労務屋さんが早くも『働く女子の運命』を短評
奥付の発行日は12月20日、実際に書店に並ぶのは12月18日の予定なのに、もう昨日の段階で労務屋さんがブログで拙著の短評をアップされています。
http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20151215#p1
これは文藝春秋編集部がフライング気味に謹呈先にお送りしたためでありまして、今日書店に行っても多分まだ並んでいないと思います。
さて、労務屋さんの評は:
先生の以前の類書と同様、労働政策や人事管理の歴史を踏まえ、現状の日本の雇用システムと女性労働との不調和が解説されています。ジョブ型・労働時間上限規制付・ワークライフバランス指向の働き方をデフォルトルールに、という提言もこれまでと共通するものです。女性労働を論じるのであれば理解しておくべき内容がひととおり網羅されていて有益な本といえるでしょう。
と、一応公式的なご評価の後に、やや本音ベースで、
ただこれはこういう本なので致し方ないところはあるのでしょうが雇用システムを強調しすぎ・社会システムを軽視しすぎの感はかなりあり、そのせいもあってかストーリー展開が少々強引な印象は受けますし、例によって知的熟練論に対する評価など違和感を覚える部分もなくはありません。乱暴な言い方をすればこれが本当に雇用システムだけの問題なのであれば、政策的に誘導して改善していくことも、それなりの困難はあるでしょうが不可能ではないだろうと思いますが、性役割意識とか、勤労に対する価値観とかに立脚した社会システムの問題が大きいだけに困難もまた大きく、正直悲観的にならざるを得ないという、これもこれまで何度も書いたと思いますが、やはり今回も同様な感想を持ちました。
と、いささかの違和感を表明されておられます。
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