法学部に進学される皆さんへ@東京大学法学部
東京大学法学部が、『法学部に進学される皆さんへ 3年次・4年次開講科目のためのリーディングリスト』というパンフレットを公開しています。
http://www.j.u-tokyo.ac.jp/kyomu/fl-1/readinglist2016.pdf
民法、商法から始まって、法制史、政治学など様々な分野の先生方が、それぞれのリーディングリストを示しています。
その中で、労働法の荒木尚志先生は、次の二冊を挙げられています。
濱口桂一郎『若者と労働―「入社」の仕組みから解きほぐ す』(中公新書ラクレ、2013 年) 現在生じている種々の雇用労働問題を、特に若年雇用にフォーカスを 当てて、欧米諸国の「ジョブ型雇用」と日本の「メンバーシップ型雇 用」という視点で鮮やかに描き出し、今後の雇用政策のあり方も展望 するもの。「そういうことだったのか」と目からウロコの本。
赤松良子『均等法をつくる』(勁草書房、2003 年) その立法の是非について国論を二分するほどに賛否の分かれた 1985 年男女雇用機会均等法。その立法責任者であった著者が、幾多の困難 に直面しつつ、立法にまで漕ぎ着けた舞台裏を綴ったもの。官僚とし て法律を作る苦労とやり甲斐、様々な利害関係者との関わりなど、興 味は尽きない。
ということで、拙著を推薦していただきました。恐縮です。
それ以外の先生方の推薦図書も、いくつか興味深いものがありますね。法社会学の太田勝造さんの黒木亮『法服の王国:小説裁判官(上)(下)』産経新聞 出版,2013 年が「小説であるが,現実以上に現実的な裁判官社会 」ってのは、これは読んでみたくなります。
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来学期から東京大学非常勤を辞めることになりました - Commentarius Saevus (id:saebou / @Cristoforou) http://d.hatena.ne.jp/saebou/20151221/p1
東大も雇用についてはずるしまくり。
投稿: くみかおる | 2015年12月25日 (金) 23時56分
くみさん
国立、私立の独立性はほぼ霧消化され、教員は予算で、学生は学費で同じように適者生存を迫らております。ご承知でしょうが今や国立大学生も奨学金という名のローン利用者が多数おります。私は学生に「払った分はしっかり取り戻せ。その価値がない教員は駆逐しろ」と激変説で学生自治権を確立しろと吠えております。今あるLだGだ論議は、産業への適者づくり優先ですからわかっている人(富山さんも)はそれは承知のうえで、それでも言わざるを得ない状況に日本があると思われているのでしょうが、大方は真に受けてなんともはやです。アカデミズムも然りです。
はまちゃん先生
くみさんに「事実は本より奇なり」と強烈なパンチを浴びせられましたね。
投稿: kohchan | 2015年12月26日 (土) 07時56分