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2015年12月25日 (金)

リベラルは経済右派に決まってる(アメリカ方言を除く)

これまた本ブログで百万回繰り返してきたことのような気がしますが・・・、

https://twitter.com/mnaoto/status/679576556239368192

リベラルは日本でも復権するか。学者ら、民主に政策提言へ

https://twitter.com/mnaoto/status/679577047107112965

“民主党は相も変わらず芸のない財政再建路線を捨てきれずにいる。積極的な雇用政策を提唱するわけでもなく、見当違いな「公務員の給与削減」などを目玉政策としてあげる始末だ。給与削減を政策に掲げるリベラル政党など世界のどこを探してないだろう”

https://twitter.com/mnaoto/status/679579629674348545

国会議員や公務員の数を減らしたり給与を減らしたりでなにかよいことを言ったような気になっている「リベラル」に未来はない。

いや、アメリカ方言という特殊な言語を除けば、それこそまさに「リベラル」の本質でしょう。

ヨーロッパの労働関係の本を見れば、「リベラル」ってのは市場原理、自由放任、構造改革、規制緩和等々を掲げる思想の謂いなのであって、その反対は「ソーシャル」。

労働法の教科書で「リベラル」な法学者の代表はたとえばエプスタイン。それが常識。

アメリカ方言では「ソーシャル」を「リベラル」と呼び、本来の「リベラル」を「ネオリベラル」とか「リバタリアン」と呼んでいるのに引きずられると、訳が分からなくなる。

世界中で、手を使ってはいけないのを「フットボール」と呼んでいるのに、アメリカ方言ではわざわざ手を使っていいゲームを「(アメリカン)フットボール」と呼んでいるようなものですが、だったらちゃんと分かるように、「アメリカンリベラル」と言って欲しい。

アメリカ以外では、上の言葉はすべて意味不明。「リベラル」を「ソーシャル」に入れ替えて初めて意味が通る。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/post_c7ac.html(リベラルとソーシャル)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2008/05/post_ce3c.html(ソーシャルなクルーグマン2)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-af5f.html(「ソーシャル」がかけらも出てこない・・・)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/post-cd63.html(ジュンク堂池袋店トークイベント実録(修正入り版))

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2014/03/post-787c.html(自民党は今でもリベラルと名乗っている唯一の政党である件について)

(追記)

こういう批判をする方がいるので、もう少し詳しく歴史的な経緯を略述しておきます。

https://twitter.com/kuroseventeen/status/680700514426695680

そうじゃないんだけどねw 欧州のはもっとめんどくさいけど、リベラルが左翼みたいに受け取るのはおかしいのは事実

https://twitter.com/kuroseventeen/status/680700771655004160

何度も書いてるけど英国が一番わかりやすい。自由党は左派じゃないよね?じゃあ、保守党はっていうと、昔、貴族というか土地持ちだった人の党なんだよ。

うーむ、これはトーリーとホイッグが二大政党だった19世紀の構図ですね。

確かに19世紀には、自由党が市場原理主義的であったのに対して、保守党は工場法の制定とかある意味で「ソーシャル」を志向してた面もあります。その代表がディズレーリ。

しかし、その後自由党に変わって労働党が二大政党の一角を占めるようになり、リベラリズムという意味での経済的右派のポジションは保守党が占めるようになります。

ただ、ある時期までは戦後ケインジアン福祉国家を労働党とともに支えるスタンスでしたが、60年代からもろにハイエク主義的な思想が力を得るようになっていき、70年代の経済の惨状を経て、サッチャー政権下で徹底的に「リベラル」な政権になったことはご承知の通り。

その間、自由党は細々と続いていましたが、その後労働党から分かれた社会民主党と一緒になって自由民主党(!)になりました。そういういきさつから、イギリスの自由民主党という唯一「リベラル」を冠する政党は、保守と労働の間の中間政党で、サッチャー以来市場原理主義で固めた保守党よりも経済政策では「リベラル」ではないということになっています。

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コメント

単純にリベラルというのは リベラリズム liberalism、つまり自由主義の略である、ということを知らない人が多いのかもしれませんね。

アメリカで社会主義のことをリベラルと呼ぶのは、日本で軍隊を自衛隊と呼んだり、駆逐艦 destroyer を 護衛艦 と呼んだりするようなもので、「国民感情への配慮」というやつでしょう。東西冷戦、マッカーシズム、レッドパージも忘れ去られつつある歴史なのかもしれませんが。少なくとも、ネット上でリベラルをアメリカ的用法で使っている人たちは知らないのでしょうね。。。

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