居神浩編著『ノンエリートのためのキャリア教育論』
居神浩編著『ノンエリートのためのキャリア教育論 適応と抵抗そして承認と参加』(法律文化社)をお送りいただきました。
http://www.hou-bun.com/cgi-bin/search/detail.cgi?c=ISBN978-4-589-03654-4
居神浩さんのノンエリート論といえば、本ブログでも今まで何回もとりあげてきましたが、以下のような方々と一緒にこういう内容の本にまとめられました。
まえがき
序章:ノンエリート大学生のキャリア教育の課題:「適応」と「抵抗」(居神浩)
社会政策論としてのノンエリート・キャリア教育論/実践的課題/市場の論理でしか語られない教育の議論/社会政策として の教育論の展開のために
第Ⅰ部:大学におけるキャリア教育論の実践と課題:「適応」と「抵抗」の側面
第1章:ボーダーフリー大学生が学習面で抱えている問題:実践と克服の途(葛城浩一)
第2章:やる気に火をつけろ!:読売新聞「大学の実力」調査から(松本美奈)
第3章:ノンエリート大学生の労働者の権利に関する理解:キャリア教育における労働者の権利教育の実施に向けて(林祐司)
第4章:権利を行使することの困難と希望:NPO法人「きょうと労働相談まどぐち」と労働問題講座の実践(高橋慎一・橋口昌治)
第Ⅱ部:大学外部におけるキャリア支援の取り組み:「承認」と「参加」の側面
第5章:ノンエリート大学生を対象としたキャリア教育の射程:生活実態に根差した〈キャリア教育/支援〉に向けて(児島功和)
第6章:地域若者サポートステーションによる高校アウトリーチが示唆するもの:キャリア支援と心理支援の融合の重要性(熊澤真理)
第7章:教育的アプローチによる自立支援の課題:「子どもの貧困」問題を通して(上原裕介・繁澤あゆみ)
終章:これからのノンエリート・キャリア教育の展望:「承認」と「参加」に向けて(居神浩)
目線をより低く、より遠くへ/承認の戦略論:「サードプレイス」の創出/「参加」の戦略論:「社会」の教科書/政策論と しての見通し:「若者政策」への展開
あとがき
本書では、第3章、第4章で一番必要なのに一番わかっていないノンエリート学生への労働法教育が論じられていて、特に第4章は実践の場(きょうと労働相談まどぐち)にいる人による実践記録です。
(参考)
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/post-a5af.html(「マージナル大学」の社会的意義)
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/post-9581.html (「大学がマージナルを抱えている」のが「マージナル大学」となる理由)
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-1d68.html (ノンエリート大学生をめぐる認識ギャップ)
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/post-3f30.html (ノンエリート大学生に一番必要な講座)
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