海老原嗣生『マネジメントの基礎理論』
海老原嗣生さんから『無理・無意味から職場を救うマネジメントの基礎理論 18人の巨匠に学ぶ組織がイキイキする上下関係のつくり方』(プレジデント社)をお送りいただきました。
本書は、海老原さんの本としてはちょっと毛色が変わっています。いや、それは私の偏見であって、海老原さん自身としてはむしろ本筋のお仕事なのかもしれませんが、雇用のカリスマとしての海老原さんを知っている目からすると、やっぱりちょっと毛色が違う感じです。
「本書は、組織論のなかでも人と組織のマネジメントについて蓄積されてきた膨大な基礎的・学問的知識を、わかりやすく実例を使って解説した本である。特徴的なのは、それが単に紹介に終わらず、ここに書かれたことを学び実践することで、誰でも一定程度までは人と組織のマネジメントのプロになれることを目指した本であることだろう。その意味で、本書は単なる教科書ではなく、一種の教本である。人を動かすための手引きだとも言えよう。この本があることで、多くの人はようやく現場での人と組織のマネジメントに関する基礎課程を学ぶことが出来るようになったのである。」
どういうマネジメントの巨匠が登場するかというと、
■アブラハム・マズロー
■フレデリック・ハーズバーグ
■リチャード・ハックマン
■グレッグ・オールダム
■エドウィン・ロック
■松井賚夫
■大沢武志
■W・G・オオウチ
■ダグラス・マクレガー
■三隅二不二
■フレッド・フィドラー
■ヘンリー・マレー
■スティーブン・コヴィー
■エルトン・メイヨー
■フリッツ・レスリスバーガー
■マイケル・ポーター
■ゲイリー・ハメル
■C・K・プラハラード
正直言うと、私はほとんど読んでこなかった方々です。
こういう領域にも掌を指すがごとくわかりやすい解説書を書けるのが海老原さんなんですね。
最後の第5章が、いつもの海老原節ですが、全体としては、「おわりに」に書かれているように、リクルートの大先輩で産業組織心理学の世界で有名な大沢武志さんへのオマージュ本になっています。
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