「プレカリテの時代―ロベール・カステルから社会を読み解く」フェア
ナカニシヤ出版さんと明石書店さんとの共催で、三省堂、紀伊国屋、八重洲、ジュンク堂などで「プレカリテの時代―ロベール・カステルから社会を読み解く」フェアを開催しているようですね。
明石書店のツイッタで、その中からいくつかの本を紹介していますが、
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【フェア連動企画】「プレカリテの社会学」ブックリスト1冊目はこちら。カステルの1995年発表の大著であり、カステルの思想をまず知るためには必読の、「社会問題の変容」(ナカニシヤ出版、2012)です。
『社会問題の変容』は、苦役としての労働から自己実現を支える雇用へ、そして今保障なき労働力へと追い込まれつつある賃労働の、数百年にわたる歴史を描いた記念碑的大作。文句なしに面白い。ぜひご一読を。
【フェア連動企画】「プレカリテの社会学」ブックリスト2冊目は、カステルが「社会的所有」と「集団的保護」の観点から、国家による保護システムの崩壊の問題点を指摘した『社会の安全と不安全』(萌書房、2009)をご紹介。
【フェア連動企画】「プレカリテの時代」ブックフェアからご紹介する3冊めは、『労働と思想』(堀之内出版、2015)。22人の現代思想家たちが現代の労働を読み解きます。『社会問題の変容』の訳者、前川氏のカステル論もあり。
【ブックフェア連動企画】「プレカリテの時代」ブックリストからご紹介する4冊目は、「もうひとつの中世のために」(白水社、2002)。近代を理解するためには、西洋中世の時代に遡り身分を理解する必要があります。
【ブックフェア連動企画】「プレカリテの社会学」ブックリストからご紹介する4冊目は、「工場日記」(筑摩書店、2014)。人間のありのままの姿を知るためにシモーヌ・ヴェイユが女工として働いた日々から近代と労働の関係性を見ることができます。
【ブックフェア連動企画】「プレカリテの時代」ブックフェアからご紹介する5冊目は「福祉資本主義の三つの世界」(ミネルヴァ書房、2001)。カステル社会学の中でも大きな意味を持つ福祉の方法が国家とどのように関わるのか、学ぶための名著です。
【ブックフェア連動企画】『プレカリテの時代』ブックリストからご紹介する6冊目は『都市が壊れるとき』(人文書院、2012)。2005年のパリ暴動後にフランス社会学の大家ドンズロによって書かれた、フランス都市政策の崩壊と再生の分析。
【ブックフェア連動企画】『プレカリテの時代』ブックリストからご紹介する7冊目は、『新しい労働社会』(岩波書店、2009)。格差や貧困の実態だけでなく、民主主義の中でどう具体的施策を考えるか提示したところは、カステルの思想につながります。
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