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« 第24回産業競争力会議 | トップページ | 「団体」であることへの理屈を超えた敵意 »

2015年10月20日 (火)

経済ジャーナリスト、経済評論家、経済学者・・・

http://socius101.com/post-5245/(最低賃金の上昇が必ずしも雇用を減らすわけではないし、それがわからない日本のジャーナリストのレベルは只々低い)

・・・需要独占下における最賃上昇がそのまま雇用減に繋がるわけではないとするカード・クルーガーの話はその筋では有名なので、学部生でも習うと思うんですが、あんまり大学時代は勉学に励まなかったんでしょうか。まあそこはいいんですよ、そこは。大学時代にまじめに勉強した文系大卒の人なんて見つけるほうが難しいですし。

そうこの方、そもそものご職業が「経済ジャーナリスト」なんですよね?一般の方はいざ知らず、こんな話も知らない経済ジャーナリストって、一体なんなんでしょうか。

いやいや、経済ジャーナリストどころか、経済評論家、もしかしたら経済学者だと思っているヒトまでが、同じような台詞を繰り返しているのが我が国の惨状ですから。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/oecd-0187.html(OECDの最低賃金論再掲)

未だにこういう戯言をはき続ける御仁がおり、それに影響される政治家がいるという状況下では、もう5年半も前の本ブログのエントリをそのまま再掲しなければならないようですな。

そのこと自体が日本社会の知的状況を物語っているわけですが。

http://twitter.com/ikedanob/status/274724260117897216

最低賃金の廃止は、半世紀前にフリードマンの提唱した政策で、経済学者はほぼ全員賛成しているが、政治家はほぼ全員が反対。これは論理ではなく心理の問題。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/oecd2006_f064.html(OECD雇用見通し2006の最低賃金論)

新聞各紙は規制改革会議が最賃を批判したというところに関心を集中しているようなので、世界の優秀なネオリベ系エコノミストを集めたOECDの最新の『雇用見通し2006』でこの問題をどう取り上げているかを紹介しておくのも無駄ではないでしょう。優秀なエコノミストの皆さんはもちろん「初等ケーザイ学教科書嫁」で話を済ませたりはしません。

http://www.oecd.org/document/38/0,2340,en_2649_37457_36261286_1_1_1_37457,00.html

86ページ以下でで最低賃金を論じていますが、

単純な経済学の理屈は、法定最低賃金や高すぎる労働コストが低生産性労働者の雇用への障壁になると指し示す。しかしながら、最低賃金の結果としての雇用喪失の規模を図ることは困難であると証明され、各国で設定されている最低賃金によってどれだけの仕事が失われたかについては顕著な不確実性がある。実際、最低賃金の雇用に対する否定的な影響の経験的証拠は入り混じっている。・・・

最低賃金は低技能者にとって仕事が引き合うようにする(make work pay)ことによって高労働力率をもたらしうる。しかし、それは広い貧困対策においては、過度に高い水準に設定することを避ける必要から、支援的役割のみを果たしうる。もう一つの重要な限界は、最低賃金で働く労働者が貧しくない(他の家族メンバーが働いているから)ことである。

在職給付は最低賃金よりも低所得家族に焦点を当てることができる。さらに、穏当な最低賃金は、使用者が賃金水準を下げることによってこの給付を着服することを制限することによって、在職給付への有用な付加になりうる。

最低賃金について重要な問題は税制との関係である。高すぎる最低賃金は雇用へのタックス・ウェッジの否定的な影響を拡大するからだ。低生産性労働者を雇用しようとする使用者は、労働者の生産性と最低賃金額と使用者が払う社会保険料を比較する。・・・

(結論として)近年の経験が示唆するところでは、穏当な最低賃金は問題ではない。しかし若者や他の脆弱な集団の(最賃より低い)特例最賃への十分な手当が不可欠である。他の洞察は、良く設計された最低賃金が社会給付にとどまるよりも働く方がペイすることを保障することによって、高い就業率にむけた広範な戦略に貢献するという点である。しかしながら、否定的な政策の相互作用による危険性もまた確かであり、特に高すぎる最低賃金と高水準の労働課税の間にそれが見られる。

この他にも本書にはいくつか最低賃金に言及したところがありますが、近々樋口美雄先生の監訳で明石書店から出版される予定ですので、そちらのよりすぐれた翻訳でお読みいただいた方が宜しいかと思います。

2569
同書は、明石書店から邦訳が刊行されています。ご関心の向きは是非。

http://www.akashi.co.jp/book/b65556.html

なんにせよ、こういう手合いを黙らせるには、ある種の人々からネオリベの牙城と非難されるOECDの政策文書を持ってくるのが一番です。

池田信夫のような人は、OECDに持っていったらひと言もしゃべれないし、仮にしゃべっても誰からも相手にされないようなガラパゴスなのですから。

そのあたりの事情は、たとえば最近OECDに出向していた一橋大学の神林龍さんあたりに聞けばすぐ分かるはずなのですが、不勉強なことだけは人一倍自信のあるマスコミの方々はそういう手間も掛けないので、ますます3法則型ガラパゴスが蔓延るわけですね。

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コメント

ジャンルこそ違えども和訳すれば「広場」wにはゴロゴロいますなあ。中にはちょびっとまともな人がいはるからパレートの法則でトンデモ論も霞むんですなあ。ハフィントンポストができてからは、そちらの有益性を見抜きさっさと自己フリーエージェントにて移籍された強者もいらっしゃいますが。まあ、あちらの皆様は総じてパレート効率(最適)に魅了された認証バイアス病なんでしょう。事実なんて見ない、見えない、見たくない、あり得ない論法でございます。最早科学を超越した一神教の世界でございまして、唯一の強みは”決定論”でございます。しかし不思議なことに、欧米人には一神教信者は多々おられますが、我が日本は多神教=ヤオヨロズの神々で、しかも今月は皆様ご自宅をお留守にして山陰のとあるお宅へ大集合の合議をなさる「稀」なる国なのでございますがねえ。一神教の神学ぐらいは勉強してからでも”入信”は遅くないよと医学生には教えておりますw

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