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2015年2月12日 (木)

碓井敏正・大西広編『成長国家から成熟社会へ』

既にここで告知したように、

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2015/02/post-9679.html (基礎経済科学研究所シンポジウム)

3月1日に基礎経済科学研究所の「労働法制「改革」と労働組合運動の課題」というシンポジウムに出て報告をすることになっていますが、そのシンポでもう一人報告をされる浅見和彦さんから、その論文の収録された碓井敏正・大西広編『成長国家から成熟社会へ 福祉国家論を超えて』(花伝社)をお送りいただきました。

http://kadensha.net/books/2014/201409seityoukokka.html

201409seichoukokka この本、編集方針は、タイトルからもうかがえるように、経済成長に批判的で、福祉国家にも懐疑的というスタンスのようで、この本全体を批評しようとするとかなり批判的にならざるを得ないところもありますが、お送りいただいた浅見さんの書かれた2章は、日本の雇用の現状をよくえぐり出されていて、共感するところの多い文章でした。

成熟社会における対抗戦略とは

――変容を迫られる対抗戦略

ゼロ成長下では成り立たない福祉国家路線

資本主義の最終段階としてのゼロ成長社会。

地滑り的に変化する政治、経済、国際関係の下、問われる、福祉、

地方自治、労働組合運動、革新運動のあり方、ジェンダー、ライフスタイル……。

途方もない財政赤字を直視し、国まかせではない、

社会の底力を発揮できる成熟社会の実現にむけて。

Ⅰ 国家と市民社会を考える

第1章 成熟社会の対抗軸

第2章 成長経済下の政権交代と右傾化

──アベノミクスへの対抗軸──

第3章 成熟社会と革新運動

──憲法・福祉・労働・教育・組織論 

第4章 成熟社会における責任政治 

──民主主義と自由主義──

Ⅱ 労働と生活を考える

第5章 ポスト福祉国家の生活保障

第6章 成熟社会における働き方

第7章 成熟社会と労働組合運動の改革 

Ⅲ 地方と外交を考える 

第8章 成熟社会に向かう地方自治の条件

第9章 ゼロ成長日本のアジア共生戦略

──対米従属と歴史修正主義への対案──

浅見さんの書かれた第6章から、「これからの労働のかたちを考える」という一節の中の、正社員改革に対する記述は、左派によくある決まり文句的発想からはるかに脱しています。

・・・いうまでもなく、政府の規制改革会議や財界の議論は「正社員改革」が眼目としてあり、そのための解雇規制緩和政策の展開を図ろうとする狙いがあるという現実の文脈を無視することはできない。しかしながら、そうした脈絡から出てきている「ジョブ型正社員」論と解雇規制緩和の議論がなされているために、労働側が、過労に倒れるこれまでの「無限定正社員」の国際的に見たときの特異な性格を擁護するかのような「批判」や、非正規労働者の貧困や劣悪な労働条件という現実に向き合わない「批判」に終始することは、働き方の改革を目指す上で、一種の思考停止に陥ることになる危険性をもっている。・・・・・

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