中窪裕也・野田進『労働法の世界〔第11版〕』
中窪裕也・野田進『労働法の世界〔第11版〕』(有斐閣)をお送りいただきました。いつもありがとうございます。
http://www.yuhikaku.co.jp/books/detail/9784641144781
ほぼ2年おきの改訂で初版から21年になります。まさに、
日々変化する「労働法の世界」の実像に迫る教科書。最新の法状況や判例・学説の展開を反映,労働法の基本構造の転換と発展のダイナミズムを,確かな座標軸をもって描き出す。多彩なコラムも必読。時を重ね,世紀を超えて進化・発展をつづける,ロングセラー。
ですが、改訂のたびに本文に加え、コラムが少しずつ入れ替わっていることもお気づきでしょうか。今回で言えば、募集・採用の章の末尾に「ブラック企業」というコラムが入っています。
労働基準行政や職業安定行政の取組について語った後、
・・・しかし、若者の方も、企業の言いなりにならず、しっかりと抵抗する力を身につけて欲しい。そして、何よりも、仕事を通じていかに社会に関わるかという課題意識を持ち、企業の不当な人事制度や業務命令に左右されることのない力量を培うことが重要であろう。
と述べています。
また、「債権法改正と労働法」というコラムでは、最後の台詞として
・・・債権法改正のスローガンであった「契約による社会」の実現は、労働法の領域では実現は難しそうである。
と、やや皮肉めいた諦めの言葉が語られています。
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