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2015年3月11日 (水)

安藤至大『これだけは知っておきたい働き方の教科書』

9784480068231安藤至大さんから新著『これだけは知っておきたい働き方の教科書』(ちくま新書)をお送りいただきました。ありがとうございます。

いま働き方の仕組みはどうなっているか? これからどう変わり、どう備えるべきなのか? 法律と経済学の視点から、働くことの構造・現状・未来・対策を説く。

言葉の正確な意味での「入門書」です。そこらに転がっている、専門書を水で薄めただけの、著者の力量のなさを露呈したような入門書じゃなく、労働に関わる話をとことんブレークダウンして、一つ一つは中学生でも分かるようなレベルの話にしながら、それが先端の話にもちゃんとつながっている(と、分かっている人にはちゃんと分かる)ような造りになっています。

この本をちゃんと読んだ上で、例えばこういう時論を読めば、何を言おうとしているかがより一層理解できるようになるでしょう。

http://diamond.jp/articles/-/37951(なぜ「解雇規制の緩和」は不要か “できる解雇”と“できない解雇”の視点から考える)

http://www.nikkei.com/article/DGKDZO72316480V00C14A6KE8000/(雇用制度改革の視点(下))労働時間に上限の設定を

目次は次の通りです。

はじめに

第1章 働き方の仕組みを知る
1 私たちはなぜ働くのか?
生活のために働く
稼得能力を向上させるために働く
仕事を通じた自己実現のために働く

2 なぜ人と協力して働くのか?
自給自足には限界がある
分業と交換の重要性
比較優位の原理
比較優位の原理と使い方
「すべての人に出番がある」ということ

3 なぜ雇われて働くのか?
なぜ雇われて働くのか
他人のために働くということ
法律における雇用契約
雇われて働くことのメリットとデメリット

4 なぜ長期的関係を築くのか?
市場で取引相手を探す
長期的関係を築く

5 一日にどのくらいの長さ働くのか?
「収入-費用」を最大化
資源制約とトレードオフ
限界収入と限界費用が一致する点

6 給料はどう決まるのか?
競争的で短期雇用の場合
長期雇用ならば年功賃金の場合もある
取り替えがきかない存在の場合
給料を上げるためには

コラム:労働は商品ではない?

第2章 働き方の現在を知る
1 働き方の現状とルールはどうなっているか?
正規雇用と非正規雇用
正規雇用の三条件
7種類ある非正規雇用
非正規雇用の増加

2 正社員とはなにか?
正規雇用ならば幸せなのか
正社員を雇う理由
正規雇用はどのくらい減ったのか

3 長時間労働はなぜ生じるのか?
長時間労働の規制
長時間労働と健康被害の実態
なぜ長時間労働が行われるのか
一部の労働者に仕事が片寄る理由

4 日本型雇用とはなにか?
定年までの長期雇用
年功的な賃金体系
企業別の労働組合
職能給と職務給
中小企業には広がらなかった日本型雇用

5 解雇はどこまでできるのか?
雇用関係の終了と解雇
できる解雇とできない解雇
日本の解雇規制は厳しいのか
仕事ができる人、できない人

6 ブラック企業とはなにか?
ブラック企業はどこが問題なのか
なぜブラック企業はなくならないのか
どうすればブラック企業を減らせるのか

コラム:日本型雇用についての誤解

第3章 働き方の未来を知る
1 少子高齢社会が到来する
生産年齢人口の減少
働くことができる人を増やす
生産性を向上させる

2 働き方が変わる
機械により失われる仕事
人口の減少と仕事の減少
「雇用の安定」と失業なき労働移動

3 雇用形態は多様化する
無限定正社員と限定正社員
働き方のステップアップとステップダウン
非正規雇用という働き方
社会保障の負担

4 変わらない要素も重要
日本型雇用と年功賃金
新卒一括採用

コラム:予見可能性を高めるために

第4章 いま私たちにできることを知る
1 「労働者の正義」と「会社の正義」がある
「専門家」の言うことを鵜呑みにしない
目的と手段を分けて考える
会社を悪者あつかいしない

2 正しい情報を持つ
雇用契約を理解する
労働法の知識を得る
誰に相談すればよいのかを知る

3 変化の方向性を知る
働き方は変わる
失われる仕事について考える
「機械との競争」をしない

4 変化に備える
いま自分にできることは何か
これからどんな仕事をするか
普通に働くということ

おわりに

ブックガイド:「働くこと」についてさらに知るために

なお、最後のブックガイドには、拙著『日本の雇用と労働法』も挙がっています。


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