都内某所で
本日、都内某所で、某学会の報告の打ち合わせ。
私自身、一般公衆向けには日本の労働問題をまっとうな方向に進めていくための参照枠組みとして、何かと言えばヨーロッパ「では」ってのを繰り出す「出羽の守」的な議論を敢えてしているし、それはそれで対世の中戦略的には必要不可欠だと思ってやっているわけだけれど、
とはいえ専門研究者が集まっているのを前に、そういう一般公衆向け用の「出羽の守」言説をしれっとやるのは、正直あんまり気持ちが良くない。ヨーロッパ社会自身がどれだけ矛盾に悩み苦しんでいるかという話を、微細な襞のレベルまでしなくては嘘になる、と思うわけだけれど、
さはさりながら、学会の共通論題を聞きに来る人々のヨーロッパの具体的な事象に対する知識水準は多分それほど高いわけでもないと思われるので、玄人向けの話ばかりやっちゃうと、かえって意図が通じない結果に終わりそうな気もしないではないこともこれあり、
なかなか難しいなあ、という思いを新たにした本日であったことよ。
« motoさんの拙著書評 | トップページ | 『中央評論』288号「大学教育と就職」 »
コメント