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2015年6月10日 (水)

労働学部?

荒戸寛樹さんという方のツイートから:

https://twitter.com/hirokiarato/status/608480468569198593

経営学部があっていいなら労働学部があって然るべきではないか。

https://twitter.com/hirokiarato/status/608539365615099905

労働学部はいろんな人が集まるから結構面白いと思うよ。

https://twitter.com/hirokiarato/status/608552028491489280

マジでそうですよ。労働は学際分野で最重要かつ最先端ですよ。

https://twitter.com/hirokiarato/status/608555277013549056

どんなことであれ、経済学だけじゃわかりませんよ。労働は特にそう思う。こう書いちゃうと労働経済学者に怒られるかもしれないけれど。でも労働を研究している人はいろんなことに詳しくて勉強してるから、やっぱりそうなんだろうと思う。

https://twitter.com/hirokiarato/status/608557959627460608

そういう泥くさ~い学問には、魅力を感じる。「労働や労働者=泥臭い」と言ってるわけじゃないですよ。私も労働者ですからね。まあ私は泥臭いしそろそろおっさん臭いですが。いろんなアプローチがせめぎ合っている学問分野という意味です。

いや、アメリカには結構労使関係学部とか労使関係大学院というのがありますよ。最近は雇用関係とか人的資源管理とかいうのが多いようですけど。

そういう人事労務関係が結構大きな専門職分野になっているので、それを育成する仕組みも発達しているのでしょう。

民法から始まる法律学や新古典派理論から始まる経済学みたいな体系的なアカデミックな分野じゃないので、まさに現実にへばりついた泥臭い学問分野であり、使えるものは使うという雑食性の分野ですね。

残念ながら、そういうのが一番衰退してきているのが今の日本の現状だと思います。

もう6年も前のエントリですが、

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/post-2ae9.html (どぶ板の学問としての労使関係論)

本日、某全国紙の記者の方と3時間くらいお話をしておりましたが、その中で、「どうして労働研究者の人はそういうことをいわなかったのですか」という話が出て、いささか個人的な見解を披瀝してしまいました。

それは、本来労働問題というのはどぶ板の学問である労使関係論が中心であって、それに法律面から補完する労働法学、経済面から補完する労働経済学が、太刀持ちと露払いのごとく控えるというのが本来の姿。

これはちょうど、国際問題というのもどぶ板の学問である国際関係論が中心であって、それを国際法学と国際経済学が補完するというのと同じ。

国際問題を論ずるのには、まずは現実に世界で何がどうなっていて、それは歴史的にどうしてそうなってきたのかという話が先であって、それをすっとばして国際法理論上どうたらこうたらという議論はしないし、国際経済理論的に見てこうでなければという話にもならない。それは理屈が必要になって、必要に応じて使えばいいもの。それらが先にあるわけではない。

そんなことしてたら、何を空理空論からやってるんだ、まずは現実から出発しろよ、となるはず。どぶ板の学問の国際関係論が、アカデミックなディシプリンとしてははっきり言っていいかげんな代物であるとしても、やはり出発点。

ところが、労働問題は国際問題と異なり、その中心に位置すべき労使関係論が絶滅の危機に瀕している。空間的、時間的に何がどうなっているのかを知ろうというどぶ板の学問が押し入れの隅っこに押し込まれている。そして、本来理屈が必要になっておもむろに取り出すべき労働法学や労働経済学が、我こそはご主人であるぞというような顔をして、でんと居座っている。

そういう理論が先にあるアカデミックなディシプリンの訓練を受けた人ばかりが労働問題の専門家として使われるという風になってしまったものだから、今のような事態になってしまったという面があるのではないか、と思うのですよ・・・。

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コメント

そういう視点こそがまさにアニメの研究にあってしかるべきものだと常日頃感じます。

アニメの労働環境問題を論じだすとマスコミもファンも学者も必ず途中で議論が千日手に入ってしまうんですよ。先々月に、文化庁委託事業としてアニメ業界の労働実態調査の報告書があるアニメーターの団体(組合ではなく一般社団法人)の手で公表されて、NHKニュースほかで「悲惨なりアニメ業界!」と広く報じられたのですが、じゃあどうしたらいいのか、そもそもどうしてこうなったのかの議論となると、結局いつものパターンに陥ってしまいました。

「半世紀前に手塚治虫が安値でテレビアニメを請け負ったせいでそれが前例になってしまった」「半世紀も前のことに責任をなすりつけるなよ。そもそも手塚が頑張ったから今のクールジャパンがあるんじゃないか」の水掛け論。理論だけで論争するとどうしてもこういう膠着状態に陥ってしまうんですね。

先日「シノドス」に改めて寄稿しました。

「良い作品を作ろう!」主義がもたらす弊害――日本のアニメはブラック業界 http://synodos.jp/society/14302

前の論考http://synodos.jp/society/14091にアニメーターの長的な方がかんかんになられたので、返答として書きました。以前取り上げていただいた『ミッキーマウスのストライキ!』のスピンオフのつもりです。

>まさに現実にへばりついた泥臭い学問分野であり、使えるものは使うという雑食性の分野ですね。

それをアニメの研究で打ち立てたい!

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