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2014年9月25日 (木)

欧州諸国の労働協約システム―労働条件決定と労使関係@『BLT』

201410『ビジネス・レーバー・トレンド』10月号は、「欧州諸国の労働協約システム―労働条件決定と労使関係」が特集です。

http://www.jil.go.jp/kokunai/blt/backnumber/2014/10/index.htm

巻頭コラム 労働条件決定システムの日欧比較の意義 石田 光男 同志社大学社会学部教授

いま、ヨーロッパ諸国の労働協約を分析する意味 濱口 桂一郎 主席統括研究員

ドイツにおける産業別労働協約システムの現在 山本 陽大 研究員

フランスにおける産業別労働協約システムの基本構造とその現状 細川 良 研究員

スウェーデンの労使関係―労働力取引の実態から 西村 純 研究員

山本、細川、西村各研究員によるそれぞれが執筆した報告書の要約版と、わたしの前書きみたいなのと、さらに巻頭コラムとして、西村さんの恩師でもある石田光男氏のエッセイが載っています。

これが絶品です。これが載るんなら、私がつまらん前書きを書く必要もなかった。

労働条件決定システムの日欧比較の意義 石田 光男 同志社大学社会学部教授

労働条件決定システムの比較研究の意義を書こうと思う。

日本に住んでいると賃金は企業で決定されるのが当たり前で、それ以外の決定があり得るのかなど考えもしない。あるいは、また、賃金は一人一人の働きぶりによって個人差が付くのは当たり前だと思いがちである。あるいは、大企業と中小企業では賃金の差があるのはやむを得ないことだと考えがちである。そんな我々にとってよくヨーロッパの賃金は産業別決定であると聞いても、あるいは、個人差がつかない賃金だとか、大企業も中小企業もさほど賃金の差がないと聞いても身にしみてその意味をよく考えることはない。よくわからないままに放置される。

私は若い頃、何の因果かイギリスの労働事情を勉強するはめになって、やむを得ず本や資料を我慢して読んだが、そこにはわからない言葉がちりばめられていた。・・・・・・・これを一つ一つ「ああ、何とわかりやすいことだったのか」と言えるためには、現地に行き、その実務に従事している人事の職員や労働組合役員や職場委員に具体的に説明してもらう必要があった。真理は細部に宿るという言葉通り、実務レベルまで降りてみないと、労働条件決定システムはわからないのである。

それがわかると、日本のシステムの見方が変わる。何故、日本は生産性交渉も所得政策も制限的作業慣行も無縁な国なのか。何故、職務柔軟性は当たり前の国なのか。そのことを説明できる私たちの言葉は用意されているのかを真剣に考えるようになる。日本だけ勉強していてもそういう必要に迫られることはまずない。・・・・・・・

集団的労使関係つながりでいうと、トピックスの欄に「 集団的労使関係/「過半数代表制」の適切な運用に向けた考え方を整理――連合」が載ってます。これは1か月経たなくても今から読めますので、目を通してください。

http://www.jil.go.jp/kokunai/blt/backnumber/2014/10/046-047.pdf

連合(古賀伸明会長)はこのほど、「『過半数代表制』の適切な運用に向けた制度整備等に関する連合の考え方」をまとめた。・・・

なお、三研究員のそれぞれの研究報告書はこちらから読めます。

http://www.jil.go.jp/institute/reports/2013/documents/0157-1.pdf(ドイツ編)

http://www.jil.go.jp/institute/reports/2013/documents/0157-2.pdf(フランス編)

http://www.jil.go.jp/institute/reports/2014/documents/0165.pdf(スウェーデン編)

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