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2014年7月19日 (土)

男女均等とWLBと日本型雇用

イケメン社会学者として有名な筒井淳也さんがしのどすに、「男女雇用機会均等法では「共働き」を実現できない」を書かれています。

http://synodos.jp/society/9733

・・・男女雇用機会均等法はその根本的な方向性からして「家庭と仕事の両立」を、ひいては真の意味での「共働き」社会を導くようなものではない。というのは、男女雇用機会均等法はほぼ一貫して、女性を従来の男性的な=「無限定的」な働き方に引き入れようとするものだからだ。・・・

・・・要するに、これまでの政策の方針は「女性を従来の男性的働き方に近づけましょう、ただし出産・育児期は配慮します」というものなのだが、これではおそらくほんとうの意味での「共働き」カップルは増えていかない。

今ほんとうに必要なのは、労働時間の短縮(上限規制)と可能な限り転勤のない働き方の推進である。男女雇用機会均等はその上ではじめて意味を持つ制度だ、ということを強調しておく必要があるだろう。

すでに耳タコなくらい言われていることでもありますが、私の名前も引用されたりしてるので、

正社員の「無限定性」とは、濱口桂一郎氏のいう「メンバーシップ型雇用」の特徴で、勤務時間、勤務地、職務内容について限定性がないという条件を引き換えに高い賃金を得るという点が、転勤のない準総合職や一般職、さらに職務内容がある程度限定されたパート労働などとは異なっている。夫が無限定的な働き方(残業あり、転勤あり)ができるのは、そのパートナーが働いていないか、あるいは限定的な働き方をしている場合である。無限定社員と無限定社員の共同生活は、極めて難しい。

確認的な意味で紹介したわけですが、そういえば、2年ほど前に、こんなことを書いていたことも思い出しました。

http://homepage3.nifty.com/hamachan/roukijunpo120825.html

「男女均等と職業家庭両立の両立」『労基旬報』2012年8月25日号

・・・ここには、日本の男女均等政策が欧米のような男女同一労働同一賃金政策を中心に置くのではなく、それまでの男女別人事管理を前提に男女間の「コースの平等」をめざしてきたことの一つの帰結がみられるように思われる。

 均等法以前の伝統的日本型システムにおいては、新規学卒から定年退職までの男性正社員と新規学卒から結婚退職までの女性正社員はまったく別のコースであった。そしてそれを前提として、男性正社員はすべてなにがしか管理職的性質をもって、しかしながら管理職的処遇は昇進後の将来像としておあずけにする形で、猛烈にばりばり働くことが期待されていた。彼らにはワーク・ライフ・バランスなどという言葉は世迷い言の一種であったろう。この点、入社時からエリートとノンエリートを明確に分け、後者は私生活と両立できる程度にゆったり働くことが当然である欧米の労働者とは出発点が違った。

 その日本で男女均等という言葉が、それまで女性向けコースしか与えられなかった女性に男性向けコースに挑戦する権利を与えるものとして受け取られたことは不思議ではない。しかしながらそれは、女性を男性並みに昇進させるという意味の男女均等が、ワーク・ライフ・バランスと矛盾するという皮肉な結論を導くものでもある。均等法成立以来四半世紀が経ったが、日本の女性労働政策はこの矛盾のはざまでなお進むべき道筋を見いだせていないように見える。

両立というのは二者についていう言葉ですが、ここで問題になっているのは、男女均等とワークライフバランスと日本型雇用の三者を同時に両立(正確には「三立」?)させることが論理的に難しいということなのでしょうか。3つのうちの2つを部分的に両立させることはそれぞれに可能ではあっても。

日本型雇用システムを堅持しつつ男女均等にしようとするとワークライフバランスは無理。日本型雇用の下でワークライフバランスを実現しようとしたら男女均等にはならない。男女均等でかつワークライフバランスを実現しようとすると・・・。

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