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2015年1月 8日 (木)

労働法学研究会報 第2588号(2015年1月1日号)

Rrk労働法学研究会報 第2588号(2015年1月1日号)が出ました。昨年8月27日に行ったわたくしの講演録「アベノミクスの労働政策をどう 捉えるか」が載っております。

1・労働政策を考える枠組
2・3つの会議体の議論の品質の差
3・個別論点
4・政策形成過程と三者構成原則

本定例会のポイント

1. 求められるのは「規制改革」ではなく、「システム改革」
 日本の労働社会の問題は、雇用内容規制の極小化と雇用保障の極大化のパッケージ(正社員)と労働条件及び雇用保障の極小化のパッケージ(非正規)の事実上の二者択一になっている点である。しかしそれは何ら法規制によるものではなく、法規制それ自体は極小化している。その代り、戦後、労使が作ってきた労使慣行が判例法理に影響を与え、それが事実上、企業の人事労務管理を拘束しているともいえ、これは「システム」改革を論ずべきで「規制」改革として論ずると、話が歪められてしまう。

2. 解雇の金銭解決は現在も可能
 日本では、解雇を金銭解決してはいけない、という規定はどこにもない。
 裁判だけを見ていると、解雇が有効か無効かという話になるが、労働審判を見ると、大部分が金銭解決をしている。全国の労働局のあっせんでも、ほとんどが金銭解決である。
 金銭解決は是か非かという議論は確かに盛んだが、もうすでにやっているという事実がある。やっているけども今の状態でいいのかが問題。また金銭未解決件数の多さも問題である。

3. 日本の労働時間規制は極めて緩い
 労災保険の過労死認定基準では、月100時間を超える時間外労働は業務と発症との関連性が強いと評価されるが、それでも労基法上は違法ではない。日本に労働時間規制があるかといわれれば、それは無いに等しい、としか言いようがない。長時間労働は違法でないけども、それで労働者が倒れたら労災認定されるし、医師の面接指導をしろ、という変な構造になっている。日本の労働時間規制を一言でいえば、極めて緩い、ということになる。これを規制改革という視点で議論するのであれば、空洞化している労働時間規制をもう少し厳しくする、という話をしなければ意味がない。しかし、そうした議論はつい最近まで出てこなかった。

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    » 「解雇の金銭解決」について [労働、社会問題]
    「解雇の金銭解決」というエントリーを書いたことがあるが、それと関連するテーマで、「労働法学研究会報第2588号」で、hamachan先生が次のように書かれている。便宜のため番号を平家が追加した。... [続きを読む]

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