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2015年9月15日 (火)

博士課程が職業訓練ならば訓練手当を出すのは当たり前、カルチャーセンターならば・・・

この記事が大変話題を呼んでいるようですが、

http://wofwof.blog60.fc2.com/blog-entry-662.html(日本の博士課程は人生の罰ゲームか

・・・欧州同様、米国においても、博士課程の院生の大半は私と同じ様に給与をもらい、授業料を免除してもらいながら、職業人として社会に認められて生活している。・・・

日本のアカデミアに残るという選択が非常に過酷である理由はいくつもあるが、その第一関門が「博士課程院生が職業人として認められていない」ということであると私は感じている。日本では、博士課程の学生であろうとも「所詮、学部生活の延長で生活している人達」と捉えられていて、一人前の「社会人」として見做されない。・・・例え高額な給与は払われなかったとしても、博士課程の院生には職業人としての社会的地位が与えられるべきだろう。これはお金の問題でもあるが、お金だけの問題ではないのだ。・・・

この事態の根本は、上記記事のコメント欄にさらりと書かれているように、

博士課程の仕組みだけでなく社会の仕組み
というか仕事の仕組み(ジョブ型、メンバーシップ型の差異)が
与えている影響も多そうですね>日米の博士の位置付けの違い

同意です。そこまで書くと収集がつかなくなるので、今回は触れませんでした。

にあるわけです。

博士課程以前に、大学そのものが卒業後職業に就くための職業訓練課程として、すなわちその限りで職業人の卵として処遇しようなんて発想をこれっぽっちも持っていないこの日本型社会のまっただ中において、そしてそれをほんのちょびっとだけでも揺り動かそうとする動きに対しては、人文系大学人、マスコミ人、経済界まで一丸となった猛攻撃が加えられるこのメンバーシップ感覚あふるる社会のまっただ中において、博士課程だけが職業人の卵でござい、社会の皆さんどうぞ宜しく、とか言ってそれが通用するわけはないのです。

「大学で学ぶことが職業訓練であって良いはずがない。キリッ」と宣言した口で言えることではありませんな。

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コメント

本当にそうですよね。院生の子たちによるジョークにこんなのがあります。「履歴。驚きの白さ!」

分野依存なので文系はまた違うかと思いますが、博士修了者を新卒で受け入れるようになったここ10年弱はともかく、それ以前はむしろ「無給の職業人」として扱われていたように思います。

昔はアカデミアに進まない理系博士は中途採用口で扱われるのが普通で、むしろ大学院で専門性を身につけてしまったからこそ、メンバー資格無という烙印で新卒市場から門前払いを喰らっていました。(逆に企業と共同研究が成立するような分野では就職は非常に良かったはずです)
無給であるという問題は、アカデミアというメンバーシップ内での予算と院生への認識(半人前、丁稚奉公)ではなかったでしょうか。

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