格差と貧困 豊かさを求めた果てに@NHK日本人は何を目指してきたのか
本日深夜、11:00から0:30に、NHKの戦後史証言プロジェクト「日本人は何を目指してきたのか」の第4回目として、「格差と貧困 豊かさを求めた果てに」が放送されるようです。
http://www.nhk.or.jp/postwar/program/schedule/
敗戦後、新憲法の25条は、「健康にして最低限度の文化的生活を営む」権利を保障した。この生存権の理念を実現すべく、病床から生活保護の充実を求めて裁判を起こした朝日茂さんの「朝日訴訟」(1957年)。支援の輪とともに、日雇いや中小零細企業の労働者を支援する個人加盟の労働組合が全国に広がる。
1965年、国は貧困世帯の調査を打ち切り、地方への補助金や公共事業などの経済対策で所得再分配を行う政策を推進。正社員になれば安定した生活がおくれる日本型の「企業社会」が作られていく。高度経済成長期、低所得者層の社会調査を続けてきた経済学者の江口英一は1972年に“働いても働いても最低限の生活が送れないワーキング・プアーworking poorが存在する”と指摘。しかし、世界第2位の経済大国となり「一億総中流」の意識が広がる中で、格差と貧困は注目されることはなかった。そしてバブル崩壊後、派遣法が改正されて非正規雇用が大量に生まれると、ようやく人々は格差と貧困を社会問題として「再発見」する。
敗戦から2008年の年越し派遣村まで、生活保護と雇用の現場で声を上げてきた市民たち、そして社会保障政策を担ってきた官僚や政治家などの証言をもとに、格差と貧困の戦後史を描く。
さて、どんな番組にできあがっているか楽しみです。
第2回目の「男女共同参画社会 女たちは平等をめざす」は、正直、15年前のプロジェクトXの「女たちの10年戦争」の使い回し感もありましたが・・・。
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コメント
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前回の「男女共同参画社会 女たちは平等をめざす」は、男との平等を目指した戦いが、やがて日本型雇用システムの隘路に無自覚にはまりこんでいく様がそれなりに描けていたとは感じました。ただ、その点について番組自体が無自覚なのはどうなのかなとは思いましたが。。。
「こんなはずじゃなかった」という上野千鶴子の嘆きの後で、濱口さんが出てきて「最初から見当違いの方向に進撃してたんだ」と卓袱台ひっくり返していたら面白かったとは思いますけどね。
投稿: 通りすがり | 2015年7月25日 (土) 18時46分