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2015年11月 2日 (月)

事務所衛生基準規則第17条

朝日の夕刊に、

http://www.asahi.com/articles/ASHBY00QNHBXUUPI002.html?iref=comtop_pickup_01 (「女性トイレ禁止は差別」提訴へ 性同一性障害の公務員)

Asahi 心は女性である性同一性障害の職員は、戸籍上の性別が男性である限り、女性トイレを使ってはならない――。経済産業省がこんな原則を示し、使いたければ異動ごとに職場で同障害を公表するよう求めていた。この職員は近く「人格権の侵害で、同障害を理由にした差別だ」として、東京地裁に行政訴訟と国家賠償訴訟を起こす。

と、LGBTネタの労働問題が載っております。

『季刊労働法』でも次号でLGBTをミニ特集で取り上げるという話もあり、興味深いトピックではありますが、ここで取り上げたのはもう少しとリビアなネタでして、

経産省は、女性の服装や休憩室の使用は認めたものの、女性トイレの使用は原則として許可しなかった。この職員が情報公開請求して開示された資料によると、女性トイレの使用を認めない理由について、経産省は①労働安全衛生法の省令で男女別のトイレ設置が定められている②女性職員の了解が不可欠だが、2人から「抵抗感がある」との声があがった――などと説明。戸籍上の性別を女性に変えない限り、障害者トイレを使ってもらい、女性トイレを望む場合は異動ごとに同障害を公表して同僚の理解を得るよう求める原則を確認した、としている。

ちょっと待った、そこで労働安全衛生法がでてきますかね。

この省令というのは、事務所衛生基準規則ですね。確かにその第17条にはこういう規定がありますが。

(便所)

第十七条  事業者は、次に定めるところにより便所を設けなければならない。

一  男性用と女性用に区別すること。

二  男性用大便所の便房の数は、同時に就業する男性労働者六十人以内ごとに一個以上とすること。

三  男性用小便所の箇所数は、同時に就業する男性労働者三十人以内ごとに一個以上とすること。

四  女性用便所の便房の数は、同時に就業する女性労働者二十人以内ごとに一個以上とすること。

五  便池は、汚物が土中に浸透しない構造とすること。

六  流出する清浄な水を十分に供給する手洗い設備を設けること。

2  事業者は、便所を清潔に保ち、汚物を適当に処理しなければならない。

この省令はあくまでも便所を男性用と女性用に区別しろと言っているだけであって、この戸籍上は男性だが心は女性の職員に女性用便所の使用を禁ずる根拠になるかどうかは疑問なような気がしますが。

しかし懐かしいなあ。わたしはこれで「便房」とか「便池」という言葉を初めて覚えたものです。

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コメント

この経緯は公務組織としては正しい。これが公務に服する人の採るべき姿勢です。社会とは違うのです。この人々が自分たちで社会性問題のトレンドを判定し始めるとその無限に近い権力は暴走し、結局市民を圧迫します。他人の財布で自分の仕事をする当事者意識を持たない職業規範が公務従事者です。
ですから、市民が民間企業が風穴をあけ、世論によってのみ新しい制度整備がなされ、最後に公務に従事する人々の規範となるのです。この方の悔しさは理解できますが、先述したように所属組織の社会に対する権力構造により残念ながら先の規範なしでは暴走し始めたら誰も止めることはできないでしょう。民間ならばNo!ですが、この場合は限定(限界)YES!であると思います。所得も税ならば賠償も税で賄われるのです。センチメントを入れるべきではないと思います。

女性が男性用トイレを清掃することに違和感はないが、男性が女性用トイレを清掃することに抵抗感がある、のが現状でしょう。フェミの方々でもこのことは問題視しない。ねぇ、どうして?

この記事に対して、「行政法たん」が、


http://togetter.com/li/896906(国家公務員に労働安全衛生法令が適用されるか)

なんで国家公務員に労働安全衛生法令が適用されるのかというところに悩み、ついに人事院規則、人事院事務総長通達を通じて、上記事務所衛生基準規則に繋がるというところまでたどり着いたところで、・・・・

おしまい。

そうか、「行政法たん」にとっては、そこまでが大問題であり、そこが解決したら一件落着なんだな、ということがよくわかりました。

もし「労働法たん」なるものがいたら、問題はそこから、すなわち、なんでその事務所衛生基準規則で男性用と女性用を区別しろと言っているからと言って、上記性同一性障害の職員が女性用トイレを使えないのか?というところから始まるはずなんですが。

分野によって同じ事案に対しても問題意識がかくも異なるというひとつの見本です。

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