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2014年10月23日 (木)

実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化に関する有識者会議

文部科学省に標記の長い名前の有識者会議が設置され、すでに10月7日に第1回が開かれていたようです。

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/061/gijiroku/1352719.htm

ここに提出されている冨山和彦さんの資料が大変刺激的で、事務局提出の歯に衣着せた表現をぶちかますような生々しい台詞が満ちています。

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/061/gijiroku/__icsFiles/afieldfile/2014/10/23/1352719_4.pdf

本番は6ページあたりからで、

職業訓練の高度化を専門学校、専修学校の看板の架け替えに矮小化すべきではない!

極一部のTop Tier校・学部以外はL型大学と位置づけ、職業訓練校化する議論も射程に!

大半の大学に、今後の雇用の圧倒的多数を占めるジョブ型雇用のおける職業訓練機能を果たさせることがこの議論の本丸

と、ある種の大学関係者が一番聞きたくなかったであろう本質を突いた言葉がこれでもかこれでもかと突っ込まれていきます。

冨山さんがいつも言ってるグローバル(G) の世界とローカル(L)の世界に、大学をこう分けるという話です。

Gの世界:極一部のTop Tier校学部に限定 グローバルで通用する極めて高度なプロフェッショナル人材の排出

Lの世界:その他の大学・学部「新たな高等教育機関」に吸収されるべき 生産性向上に資するスキル保持者の排出(職業訓練)

そして特にこれは、多くの大学人を逆上させるに十分な台詞ですな。

 教員の選定方法

 民間企業の「実務経験者」から選抜。

 民間企業との協働プログラムを中心化。

 社会に出てからの実践力を身に着けさせるため、現場力を基礎とした実践的な教育を行う。

 文系のアカデミックライン(Lの大学には、従来の文系学部はほとんど不要)の教授には、辞め

てもらうか、職業訓練教員としての訓練、再教育を受けてもらう

 理系のアカデミックラインでGの世界で通用する見込みのなくなった教授も同様

現時点ではまだ議事録は公開されていませんが、どんなやりとりがなされたのか、怖いもの見たさ半分で大変興味が惹かれます。

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コメント

でも、実際の企業では現状、ある程度の教育訓練を事前に必要とするL系人材は、一部の工場技術職、事務系では経理会計要員ぐらいです。
だから、失業者や就職浪人がいくら公的な職業訓練を受けても、ほとんど就職につながらない現状なわけですよね。
工業高校や商業高校卒とL系大卒に、差別化された企業ニーズは存在するとは思えませんが・・・。

学者は当然おもしろくないでしょうが
自分はこれは有りだと思いますね。
なぜならコンピュータの進歩でどんどんホワイトカラーの仕事が
減ってる中で果たして大学に税金を使って投資する必要が
そこまであるのかと疑ってるからです。
もちろん国が強制的に潰すみたいのは反対ですが自由に競争させて
潰れる所は保護しない方向で動いていいと思います。
文化大革命とか愚民をつくる為とかはあまりに極端で
ヒステリックな反応だと思いますね。

L系人材の多くは中小企業に就職しているのが現実ではないかと思いますけどね。hamachan 先生が常日頃主張しているとおり、中小企業の従業員というのは、実質、ジョブ型といって良いわけでして。中小企業の業務というのが、そもそも限られているから、必然的に一つの仕事をずっとやることになるし、異動するような部署もない、というわけです。

従って、

> 今後の雇用の圧倒的多数を占めるジョブ型

とありますが、日本も昔から雇用の圧倒的多数は事実上ジョブ型、ということになると思います。メンバーシップ型は大企業だけの話ですね。

疑問に思ったのは、いつから小学校→中学校→高校→大学→社会という流れになったのか。職業教育を行うなら「高校」でも良いじゃないかと。そもそも大学は「研究」が主たる目的の機関です。職業教育が不要とは言いませんが、大学の根本を変えるのはいささか無理があると思う。さらに、職種別によって求められる能力が違うので、そのような職業訓練をさせたいなら「専門学校」で済むんじゃないかと。大学でというのは説得力に欠ける。

>疑問に思ったのは、いつから小学校→中学校→高校→大学→社会という流れになったのか

戦後に高等教育が大衆化し始めてからのような。
団塊の世代あたりですかね?
各種専門学校も統合されて総合大学化したあたりが起源な気も

当時はホワイトカラーの事務職等も需要がありスクーリニングとして
高等教育というか受験が機能したんでしょうが少子化とコンピュータによるホワイトカラーの自動化と海外へのアウトソースっていう
時代なので遅かれ速かれ高等教育自体が衰退するのは必然ですね。
大学教授なんかは学問が大事と言って職業教育等を下に見たりしますが将来的に厳しいのは学問や教養を教えている大学だと思いますよ。
一部の大学は富裕層が社交やマナーを学ぶ場所として機能するかも
しれませんが極わずかでしょうし

> そもそも大学は「研究」が主たる目的の機関です。

歴史的にいえば、大学が研究機関としての性質をもつようになったのは 19 世紀以後の話です。もともとは、聖職者の養成機関だったわけですが、現在にいたるまで、「専門職」(Professionals) の養成機関という位置付けは変わらないと思いますよ。アメリカの大学のクラスでは For Academic & Professionals という形容詞がついたりしてますし。

それはともかく、大学が研究機関であるなら、研究予算だけ交付すればよく、運営交付金(私学の場合は助成金)は要らないよね、という話になると思いますね。運営交付金は「教育機関としての大学」に交付されるものですので。

で、研究予算というのは、東大はじめ「極一部のTop Tier校」が独占しているというのは衆知のこと。東大だけで 9 割近くとっているのではなかったかと。東大が特に優遇されているわけでなく、競争的資金配分の結果ですが。

つまり、「極一部のTop Tier校」だけを「大学」として残す、という結論になりますね。

皆様、私の浅はかなコメントに返信していただきありがとうございます。勉強になります。職業訓練を蔑ろにするわけではありませんが、「学問を学ぶ」という姿勢は社会でも通ずるものがあるはずです(調べる、根拠を探す、案をまとめる、分かりやすい文章で書く等々)。人事部OBさんの

>工業高校や商業高校卒とL系大卒に、差別化された企業ニーズは存在するとは思えませんが・・・。

という意見には賛成で、それなら高校で早いうちに職業訓練して就職してもらった方が、企業として入社後のキャリア教育を少しでも長くできるのではないかと思いました。

「排出」はしちゃあかんと思うわけです>本文数カ所

大学と専門学校はどこが違うか、昔ラジオを組み立てることの例で話がされて妙に納得しました。ラジオの製作のトレーニングを受けることは専門学校の主の役割、大学はラジオは音が聞こえてくるメカニズム、理論から学び、またラジオは人々にどのような福音をもたらすか、どのように使うか大学はそこを狙うと。
世の中は成熟社会になり、大学で教養を深めてものづくりに参加したり、サービス業に入ることは意味のあることです。大学で学ぶことの意味は十分に有ります。L大学が活躍できる社会になっていることを思うと、教養を深めた社会人かつ職業志向に強い学生を育成する意味はあると思います。

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