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2015年12月28日 (月)

hamachanブログ2015年ランキング発表

1位:勤勉にサービスしすぎるから生産性が低いのだよ!日本人は 27,959件

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2015/12/post-ce16.html

日本のサービス業の生産性が低いというのは、つまりサービスそれ自体である労務の値段が低いということであって、製造業的に頑張れば頑張るほど、生産性は下がる一方です。

生産性を上げるには、もっと少ないサービス労務投入量に対して、もっと高額の料金を頂くようにするしかありません。

なにい?労働生産性が低いい?なんということだ、もっとビシバシ低賃金で死ぬ寸前まで働かせて、生産性を無理にでも引き上げろ!!!

いや、付加価値生産性の定義上、そういう風にすればする程、生産性は下がるわけですよ。

2位:あまりにもアカデミックすぎた菊池桃子さん 25,822件

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2015/10/post-b5ce.html

マスコミは、内田樹氏みたいな学生を呪うしかできないようなのを偉い「学者」扱いする一方で、菊池桃子さんみたいな雇用問題に見識を持つ人はいつまで経っても「タレント」扱いしたがるという抜きがたい偏見がありますね。

確かに出発点は「パンツの穴」だったかも知れないけれど、戸板女子短大客員教授でキャリア権推進ネットワーク理事の彼女をタレント枠に入れるのは、内田樹氏を学者枠に入れるのと同じくらい違和感があります。

3位:ベンチャー企業というのは夢を見て24時間働くというのが基本@三木谷浩史楽天会長 19,495件

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2015/02/24-89d1.html

いや、ベンチャー企業の経営者の方がベンチャー精神に満ちあふれて1日24時間、1年365日働こうが何しようが、誰からも指揮命令を受けているわけではないので、言葉の正確な意味での自己責任です。

しかし、そのベンチャー経営者との間に日本国民法第623条に基づき雇用契約を締結して、労務を提供して報酬を得る約束をしただけの、一介の労働者に対して、「ベンチャー企業というのは夢を見て24時間働くというのが基本」という倫理を要求するのが、契約関係に基づいて取引することを大原則とする我らが市場経済社会において正当なことであると心の底から考えておられるとするなら、それは残念ながら他のいかなる先進諸国においても共感を得られないでしょう。

実を言うと、日本のベンチャー型ブラック企業のロジックというのは、まさにこのタイプなんですね。職場の末端にまで経営者になったかのような感覚を要求する。

メンバーシップ感覚の上にベンチャー礼賛が乗っかると日本型ブラック企業が生み出されるわけです。

4位:日本のアニメ産業環境は厳しいのではない。”違法な劣悪環境”である。9,834件

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2015/03/post-ff8d.html

いま出版社は、労使関係とかいうとそれだけで尻込みするような感じですが、アニメ界の労使関係という切り口は突破口になりそうな気がします(もう一つはスポーツ界ですが)。知ってる人々が出てくるというのはすごく売りになるように思います。

そう、ジブリ関係の本を出しているところなんか、久美薫さんの本を出しませんか?(→中の人たち)

つまらん本を量産するより、よっぽど世のため人のためでしかもすごく面白い。

5位:俺のん,でかくて太いらしいねん。やっぱり若い子はその方がいいんかなあ。 7,169件

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2015/02/post-1549.html

「俺のん,でかくて太いらしいねん。やっぱり若い子はその方がいいんかなあ。」

「夫婦間はもう何年もセックスレスやねん。」,「で も俺の性欲は年々増すねん。なんでやろうな。」,「でも家庭サービスはきちんと やってるねん。切替えはしてるから。」

「この前,カー何々してん。」

「今日のお母さんよかったわ…。」,「かがんで中見えたんラッキー。」, 「好みの人がいたなあ。」

6位:日本は求人での年齢差別が禁止されて・・・いるんです、実は 5,757件

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2015/10/post-3d14.html

それにしても、施行規則の三のイなどを見れば、日本の労働社会というものがいかに、若者を優遇し、中高年を冷遇することを許す社会であるかということが、年齢差別禁止の例外という露骨な形でよく示されていることがおわかりでしょう。

薄っぺらな一部ワカモノ論者にはなかなか見えてこない日本社会の実相です。

7位:問題は障害云々ではなく捨て扶持論 5,557件

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2015/08/post-35e8.html

話が障害者差別か否かという方向にねじれてしまっているようですが、いうまでもなくホリエモン氏の昔からの持論は、障害者であるか否かを問わず、生産性の低い人間は下手に働いて人に迷惑をかけるんじゃなく、黙って捨て扶持をもらって引っ込んでろ、という点にあります。

8位: KDDI労組が11時間の勤務間インターバルを獲得 4,904件

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2015/04/11-b330.html

今春闘、もちろんお金の話が注目を集めていますが、お金以外の要求で妥結に至った事項の中に、注目に値するものがあります。

情報労連所属のKDDI労組が、安全衛生規定として、11時間の勤務間インターバルの導入で妥結したそうです。

9位:この期に及んでも未だに無期雇用と終身雇用の区別がつかない日経新聞 4,562件

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2015/02/post-b039.html

本日の日経新聞の社説が悲惨です。

これだけ口を酸っぱくして説き聞かせてきても、未だに特殊日本的な契約の中身が無限定であるが故の終身雇用と、欧米でもごく普通の単に期間の定めがないというだけの無期雇用との違いが全然理解できていないようなのです。

10位:中小企業ではスパスパ解雇してますよ 4,031件

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2013/03/post-12a7.html

世間では解雇規制の議論が盛り上がってきているそうですけど、何にせよ、日本社会の現実の姿からかけ離れた思い込みを前提に議論がされたのでは、あらぬ方向に走って行くばかりですので、

役に立たない人間を雇い続けなければいけない負担は中小企業には相当なもの。 解雇できないから、簡単に雇用も出来ない。

それはどこの国の中小企業なのでしょうか。多分、年間数十万件の労働紛争が労働裁判所にやってくるヨーロッパ諸国なんでしょう。

少なくとも、私が日本の労働局のあっせん事案を調べた限りでは、こういうのが日本の解雇の現実の姿ですけど。

この記事だけは、今年ではなく2013年の記事ですね。

以下、15位までをリンクだけ

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/12-5e9a.html(杉田真衣『高卒女性の12年』)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2015/06/post-1723.html(大学を「職業教育学校」に?)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2015/09/1765-9678.html(17歳アイドル 異性交際規約違反で65万賠償命令)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2010/04/post-b43f.html(「就活に喝」という内田樹に喝)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2015/03/post-67d2.html(はじめからメルトダウンしていた古賀茂明氏の倫理感覚)

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コメント

年度で4位に入りましたか。うれしいです。あの論文いよいよ英語版をハリウッドから世界に発信します。映画『ブラックレイン』で主役のマイケル・ダグラスも高倉健もみんな食ってしまった故・松田優作のことがどういうわけかこのところ私の脳裏に浮かびます。掲載にあたって調整でちょっと時間がかかってしまいました。

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