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2015年2月23日 (月)

日教組婦人部の偉大な実績

なぜか最近、またも日教組が話題のようですが、日教組が話題になる時にはいつもそうですが、その本来の労働組合としての活動ではないところでばかり話題になるのは残念なことです。

ということで、先の臨時国会で審議未了廃案になった女性活躍推進法案が再度提出されるということでもあり、働く女性の活躍のための立法の先駆者として、日教組婦人部がどういう活躍をしてきたかをごく簡単に。

一応労働基準法で産前産後休業の権利は認められていたとはいえ、学校の女性教師が妊娠したからと言って担任している学級をほっとくわけにはいかず、なかなかその権利を行使することができなかった1950年代、日教組婦人部が運動を開始して、当時の社会党に法案を提出させ、それが成立に至ったのが「女子教育職員の産前産後の休暇中における学校教育の正常な実施の確保に関する法律」です。

http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_housei.nsf/html/houritsu/02219550805125.htm

法律第百二十五号(昭三〇・八・五)

 ◎女子教育職員の産前産後の休暇中における学校教育の正常な実施の確保に関する法律

 (目的)

第一条 この法律は、国立又は公立の学校に勤務する女子教育職員が産前産後の休暇をとる場合において、その休暇中当該学校の教育職員の職務を行わせるための教育職員の臨時的任用に関し必要な事項を定め、もつて女子教育職員の母体の保護を図りつつ、学校教育の正常な実施を確保することを目的とする。

 (定義)

第二条 この法律において「学校」とは、小学校、中学校、高等学校、盲学校、聾学校及び養護学校をいう。

2 この法律において「教育職員」とは、校長、教諭、養護教諭、助教諭、養護助教諭、講師(常時勤務の者に限る。)及び寮母をいう。

 (国及び地方公共団体の任務)

第三条 国又は地方公共団体は、国立又は公立の学校に勤務する女子教育職員が産前産後の休暇をとる場合における当該学校の学校教育の正常な実施を確保するため、必要な財政的措置を講ずるように努めなければならない。

 (国立又は公立の学校における教育職員の臨時的任用)

第四条 国立又は公立の学校に勤務する女子教育職員が権限のある者の承認を受けて産前産後の休暇をとる場合においては、任命権者は、その休暇中当該学校における学校教育の正常な実施を図るために、その休暇の期間の範囲内において、学校教育の正常な実施が困難となると認める期間を任用の期間として、当該学校の教育職員の職務を行わせるため、臨時的に校長以外の教育職員を任用しなければならない。

2 市町村立学校職員給与負担法(昭和二十三年法律第百三十五号)第一条又は第二条に規定する職員(特別区立の学校の職員を除く。)である教育職員の前項の規定による臨時的任用については、同項の規定にかかわらず、任命権者たる市町村の教育委員会の申出により、当該市町村の教育委員会と都道府県の教育委員会とが協議して決定する。

 (適用除外)

第五条 前条第一項の規定による臨時的任用については、国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第六十条第一項から第三項まで及び地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第二十二条第二項から第五項までの規定は適用しない。

   附 則

1 この法律は、昭和三十一年四月一日から施行する。

さらに、1960年代には産休後の育児休業の権利を目指して運動を進め、やはり社会党から法案を国会に提出し続け、一方で自民党サイドでは看護婦の育児休業の法案が議論され(こっちは労働組合の圧力ではなく、国立病院の看護婦確保策だったのですが)、両方を一緒にする形で1975年に法律が成立しています。

http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_housei.nsf/html/houritsu/07519750711062.htm

法律第六十二号(昭五〇・七・一一)

◎義務教育諸学校等の女子教育職員及び医療施設、社会福祉施設等の看護婦、保母等の育児休業に関する法律

 (目的)

第一条 この法律は、義務教育諸学校等の女子の教育職員及び医療施設、社会福祉施設等の看護婦、保母等の職務の特殊性等にかんがみ、これらの者について育児休業に関する制度を設け、女子の教育職員及び看護婦、保母等の継続的な勤務を促進し、もつて義務教育諸学校等における教育及び医療施設、社会福祉施設等における業務の円滑な実施を確保することを目的とする。

 (定義)

第二条 この法律において「義務教育諸学校等」とは、小学校、中学校、高等学校、盲学校、聾学校、養護学校及び幼稚園をいう。

2 この法律において「医療施設、社会福祉施設等」とは、病院、診療所、助産所、促健所、保健施設(国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第八十二条第一項の健康の保持増進のための施設をいう。以下第四項において同じ。)、児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)に規定する児童福祉施設(同法第十七条に規定する施設を含む。)、身体障害者福祉法(昭和二十四年法律第二百八十三号)に規定する身体障害者更生援護施設、精神薄弱者福祉法(昭和三十五年法律第三十七号)に規定する精神薄弱者援護施設(心身障害者福祉協会の設置する福祉施設を含む。)、生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)に規定する保護施設、老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)に規定する老人福祉施設及び売春防止法(昭和三十一年法律第百十八号)に規定する婦人保護施設をいう。

3 この法律において「教育職員」とは、校長(園長を含む。以下第十五条第一項において同じ。)、教頭、教諭、養護教諭、助教諭、養護助教諭、講師、実習助手及び寮母をいう。

4 この法律において「看護婦、保母等」とは、看護婦、准看護婦、助産婦及び保健婦(保健所又は保健施設(病院又は診療所である保健施設を除く。以下この項において同じ。)の業務に従事する保健婦にあつては、過疎地域対策緊急措置法(昭和四十五年法律第三十一号)の過疎地域その他政令で定める地域において保健所又は保健施設の業務に従事する者に限る。)であつてその業務に従事する者並びに保母、寮母及び女子の児童指導員並びに医療施設、社会福祉施設等の入所者について保護、指導、訓練又は授産の業務に直接従事するその他の者のうち政令で定める者をいう。

 (育児休業の許可)

第三条 国立及び公立の義務教育諸学校等の女子の教育職員並びに国及び地方公共団体の運営する医療施設、社会福祉施設等の看護婦、保母等(常時勤務を要しない職にある者、臨時的に任用された者及び条件付採用期間中の者を除く。以下「女子教育公務員等」と総称する。)で、その一歳に満たない子を養育するものは、当該子の養育のため、任命権者に対し、育児休業の許可を申請することができる。この場合における育児休業の許可の申請は、休業しようとする期間を明らかにしてしなければならない。

2 任命権者は、前項の許可の申請があつたときは、第十五条第一項に規定する臨時的任用が著しく困難な事情がある場合を除き、育児休業の許可をしなければならない。

3 任命権者は、第一項の許可の申請があつた場合において、当該申請に係る子について当該申請をした女子教育公務員等に対して既に育児休業の許可をしたことがあるときは、前項の規定にかかわらず、育児休業の許可をしないものとする。ただし、特別の事情がある場合は、この限りでない。

 (育児休業の期間)

第四条 育児休業の期間は、任命権者が定める日に始まり、その始まる日から当該育児休業に係る子が一歳に達する日までの間において任命権者が定める日に終わる。

2 任命権者が育児休業の期間を定めるときは、当該女子教育公務員等の申請を尊重するように努めなければならない。

3 任命権者は、女子教育公務員等から申請があつたときは、育児休業に係る子が一歳に達する日までの期間を限度として、当該育児休業の期間を延長することができる。この場合における期間の延長は、特別の事情がないときは、一回に限るものとする。

 (育児休業の許可の失効等)

第五条 育児休業の許可は、当該許可を受けた女子教育公務員等が産前の休業を始めたとき、若しくは出産したとき、又は当該許可に係る子が死亡したときは、その効力を失う。

2 育児休業は、当該許可に係る子を養育しなくなつた場合には、終了する。

3 育児休業の許可を受けた女子教育公務員等は、当該許可に係る子が死亡したとき、又は当該許可に係る子を養育しなくなつたときは、遅滞なく、その旨を任命権者に届け出なければならない。

4 育児休業の許可は、当該許可を受けた女子教育公務員等が休職又は停職の処分を受けたときは、当該休職又は停職の期間中は、その効力を停止する。

 (育児休業の効果)

第六条 育児休業の許可を受けた女子教育公務員等は、育児休業の期間(育児休業の許可の効力が停止されている期間を除く。以下同じ。)中は、その身分を保有するが、職務に従事しない。

2 育児休業の許可を受けた女子教育公務員等に対しては、育児休業の期間については、給与を支給しない。

 (不利益取扱いの禁止)

第七条 女子教育公務員等は 育児休業を理由として不利益な取扱いを受けることはない。

 (国家公務員である女子教育公務員等に係る育児休業の期間についての取扱い等)

第八条 女子教育公務員等のうち国家公務員である者(以下「国家公務員である女子教育公務員等」という。)に係る一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)第十九条の三第二項の規定の適用については、育児休業の期間は、在職期間でないものとする。

第九条 育児休業の許可を受けた国家公務員である女子教育公務員等が職務に復帰したときは、当該育児休業の期間の二分の一に相当する期間(以下この項において「調整期間」という。)を引き続き勤務したものとみなして、その職務に復帰した日又はその日から一年以内の昇給の時期に、昇給の場合に準じてその者の俸給月額を調整し、又は調整期間の範囲内でその職務に復帰するに至つた日の翌日以後の最初の昇給に係る昇給期間を短縮することができる。

2 前項の規定により俸給月額を調整された者のうちその調整に際して余剰の期間を生ずる者については、当該余剰の期間に相当する期間の範囲内で、その者の同項の規定による調整後の最初の昇給に係る昇給期間を短縮することができる。

第十条 国家公務員である女子教育公務員等に係る国家公務員等退職手当法(昭和二十八年法律第百八十二号)第七条第四項の規定の適用については、育児休業の期間は、同項に規定する現実に職務を執ることを要しない期間に該当するものとする。

 (育児休業の許可に伴う臨時的任用)

第十五条 任命権者は、育児休業の許可をする場合においては、当該義務教育諸学校等における教育又は当該医療施設、社会福祉施設等の業務の円滑な実施に支障がないと認めるときを除き、第四条第一項の規定により定められた当該育児休業の期間を任用の期間として、校長以外の教育職員又は看護婦、保母等を臨時的に任用するものとする。

2 前項の規定による臨時的任用については、国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第六十条第一項から第三項までの規定及び地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第二十二条第二項から第五項までの規定は、適用しない。

 (政令への委任)

第十六条 国家公務員に係る第三条から第十一条までの規定の施行に関し必要な事項は、政令(一般職に属する国家公務員に係る第三条から第八条まで及び第十一条の規定並びに一般職の職員の給与に関する法律の適用を受ける国家公務員に係る第九条の規定に関し必要な事項については、人事院規則)で定める。

 (私立の義務教育諸学校等において講ずべき措置)

第十七条 私立の義務教育諸学校等の設置者並びに国及び地方公共団体の運営する医療施設、社会福祉施設等以外の医療施設、社会福祉施設等を運営する者は、この法律に規定する育児休業の制度に準じて、女子の教育職員又は看護婦、保母等について、その子の養育のための休業に関し、必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

   附 則

 (施行期日)

1 この法律は、昭和五十一年四月一日から施行する。ただし、附則第三項の規定は、公布の日から施行する。

 (処遇に関する当分の間の措置)

2 当分の間、この法律の目的の達成に資するため、育児休業の許可を受けた女子教育公務員等に対し、法律又はこれを基準として定める条例の定めるところにより、必要な給付を行うことができる。

3 人事院は、一般職の職員の給与に関する法律の適用を受ける国家公務員に係る前項の給付について、国会及び内閣に対し、必要な事項を勧告するものとする。

なんにせよ、日教組といえば妙な政治的イデオロギーの眼鏡越しでばかり論じようとする傾向が強いだけに、こういうまことにまっとうな労働組合としての本来あるべき政治活動を実践し、法律として実現させてきた日教組婦人部の歴史を、きちんと見直していく必要があると思われます。

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