今年の人気エントリベスト15プラス1
御用納めも終わったところで、恒例の本ブログ今年1年の人気エントリベスト15を発表します。
まず今年のぶっちぎり第1位はこれでした。単なるブラック企業などという言葉ではとうてい形容しがたい異様さの根源をその思想遍歴から探る一編。
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/post-7448.html(すき家の独裁者が目指した世界革命)36,620PV
山のような記事が溢れていますが、こういうときだからこそ、こういう事態をもたらした思想的根源をきちんと考えておくことが必要なはずです。
本ブログで、過去何回かこの会社の経営者を取り上げたエントリを再掲して、その素材としたいと思います。少なくとも、ただの悪辣な資本家とか、労働者を搾取する蟹工船だとかいうような単純な話ではなく、もう少し根が深い問題が潜んでいることが窺われるはずです。
・・・世界革命を目指す独裁者!
世界革命がなった暁には、お前たちにも民主主義が与えられるであろう。
だが、革命戦争のまっただ中の今、民主主義を求めるような反革命分子は粛清されなければならない!
まさしく、全共闘の闘う魂は脈々と息づいていたのですね。
そして、歴史は何と無慈悲に繰り返すことでしょうか。
一度目は悲劇として、二度目は・・・、すき家の外部の者にとっては喜劇として、しかし内部の者にとっては再度の悲劇として。
第2位はこれ。ネット界を駆け巡った例の「L型大学」騒ぎの火付け役になったエントリです。
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2014/10/post-e593.html(実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化に関する有識者会議)16,286PV
ここに提出されている冨山和彦さんの資料が大変刺激的で、事務局提出の歯に衣着せた表現をぶちかますような生々しい台詞が満ちています。・・・
・・・と、ある種の大学関係者が一番聞きたくなかったであろう本質を突いた言葉がこれでもかこれでもかと突っ込まれていきます。
そして特にこれは、多くの大学人を逆上させるに十分な台詞ですな。・・・
第3位は意外にもこれでした。すき家話のコロラリーですが、やりがい搾取系ブラック企業の一般論でもあります。
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/post-2414.html(営利企業のくせに共産党みたいなノリで働かせるからブラックなの)16,262PV
どうも、基本的なところがよくわかっていないまま筋道がひっくり返った議論が展開されている悪寒・・・。
第4位は送っていただいた本の紹介ですが、あまりにもあまりな内容に、結構話題になりました。
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2014/04/post-62be.html(小林リズム『どこにでもいる普通の女子大生が新卒入社した会社で地獄を見てたった8日で辞めた話』)13,695PV
「男はなぁ、精子をばらまきたいと思っとる。ワシはお前らを片っ端からやり捨てしたいんや」
代表はそう言って、おしぼりを机に押しつけ、講義を締めくくった。
第5位は、読売新聞のサイトに載ったあるマンガの紹介ですが、あまりにも見事にジョブ型とメンバーシップ型を説明しています。
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/post-2cb0.html(よくわかるジョブ型とメンバーシップ型)12,728PV
第6位は例の駒崎さんの発言をめぐる騒ぎからぽっと出たエントリで、前からわりとよく言っていることですが、コメント欄で結構長く「論争」が続きました。
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-7e36.html(「ワシの年金」バカが福祉を殺す)11,600PV
・・・いや、駒崎さんをクローニー呼ばわりする下司下郎は、まさに税金を原資にするしかない福祉を目の敵にしているわけですが、そういうのをおいといて、マスコミや政治家といった「世間」感覚の人々の場合、福祉といえばまずなにより年金という素朴な感覚と、しかし年金の金はワシが若い頃払った金じゃという私保険感覚が、(本来矛盾するはずなのに)頭の中でべたりとくっついて、増税は我々の福祉のためという北欧諸国ではごく当たり前の感覚が広まるのを阻害しているように思われます。
第7位は、労働者側社労士の篠塚さんのブログに書き込まれたあるコメントへの軽いコメントですが、なぜかよくわかっていない(のにわかっていると思っているらしき)人がこれまた延々とコメントし続けるという仕儀と相成りました。読み返すとなんともはや・・・ですが。
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/post-6a3e.html(労基法違反はとっくに刑事事件である件について)10,117PV
問題は、一国の政策立案の中枢で提示されているハイレベルの文書、日本の労働法政策の行く末を左右しかねないハイレベルの政策文書の中において、どうもこういう最も基本的な理路がきちんと理解されていないのではないかと思われるふしがあるからです。
労働基準法で明確に刑事罰が規定されている違法行為であるがゆえに、労働基準監督官はそれを摘発できるのであり、どんなに世の中的にけしからんことであっても、労働基準法上違法でないことを摘発することはできないという、労働法を論ずるのであればイロハのイとしてわきまえておかねばならないことが、どうもきちんと理解されないままに書かれているのはないかとおぼしきふしがあるからです。
第8位は第2位の炎上エントリのフォロー記事です。
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2014/10/l-9948.html(L型大学のモデル)8,318PV
冨山さんのプレゼンの変なところが増幅されて伝わっていることもあってか、批判的な意見が多数を占めて、池田信夫氏のような逆張り論者が褒めちぎるというあまりよろしくない状況に陥っているようです。
第9位は、マスコミ批判。
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2014/04/post-e622.html(残業代ゼロ糾弾路線の復活?)7,669PV
ですから、これはもう、労働時間問題は働き過ぎでも過労死でもなく、ひたすら残業代ゼロという銭金路線で行くと決めたということでしょうか
第10位は、平家さんのブログエントリの紹介です。
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-a299.html(人手不足の状態を保つことこそ人手不足対策)7,321PV
以下15位まで並べますと、
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/post-385d.html(人手不足と採用難の悪循環)6,917PV
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/post-d971.html(日弁連会長声明のどうしようもなさ)6,802PV
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/post-705c.html(何でもパワハラと言えばいいわけじゃない)5,729PV
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/post-f7de.html(理念に共鳴して、逆に労をいとわず働いたからけしからんと・・・そこに悔しい思いがある)5,507PV
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-f8da.html(過ちをすぐに反省できる飯田泰之氏の立派さ)5,348PV
と、ここまではすべて当然のことながら今年、すなわち2014年に書かれたエントリなんですが、その次の第16位には、なんとなんと本ブログで過去7年間、ずっと読み継がれてきた古典的エントリが顔を出しています。もちろん、いわずとしれた:
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/3_a7ad.html(池田信夫氏の3法則)4,507PV
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コメント
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>税金を原資にするしかない福祉
https://twitter.com/motoken_tw/status/549050023095599104
”保護費は他人の金だ、という大前提を理解してないのかな”
嘆息
投稿: 元始 | 2014年12月30日 (火) 10時52分