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2014年11月 8日 (土)

ヘイトスピーチ対策というのなら人権擁護法案を出し直したら?(ほぼ再掲)

なんだか、民主党と維新の党がヘイトスピーチ規制法案を出すそうですが、

http://www.sankei.com/politics/news/141105/plt1411050055-n1.html

 民主党は5日、維新の党との政策責任者による定例協議で、ヘイトスピーチ(憎悪表現)と呼ばれる人種差別的な街宣活動の規制に向けてまとめた法案の骨子案を説明した。両党は法案の共同提出を視野に協議を加速する方針で一致した。

 民主党案は、ヘイトスピーチを想定し「人種等を理由とする不当な行為」を禁止。ただ、罰則は設けない。実態を調査する審議会を内閣府に設置し、首相に意見、勧告できるとした。国や地方自治体には差別防止策の実施を求める。

会期末に向けてどうせ審議されない野党法案を出すくらいなら、かつて小泉内閣時に自民党と公明党の政権が国会に出した法案を、一字一句変えずにそのまま出した方が、よっぽど気が利いていると思いますけどね。

というようなことを、8月にも書いていたので、以下その時のエントリを再掲。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/post-bbe2.html (ヘイトスピーチ対策というのなら人権擁護法案を出し直したら)

自民党がヘイトスピーチ問題でプロジェクトチームを設置するそうですが、

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS21H18_R20C14A8PP8000/

自民党は21日、人種や民族などの憎しみをあおるヘイトスピーチ(憎悪表現)への対策を協議するため、政務調査会にプロジェクトチームを設置すると発表した。座長には平沢勝栄衆院議員が就き、月内に初会合を開く予定だ。安倍晋三首相はヘイトスピーチを巡り「日本の誇りを傷つけるもので、対処しなければならない」との認識を示していた。

そもそも、小泉内閣時代に、ヘイトスピーチだけでなく雇用におけるを含む差別・嫌がらせ全般について、また人種・民族だけでなく信条、性別、社会的身分、門地、障害、疾病又は性的指向と広く対象にした人権擁護法案をちゃんと出していたのですから、それをそのまま出し直せば十分通用するのではないかと思いますが。

http://www.shugiin.go.jp/Internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g15405056.htm

 (目的)

第一条 この法律は、人権の侵害により発生し、又は発生するおそれのある被害の適正かつ迅速な救済又はその実効的な予防並びに人権尊重の理念を普及させ、及びそれに関する理解を深めるための啓発に関する措置を講ずることにより、人権の擁護に関する施策を総合的に推進し、もって、人権が尊重される社会の実現に寄与することを目的とする。

 (定義)

第二条 この法律において「人権侵害」とは、不当な差別、虐待その他の人権を侵害する行為をいう。

2 この法律において「社会的身分」とは、出生により決定される社会的な地位をいう。

3 この法律において「障害」とは、長期にわたり日常生活又は社会生活が相当な制限を受ける程度の身体障害、知的障害又は精神障害をいう。

4 この法律において「疾病」とは、その発症により長期にわたり日常生活又は社会生活が相当な制限を受ける状態となる感染症その他の疾患をいう。

5 この法律において「人種等」とは、人種、民族、信条、性別、社会的身分、門地、障害、疾病又は性的指向をいう。

 (人権侵害等の禁止)

第三条 何人も、他人に対し、次に掲げる行為その他の人権侵害をしてはならない。

 一 次に掲げる不当な差別的取扱い

  イ 国又は地方公共団体の職員その他法令により公務に従事する者としての立場において人種等を理由としてする不当な差別的取扱い

  ロ 業として対価を得て物品、不動産、権利又は役務を提供する者としての立場において人種等を理由としてする不当な差別的取扱い

  ハ 事業主としての立場において労働者の採用又は労働条件その他労働関係に関する事項について人種等を理由としてする不当な差別的取扱い(雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(昭和四十七年法律第百十三号)第八条第二項に規定する定めに基づく不当な差別的取扱い及び同条第三項に規定する理由に基づく解雇を含む。)

 二 次に掲げる不当な差別的言動等

  イ 特定の者に対し、その者の有する人種等の属性を理由としてする侮辱、嫌がらせその他の不当な差別的言動

  ロ 特定の者に対し、職務上の地位を利用し、その者の意に反してする性的な言動

 三 特定の者に対して有する優越的な立場においてその者に対してする虐待

2 何人も、次に掲げる行為をしてはならない。

 一 人種等の共通の属性を有する不特定多数の者に対して当該属性を理由として前項第一号に規定する不当な差別的取扱いをすることを助長し、又は誘発する目的で、当該不特定多数の者が当該属性を有することを容易に識別することを可能とする情報を文

 二 人種等の共通の属性を有する不特定多数の者に対して当該属性を理由として前項第一号に規定する不当な差別的取扱いをする意思を広告、掲示その他これらに類する方法で公然と表示する行為

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