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2014年8月14日 (木)

家族制度の延長とも見做し得べき我国固有の雇傭関係

http://www.bengo4.com/topics/1910/(「労働組合は必要ない」 ワタミ社長の発言は「ブラック企業」の証拠というべきか?)

「ワタミには、企業理念の中に『社員は家族であり同志』という言葉がある。そういう人に対して、労使の関係は基本的に存在しないと思っている」――飲食グループを展開するワタミの桑原豊社長は「ワタミがブラックとは全然思っていない」と題した東洋経済オンラインのインタビュー記事でこう言い切った。・・・・・

「・・・社長が、社員を『家族』『同志』と思うことは自由ですが、これをもって、労働組合が必要ないとする論理は、飛躍も甚だしく、単なるごまかしにすぎません。

『労組は必要ない』と公言することは、それ自体が、労働者の団結権を侵害する『不当労働行為』となりうる発言です。桑原社長の今回の発言は、ワタミはブラック企業であるという評判を払しょくするどころか、逆に裏付けることになる発言であるように思われます」

佐々木弁護士は強く批判した。

いやまあ、そうなんですが、これはもう戦前から日本の経営者が言い続けてきていることでもあるんですな。

昭和4年(1929年)12月14日付け、濱口内閣労働組合法案に対する日本工業倶楽部意見書

我国に於ける労働組合は欧州に於て勃興したる社会主義の影響を受け発生したるもの多く、其の矯激なる者は勿論其の穏健なりと称する者と雖労資の両立すべからざるを高唱し階級闘争を以て新社会の建設を期するを目的とし資本経営労働三者の協調和偕に依りて産業の振興を図ることは敢て其の念とする所にあらず。此の故に労資相互の情誼を基礎とし家族制度の延長とも見做し得べき我国固有の雇傭関係に在る大多数の労働者は労働組合に属せずして労働組合の組合員は三十万人と称するも之を労働者総数五百万人に比するに僅に其の百聞の六に過ぎず。而して事業毎に技術の向上、相互救済、修養等の目的を兼ね工場委員制又は共済組合等を組織する者五十万人以上を算し此の外各種の修養団等に加入する者亦多く、是等は何れも労資間の信頼と理解とを昂め技術の向上と能率の増進とを助け労働者の幸福と利益とを齎しつつあると共に他方矯激なる思想の潜入を防止するに付多大の貢献をしつつあり。然るを若し是等各事業に自治的に発達したる団体の存在に顧慮することなく社会主義的思想の下に生じたる少数労働者の組合を対象とし漫然と之を保護する法律を制定する如きあらば、徒に労働者に階級闘争の意識を誘発し産業内に事端を繁からしむるのみならず大多数なる労働者が貴重なる試練を経て自治的に発達したる団体は根本より攪乱せられ我国固有の労資の関係は之が為破壊せらるるに至るべし。

その意味では極めて由緒正しいご意見と申せましょう。

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