看護師と保育士の賃金格差
連合総研の『DIO』298号をお送りいただきました。今月号は、「人口減少下の地域とくらし―変わる福祉サービス」という特集で、
http://rengo-soken.or.jp/dio/pdf/dio298.pdf
人口減少・高齢化と地域ケアの課題 沼尾 波子
人口減少社会における地域と保育サービス 大石 亜希子
高齢者、生活困窮者などと居住福祉 岡本 祥浩
そのうち大石さんの論文には、興味深い図が載っています。
保育士と看護師の賃金格差を都道府県別に見たものですが、
福島を除いて看護師はすべて時給1500-2000円、京都を除いて保育士はすべて時給1000-1500円の範囲に含まれてますね。
京都だけ逆転しているのはなぜなのか興味がそそれられますが、それはともかく、大石さんはこう語ります。
図2は、女性の一般労働者について、看護師と保育士の時間あたり所定内賃金を都道府県別に比較したものである。同じように資格を必要とする職種であっても、保育士は相対的に低賃金であることが分かる。さらに、保育士の時間あたり所定内賃金を、各都道府県の最低賃金に対する比でとらえてみると、東京・千葉・神奈川など保育士不足が顕著な都県であっても、保育士の時間あたり賃金は最低賃金の1.5倍程度に過ぎないことが分かる。保育士としての責任の重さや労働時間の長さを考えあわせれば、他の就業機会が豊富な都市部で保育士が不足するのは当然ともいえる。
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