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2015年5月14日 (木)

谷口明丈編『現場主義の国際比較』

177680谷口明丈編『現場主義の国際比較 英米独日におけるエンジニアの形成』(ミネルヴァ書房)を、執筆者の関口定一さん、田中洋子さんよりお送りいただきました。ありがとうございます。

http://www.minervashobo.co.jp/book/b177680.html

「現場主義」は日本の産業に固有の特性なのであろうか。そんなことはない、かつて日本人は「現場主義」でなかった、とケネス・ホッパーは言う。真実はどこにあるのだろうか。その解を求めて、第一線の研究者が共同で、イギリス、ドイツ、アメリカ、日本におけるエンジニア形成の過程を探る。

[ここがポイント]
◎ エンジニアという職種がどのように形成されてきたか、先進諸国で比較している。
◎ 「現場主義」という言葉の持つ多義性を、国際比較の中で明らかにする。

目次は以下の通りです。

まえがき

第1章 イギリスにおける技師の自己定義と「現場主義」——徒弟制度、高等教育、職業独占(小野塚知二)
 1 技師の入職過程の「現場主義」と職務の非現場的性格
 2 「技師」の非自明性
 3 技師協会と「技師」の再定義
 4 入会者の経歴
 5 管理問題の発見と「現場離れ」

第2章 ドイツの技術開発における現場と理論——クルップ社技師のキャリア分析を事例に(田中洋子)
 1 「現場主義」をめぐる研究史
 2 技師・技術者の定義とキャリア
 3 技術開発の担い手分析⑴——火砲技術
 4 技術開発の担い手分析⑵——合金・ステンレス鋼技術
 5 ドイツにおける技師と技術開発の特徴とは何か

第3章 ドイツ化学企業のエンジニア層の「現場主義」——ゴールトシュミット社の人事書類の分析(石塚史樹)
 1 ゴールトシュミット社とエンジニアの人事書類
 2 企業組織とエンジニア
 3 機械エンジニアの「現場主義」——アントン・ルートヴィヒの事例
 4 化学エンジニアの「現場主義」——ヨーン・ヴァットマンの事例
 5 エンジニアの地位の変化

第4章 立身出世の夢と現実——自由労働から科学的管理へ(木下 順)
 1 「現場主義」と階級形成
 2 フィラデルフィアのメカニック
 3 ウースターのメカニック
 4 科学的管理の生成
 5 「現場主義」の発生

第5章 「現場経験」を通じた大卒エンジニア育成——GEの「テスト・コース」の場合(関口定一)
 1 「現場主義」——アメリカと日本
 2 GEの「テスト・コース」
 3 「テスト・コース」での教育・訓練
 4 「テスト・コース」における「現場経験」
 5 大卒エンジニア育成における「現場経験」の意味

第6章 近代日本の鉄道技術者——日清戦後期における工部大学校出身者の位置と役割(中村尚史)
 1 「現場主義」教育と技術者
 2 鉄道業の急拡張と技術者
 3 日清戦後期における鉄道技師
 4 明治中後期における工部大学校土木学科出身者
 5 「民鉄中心の時代」と工部大学校出身者

第7章 日立製作所の新製品開発と技術者の「現場主義」——「現場主義」の起源(市原 博)
 1 技術者の「現場主義」論の問題点
 2 創業期の技術形成と技術者の職務行動
 3 設計の専門化・標準化と職能間の分離
 4 「現場主義」的な取り組み
 5 「現場主義」の限界
 6 技術者の「現場主義」の起源と限界

終 章 エンジニアの形成と「現場主義」(谷口明丈)
 1 各章で明らかにされたこと
 2 エンジニアの存在の多様性
 3 「現場主義」の多義性
 4 エンジニアの形成と「現場主義」

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