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2015年12月27日 (日)

まことにまっとうなスポーツ労働者の要求

夕刊フジが、「白鵬、異例の提案書 強気の要求 休養日の増加、金銭的な改善を」といういささかミスリーディングな見出しで、力士会の「提案書」を報じています。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151225-00000000-ykf-spo

大相撲の十両以上の関取で構成する力士会が24日、東京・両国国技館で会合を開き、日本相撲協会巡業部へ待遇改善を求める「提案書」を提出した。力士会会長を務める横綱白鵬(30)が尾車巡業部長(元大関琴風)に6項目の要望を文書で渡した。休養日の増加、金銭的な改善を含めるなど、要求は強気で波紋を呼びそうだ。

いやもちろん、「要求は強気で波紋を呼びそうだ」とやたら経営者目線なのは夕刊フジの記者であって、中身は、

過密日程などで低調になりがちな巡業の稽古の質の向上が主な目的。移動時間の短縮や、稽古を番付の東西交代制にして休養を取りやすくすること、巡業手当の増額や稽古を怠った者への手当て減額などが記されている。専属トレーナーの増員も希望した。

と、まことにまっとうなスポーツ労働者としての要求です。

労働組合を作って要求するときの鉄則として、会社の中であいつは駄目な奴だと思われているようなのではなく、あいつはできると一目も二目も置かれているようなのを前面に出せ、というのがあるそうですが、そういう意味からすれば、誰一人その偉業に文句のつけようのない白鵬を前面に出すというのは、戦術としてはまさに定石。

それに対して、

白鵬も誤解を招きやすい発言で批判を受けることが多くなっている。新たな火種とならなければいいが…。

などと個人の問題であるかのようなつまらないツッコミをしてどや顔になっているこの記者こそ、相撲というスポーツの将来を真面目に考えた方が良いのでは?

(参考)

本ブログにおける相撲力士と労働法に係るエントリは以下の如し。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/08/post_c64e.html(力士の労働者性)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/10/post_fd03.html(時津風親方の労働者性)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/10/post_bbf0.html(幕下以下は労働者か?)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2008/09/post-d31a.html(力士の解雇訴訟)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2010/02/post-b776.html (朝青龍と労働法)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/by-916f.html(力士をめぐる労働法 by 水町勇一郎)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/02/post-4251.html(力士会は労組として八百長の必要性主張を@水谷研次さん)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/09/post-2ce8.html (力士の労働者性が労働判例に)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2013/03/post-5f5d.html (蒼国来の解雇無効判決)

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