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2015年10月 9日 (金)

労働力のシェアリングエコノミー

去る10月5日に開かれた規制改革会議で「シェアリングエコノミー」が取り上げられたようです。

http://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kaigi/meeting/2013/committee4/151005/agenda.html

そこに出されたペーパーは素っ気なく

http://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kaigi/meeting/2013/committee4/151005/item1-1.pdf

<シェアリングエコノミーとは>

欧米を中心に拡がりつつある概念で、ソーシャルメディアの発達により可能になった、モノ、お金、サービス等の交換・共有により成り立つ経済のしくみ

という解説と、以下のような例を羅列しているだけであり、

<シェアリングエコノミーにおけるサービスの例>

・ 民泊(住宅(別荘含む)の全部又は一部を短期宿泊用に貸出し)

・ 自動車(ライドシェア)

・ 自動車(カーシェア)

・ 自動車(貨物運搬シェア)

・ 駐車場

・ 施設(会議室・イベントスペース)

・ 機器(印刷機等)

・ 労働力(家事)

・ 労働力(保育)

・ 労働力(ウェブ制作、アプリ開発、ロゴデザイン等)

・ 資金(クラウドファンディング)

・ ビジネス知識・スキル

・ 料理

・ 農地

・ 電波(Wi-Fi アクセスポイント)

役所の出している資料も、一番上の「民泊」関係で、観光庁と厚生労働省が出しているだけです。

まあ、今現在規制緩和関係で問題になっているのはそれくらいだからなのでしょう。

しかし、上のリストを見ればわかるように、このシェアリングエコノミーは、労働力のシェアリングも含まれます。このリストには、家事と保育と特殊なネット関係の仕事だけが挙がっていますが、もちろん、労働力を複数、多数の利用者(共同使用者)がシェアするという事態は、様々な労働活動について想定されるのであって、これは突っ込んでいくと、労働に関する法規制のあり方そのものの根源に関わる問題に繋がるということがおわかりいただけるでしょう。

このシェアリングエコノミーについては、最近矢野経済研究所というところが調査結果を出していますが、

http://www.yano.co.jp/press/pdf/1433.pdf

ここでは、シェアリングエコノミーを「乗り物・スペース・モノ・ヒト・カネなどを不特定多数の人々とインターネットを介して共有するサービス」と定義しており、「ヒト」のシェアリングがやはりちゃんと入っています。ここでヒトのシェアリングに含まれるのは、

ヒトのシェアリングエコノミーサービス・・・「クラウドワークス」「ランサーズ」「Any+Times」、「TimeTicket」、「inDog」、「KitchHike」などのクラウドソーシング、オンラインマッチングサービス等を対象とした。

と、IT関係の労働力シェアリングに限られていますが、まだ労働法関係者はほとんど関心を持っていないようですが、いろいろと悩ましい問題がてんこ盛りに出てきそうなものばかりです。

この問題については、従業員シェアリングを含め既にもっと広い観点から「「EUの新たな就業形態」」について紹介したことがありますが、

http://homepage3.nifty.com/hamachan/roukijunpo150425.html

いずれにしても日本でもこういった就業形態がだんだんと増大していくことは間違いないでしょうから、そうした形で働く人々を保護するってどういうやり方がありうるのか、といった問題に、そろそろ真面目に取り組んでおく必要が高まっていくでしょう。

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