『「日本的雇用システム」の生成と展開』連合総研
連合総研のホームページに『「日本的雇用システム」の生成と展開』という報告書がアップされています。
http://rengo-soken.or.jp/report_db/file/1430367361_a.pdf
職務ではなく企業組織への帰属をベースとするいわゆる「日本的」な雇用システムは、経済変動や産業構造の変化に伴って見直しや再評価の動きが繰り返され、労使交渉にも影響を与えてきました。最近では、成果主義賃金の導入とその行き過ぎの見直しが指摘されていますが、今後の方向が定まっている状況にはありません。労使が確信をもって交渉を進めていくには、時々の動向に対応していくのではなく、これまでに形成されてきた雇用慣行や労使関係が、どんな歴史的経過を経てきたかをきちんと踏まえることが不可欠となっています。
そこで、2012 年 12 月に「「日本的」雇用システムと労使関係の歴史的検証に関する研究委員会」(主査:佐口和郎東京大学教授)を設置し、これまでの産業構造や社会構造の変化を踏まえたうえで、現代の「日本的」雇用システムがかかえる諸問題の源流と、それらの各時代での扱われ方についての検討を通じて、今後の雇用システムのあり方について検討を行い、その成果を報告書に取りまとめました。
本報告書が、「日本的」雇用システムが変容を余議なくされる中、様々な対応を求められている労使をはじめ関係の皆様にとって、今後の的確な対応を図る上での一助となれば幸いです。
おわりに、本報告書の刊行に当たり、本研究委員会における議論をリードするとともに本報告書のとりまとめにご尽力いただいた佐口主査をはじめ、活発な議論を展開していただいた委員の皆様に、この場をお借りして厚くお礼申し上げる次第です。
執筆者入りの目次がないので、執筆者一覧と目次をコピペして組み合わせておきます。
どなたが何章のどういう論文を書かれたかがこれでわかるでしょう。
第Ⅰ部
第1章 日本的雇用システムと労使関係-戦後史論 主査 佐口 和郎 東京大学大学院経済学研究科教授
第Ⅱ部
第2章 終戦直後から 1960 年代までの賃金体系-「資格給」の確立を中心に-禹 宗杬 埼玉大学人文社会科学研究科教授
第3章 日本的能率管理の形成過程:1950、60 年代 青木 宏之 香川大学経済学部准教授
第4章 非正規雇用・女性雇用 禿 あや美 跡見学園女子大学マネジメント学部准教授
第5章 1970 年代以降の人事・賃金制度 畑 隆 常葉大学経営学部教授
第6章 日本的雇用システムと教育資格・職能 市原 博 獨協大学経済学部教授
第7章 労働組合としての<企業別>組合 上田 修 桃山学院大学社会学部教授
(追記)
https://twitter.com/ryojikaneko/status/595911653788487680
何気に佐口先生の論稿、力作だな。
いや、力作と言うよりも・・・・・・
千頁を超える大著になるべき内容をざっとメモしたレジュメを読まされている感が半端ないんですけど・・・・。
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