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« 金銭解決について朝日新聞でコメント | トップページ | 「技能実習制度 ようやくまともな法制化」@『全国労保連』2015年3月号 »

2015年3月26日 (木)

機密の事務を取り扱う者

なにやら、昨日から議員秘書に残業代を払うとか払わないとかが騒ぎになっていたようですが、

http://mainichi.jp/select/news/20150326k0000m010158000c.html維新の党:足立衆院議員、秘書の残業代不払い宣言

維新の党の足立康史衆院議員(比例近畿)は25日の衆院厚生労働委員会で質問に立ち、元私設秘書から未払いの残業代700万円を請求されたことを明かし「払うことはできない。私たち政治家の事務所は、残業代をきっちりと労働基準法に沿って払えるような態勢かと問題提起したい」と述べ、未払いを正当化した。

足立氏は「私は24時間365日仕事をする。そういう中、秘書だけ法に沿って残業代を支払うことはできない」と持論を展開。元秘書からの請求に対しては「ふざけるなと思う」と強弁した。

 足立氏は経済産業省の元キャリア官僚。取材に対し「労働基準法は現実に合っておらず、見直しが必要だ。議論を喚起するために発言した」と述べた。(共同)

議員本人も、それをケシカランとネット上で熱く騒いでいる方々も、労働基準法第41条第2号をよく読んでからいえばいいのにな、と思っていたところ、

第四十一条  この章、第六章及び第六章の二で定める労働時間、休憩及び休日に関する規定は、次の各号の一に該当する労働者については適用しない。
 別表第一第六号(林業を除く。)又は第七号に掲げる事業に従事する者
 事業の種類にかかわらず監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者
 監視又は断続的労働に従事する者で、使用者が行政官庁の許可を受けたもの

「機密の事務を取り扱う者とは秘書その他職務が経営者又は監督若しくは管理の地位に在る者の活動と一体不可分であつて、出社退社等についての厳格な制限を受けない者であること。」(昭和22年9月13日発基第17号)

念のため言えば、この「秘書」というのはまさに「職務が経営者又は監督若しくは管理の地位に在る者の活動と一体不可分」な人のことであって、秘書と名がつけば適用除外できるわけではありません。しかし、政治家の政務秘書というのはまさにこういう職務なんだろうと思われます。

http://adachiyasushi.jp/?p=5680 (「秘書残業代不払い宣言」等との報道に係る補足とお詫び)

1.元秘書の残業代不払いについては、そもそも違法ではないとの認識の下に、委員会で発言したものであります。

 当該元秘書は、議員の政治活動と一体不可分であって厳格な労働時間管理になじまない職務に従事していたものであり、労働基準法41条2号に「管理監督者」と並んで規定されている「機密の事務を取り扱う者」に該当すると認識している次第です。

2.折しも国会では、政府が導入しようとしている「高度プロフェッショナル制度」が”残業代ゼロ法案”等といったレッテルの下に批判に晒されているところ、同僚議員諸氏に労働社会の実態を踏まえた冷静な議論をお願いする観点から、労働時間管理になじまない職種の例として自らの議員秘書に言及した次第です。

3.いずれにせよ、国会の委員会において、誤解を招くような発言をし、お騒がせしたことについては、心よりお詫びいたします。

ひとしきりの騒ぎの後で、ご本人から労働基準法の当該規定を改めて認識している旨が語られていますので、これ自体は一応一件落着ですが、この間騒いでいた人々は一体何だったんだろうか・・・・という思いも。

(追記)

ちなみに、経済産業省の後輩の証言によると、

https://twitter.com/zettonu/status/581294235472699392

足立さんは滅私奉公的な古き良き労使協調が好きだったので、その辺の影響もあるのかもしれない。

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コメント

>ご本人から労働基準法の当該規定を改めて認識している旨

うーん、しかし認識しているなら労働基準法を改正する必要は全くないはずなので、やはりあの議員さんの発言はおかしいですね。一件落着とはいかないでしょう。

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