

 社会保障と市場の関係

 臼杵市から見通す日本の将来

 第2号保険料で地域間の再分配機能を

 税と社会保険料は何が違うのか

 借金のストック問題

 借金のフロー問題

 日本の財政支出構造

 日本は低負担すぎた

 社会保障の財政問題と政治の立ち位置

 ポピュリズムと戦う静かなる革命戦士

 民主党のマニフェストは何だったのか

 われわれが次世代に残した未来

第17構 合成の誤謬の経済学と福祉国家

 ―― そのなかでの医療団体の政治経済学的位置

 合成の誤謬と自由放任の終焉

 合成の誤謬を改善する政策に抗う経済界

 資本主義的民主主義のなかでの医療政策

 経済界のプロパガンダと規制緩和圧力

 資本主義的民主主義と対日圧力

 成長戦略と戦略的貿易論

 イノベーションと経済政策

 付加価値生産性と物的生産性

 福祉国家を支える集団としての医療界に求められるもの

第18構 持続可能な中福祉という国家を実現するために

 2012年春という今

 政権交代から一体改革法案提出までの財政運営

 今回の一体改革の意味

 持続可能な中福祉という国家像

 最後に ―― 胴上げ型、騎馬戦型、肩車型?

第19構 国民皆保険という不安定な政治均衡

 社会保障としての国民皆保険制度

 皆保険という不安定な政治均衡

 皆保険維持に要する費用とその負担

 社会保障としての国民皆保険の将来を左右するもの

第20構 研究と政策の間にある長い距離

 HTAとのかかわり

 実証分析と規範分析

 規範経済学の学説史 ―― 基数的効用から序数的効用へ

 厚生経済学から新厚生経済学へ

 アローの不可能性定理と分配問題

 経済学と価値判断

 QALYに内在する基数的効用

 HTAの政策立案への活用可能性

 パネルディスカッション

 後日談

第21講 税収の推移と見せかけの相関

 追記

  第Ⅲ部 大混乱期を過ぎて

第22講 あるべき医療と2つの国民会議

第23講 医師国保は必要か

 財政補助の論理性 ―― 支払能力に応じた負担が社会保険の原則

 医師国保がもし国庫補助を絶たれたら?

 47都道府県医師国保による健保組合で、「支払い側」交渉力を

第24講 社会保障制度のなかの歯科医療

 医療サービスと歯科サービス

 歯科サービスに対するニーズの変化と歯科医師数

 歯科口腔保健の推進に関する基本的事項と歯科サービス分配のあり方

第25講 日本的医療問題の解決に道筋を

第26講 医療介護の一体改革

第27講 国民会議報告は医療界の“ラストチャンス”

 日本の低い医療費水準、経済界は目を背けたい事実

 建て替えのタイミング、統合や連携を基金で後押し

 国民会議の見どころ、7月12日には“事件”も

 メディアの反応に見る「持てる者と持たざる者の戦い」

 追記

第28講 民主主義と歴史的経緯に漂う医療政策

 財政健全化のスピードと社会保障機能強化の取り分

 問題意識と事実認識という社会を見る角度

 社会保障制度改革国民会議の位置づけ

 制度設計における税と社会保険料の相違

 将来給付費の名目値と対GDP比

 社会保障給付費の経費別割合の見方

 胴上げ、騎馬戦、肩車論への批半と「サザエさん」の波平さん話

 「あるべき医療、あるべき介護」と2008年社会保障国民会議

第29講 競争ではなく協調に基づいた改革を

 社会保障国民会議から社会保障制度改革国民会議

 社会保障制度改革国民会議報告書のポイント

 2008年社会保障国民会議が示していた改革の方向性

 日本の医療制度の特徴

 行政や経済界への要望

 囚人のジレンマと競争から協調へ

第30講 守るべき国民医療とは何か

第31講 超高齢社会の医療を考える

 病院完結型から地域完結型へ

 医療と介護の一体化

 国民皆保険制度

第32講 医療供給体制と経済界のあり様

 経済界の社会保障に対する見識

 組合運営は瀬戸際? 問われる保険料格差

 保険者機能と被用者保険の一元化

 提供体制の改革を苦手とする診療報

  第Ⅳ部 国民会議と医療介護改革の政策形成過程

第33講 2025年に向け、 医療専門職集団に求められるもの

 「医療政策フィールド」のなかでの各国の位置と日本の特徴

 医療の経済特性と制度設計

 医療提供体制の制御機構

 医療とはQOLの維持・向上を目指すサービス

 患者側の意識とインセンティブ

 病状にふさわしい提供体制への改革と効率化の意味

 職能集団の責務

 医療職種の業務見直しと医師不足

 フリーアクセス

 国民健康保険の都道府県化と被用者保険のあり方

 提供体制の再編とホールディング、そしてまちづくり

 QOLとQOD

あとがき

主要参考文献

索引

『年金、民主主義、経済学 再分配政策の政治経済学Ⅶ』

▼本当になすべき改革はここにある!

年金破綻論など社会に蔓延する謬論を正し、年金経済学者らによる制度・歴史の軽視を鋭く批判してきた著者が、この10年に及ぶ混迷の原因と民主主義が内包する問題とを明快に指摘。そして、公的年金保険の意義と役割、一連の改革の内容を詳しく解説しつつ、喫緊に取り組むべき課題を提示する。

はじめに

年金、民主主義 関連年表

  第Ⅰ部 年金、民主主義、経済学

第1講 年金、民主主義、経済学Ⅰ

 年金批判は永続する

 年金界デビュー

 右側の経済学と左側の経済学

 ケインズの嫡子たち

 経済政策思想の流れ

 セイの法則かケインズの合成の誤謬か

 手にした学問が異なれば答えが変わる

 リスクと不確実性

 経済界とアルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン国立銀行賞

 積極的賦課方式論

 公的年金が実質価値を保障しようとしていることの説明の難しさ

 市場を利用することと引き替えに喪っていったもの

 素材的・物的な視点から見た積立方式と賦課方式の類似性

 積立方式信奉者たちの論

 本日のメッセージ

 追記

第2講 年金、民主主義、経済学Ⅱ

 年金数理人会で講演をするにあたって

 年金の一元化?

 2008年年金改革騒動の顚末

 未納が増えると年金が破綻するって誰が言った?

 2011年、年金制度改革2段階論?

 年金は「年金保険」と正しく呼ぼう

 ―― 世代間格差を不公平と言う間違い

 政治的駆け引きに利用された年金試算

 世代間格差という指標

 公的年金財政の破綻?

 賦課方式年金制度の正しいバランスシート

 マクロ経済スライドの意義と意味

 賦課方式の持つ世代間リスク・ヘッジ機能

 メディアはもう変わっている

 年金は将来の生産物への請求権

 積立金のメリット&デメリット

 世代間扶養の社会化

 受給開始年齢自由選択制における繰下げの推奨

 年金経済学の政策インプリケーションと結論

 短時間労働者への社会保険の適用拡大

 最低加入期間と受給開始年齢

 国民への正しい情報提供とメディアの役割

 世代間不公平論という行き詰まりの不毛な論

 年金をめぐるメディアと政治家のギャップ

 追記

第3講 政策技術学としての経済学を求めて

 ―― 分配、再分配問題を扱う研究者が見てきた世界

 経済学が問題なのではなく経済学教育、人の問題

 資本主義的民主主義と経済学

 価値判断と科学性

 効率性だけしか持たない分析視角がもたらすもの

 再び、経済学が限界を持っているのではなく、問題は教育、人なのである

  第Ⅱ部 平成26年財政検証の基礎知識

第4講 解説 平成26年財政検証

 04年フレームとは、そして04年フレームの宿命

 マクロ経済スライドのフル適用で完成するフレームA

 フレームB

 「100年安心バカ」だけが使うフレームC

 04年フレームの宿命

 短時間労働者に対する厚生年金適用拡大

 年金受給開始年齢と年金財政の関係

 受給開始年齢自由選択制

 「支給開始年齢引上げ」の種々の誤り

 雇用延長問題と年金

 年金不信を越えて

 保険料収入という人的資本からのリターン

第4講の補講 シンポジウムで準備していたけれども話せなかったことなど

 年金受給開始年齢(Pensionable Age)と雇用について

 2004年年金改正法の附則第2条について

 平成26年財政検証の意味

 ニコラス・バー教授の「支給開始年齢引上げ」の正確な意味

 年金部会における支給開始年齢

 社会保障制度改革推進会議における年金の議論

 年金制度、政策を考えるうえでの2つの前提

 今後の高齢期所得保障政策について

 年金は保険であることを忘れさせた原因

 日本の年金を世界がうらやましがっている理由

 保険としての年金の賢い使い方

 人はなぜ保険を買う?

第5講 Output is centralという考え方

 建設的な年金制度論、政策論を聞いてもらうための地ならしの必要性

 2013年1月のIMFシンポジウム

 Output is centralという考え方

第6講 年金、社会保障と少子高齢化

 就業者1人当たり人口の安定性と努力目標

 「サザエさん」の波平さんはいくつ?

第7講 100年安心バカ

第8講 財政検証の積立金運用利回り前提

第9講 微妙に積立金をもつ賦課方式のワナ

第10講 公的年金、公的扶助、そして保険と税

 救貧機能と防貧機能

 社会保険と税

 追記

第11講 公的年金保険は何のため?

 長生きがどうしてリスクなのか?

 ああ言えばこう言う人たちへの「ただし書き」

 では、年金は何のため?

 初等経済学を政策に当てはめることの危険性

第12講 日本の年金の負担と給付の構造

 国民皆年金というロマンを追った日本

  第Ⅲ部 混迷のなかで

第13講 民主主義とは「最大多数の最大幸福」か、それとも「多数の専制」か?

 ―― ベンサムとJ.S.ミルが見たそれぞれの世界

第14講 「市場」に挑む「社会」の勝算は?

第15講 政治的関心層の合理的無知がもたらした政治的帰結

 政治的関心層の合理的無知がもたらした政治的帰結

 北大シンポ「今ひとたび、政治の可能性を問う」

第16講 政争の具にされてきた年金の現状

第17講 運用3号とは何だったのか?

 追記

 参考資料

第18講 合成の誤謬考 ―― 企業の利潤極大化と社会の付加価値極大化は大いに異なる

第19講 大切なことは考え抜いた制度を作ること

 年金論議の天動説と地動説

 年金をめぐる大きな枠組み

 年金を政争の具とした政治家は、選挙で責任をとってもらおう

第20講 公的年金論議のパラドックス

第21講 歴史の共有と人間の感情 ―― 礼儀と歴史

 礼儀と歴史の関係

 YouTubeの映像による歴史の共有

 正しい歴史的事実への誤解と問題の根の深さ

 民主主義とB層

 再び礼儀と歴史と人間の感情の動き

第22講 年金政局の歴史と一体改革

第23講 少子高齢化と社会保障

第24講 年金制度の過去、現在と未来

 2009年政権交代後、初めての復帰

 2004年改正について

 年金制度の財政方式論の本質

 年金論議を理解するためのここ10年の歴史

 受給資格要件の10年への短縮について

 歳入庁の創設検討

 社会保険の考え方

 世代間格差論に対する「社会保障の教育推進に関する検討会」の見方

第25講 年金債務超過話の震源

  第Ⅳ部 大混乱期が過ぎて

第26講 社会保険一元化はタケコプター

第27講 年金改革2段階アプローチ ―― 歴史的経緯を知ろう

第28講 年金と政治家のレベル ―― 政争の具とした愚行

第29講 「防貧」と「救貧」は異質 ―― 政策の実行可能性を考える

第30講 保険方式と税 ―― 実行可能性を問う次のステップ

 参考資料

第31講 2度目の好機、生かせるか ―― 民主党の年金案ゼロベース見直し

 2度目の好機、生かせるか ―― 民主党の年金案ゼロベース見直し

 追記

第32講 「将来のことを論ずるにあたっての考え方」と年金

 2014年2月14日

 将来のことを論ずるにあたっての考え方とは

 予測と投影

 動学 ―― 歴史のなかで考える

 不確実性と公的年金

 予測可能性信仰を捨てて人知の限界の自覚を

 不確実性と胆力

第33講 この人民ありてこの政治あるなり

第34講 ホメオスタット機構としての年金制度と社会経済制度改革インセンティブ

 新年金制度が政策実行世代に組み込んだ社会経済改革インセンティブ

  第Ⅴ部 前途多難な社会保障教育

第35講 前途多難な社会保障教育

 社会保障問題と民主主義

 社会保障を率直に見れば

 社会保障の教育推進に関する検討会の誕生

 制度、歴史を知るということ

 いわゆる「経済学者」が無視する時代背景や歴史

 公的年金と財政方式

 「教育検討会作成ケーススタディ」の作成

 前途多難な社会保障教育?

 両論併記から脱却したメディア

 根暗で自虐的な社会保険の世代間不公平論

 公的年金誕生の簡単な歴史

 もちろん留意すべき世代間の問題

 公的年金のバランスシート

 参考資料

第36講 彼らが計算する世代間格差ははたして生活実感を表しているのか

 参考資料

第37講 過去の不毛な年金論議による社会的損失

第38講 給付負担倍率試算に関するスタンス

 ―― 社会保障教育検討会における過去への訣別

 追記1

 追記2

 追記3

あとがき

主要参考文献

索引

(参考)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/10/post_f49a.html (権丈先生ドンピシャ!)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/10/post_8560.html (権丈先生 年金租税論を轟沈)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/post-e3f6.html (権丈先生(夫)の政治学者・政治部記者観)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/01/post-c269.html (熊さんと八つぁんと与太郎@権丈節)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-7912.html (権丈節@朝日新聞)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2013/03/1-d8a0.html (権丈善一「社会保障と係わる経済学の系譜」序説・(1))

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コメント

春先の予告から苦節9か月(笑)ついに世に出てきました。私事ですがこれで来年からの講義ネタを更新することができます(笑)。権丈先生にはときに、もうすぐ出る出ると待ち焦がれる私の心をもてあそぶ「古典的マーケティングですなあ」とメールしちゃったりして、怒ってたなあ(笑)。まあ存外に権丈先生もやきもきされていたご様子が氏のHPより読み取れられるような場面もあり、こっちがな~んかやきもきしておりました。よかったよかった。
社会保障制度が奇跡の経済成長を礎に一気に開花し、その後は「見たいものしか見ない」人間のさがどおり左右両陣営が互いのイデオローグ(日本の場合はめちゃくちゃなご都合解釈ですがね)をまさに「制度天動説」まがいに、あるいは「財源創造説」で無知な有権者(信者的支持者と組織群)をもてあそんだ今日的帰結です。そうした意味では、格好の自説ポジショントークに値するプロフェッショナルネタらしく百花繚乱ですからこの2冊はそのパラダイムシフトを進めてくれると思っております。
本ブログで医師に関する暴露本的なシロモノを私がコメントさせていただきましたし、近々のコメントにもはまちゃん先生のお説に反し、医療は見せかけジョブ型で実態はヒエラルキーが機能するメンバーシップですと書かせていただきました。とくに、医療従事者のバーンアウト(燃え尽き症候群)現象は、そのヒエラルキーへのアレルギーや忙殺勤務等々枚挙にいとまがないようですが、プロである医療従事者こそ保険制度の本質そのものを全く理解していない(理解させていない教育システムおよび同時に理解していない教員群)制度難民であることも理解しなければいくら養成機関増員をしましても穴の開いたバケツということを常々学生には申して「げっ、早く知りたかった」等々のレポートにこちらが「げっ、知らなかったのかよ」と面食らう次第です(笑)。なんとか凌いで次へつなげるにもそれを決める時間はあまり残されておりません。私事からすれば教えた学生諸君がその熱意をいかんなく発揮できる環境で社会貢献できる制度再建を、社会はその万が一に向けた備えを協働で支えられる制度再建の一歩となることをこの2冊に託すような気持ちです。

はまちゃん先生へ

私のコメント冒頭より2段目にある「権丈先生にはときに、もうすぐ出る出ると待ち焦がれる私の心をもてあそぶ「古典的マーケティングですなあ」とメールしちゃったりして、怒ってたなあ(笑)」の箇所は、権丈先生より事実誤認とのご指摘を受けましたので、私の粗忽さをお詫びし訂正いたします。できたら部分削除ください。ジョークでしたが・・・。

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