メンバーシップ型日本教師の栄光と憂鬱
既に旧聞ですが、わたくしが訪欧中の先週、
http://www.asahi.com/articles/ASG6T5S3KG6TUTIL04D.html(日本の先生、世界一多忙なのに指導には胸張れない)
経済協力開発機構(OECD)は25日、中学校教員の勤務環境などの国際調査結果を発表した。日本の教員は指導への自信が参加国・地域の中で最も低く、勤務時間は最も長かった。理解が遅い子に合わせた指導をする割合やICT(情報通信技術)を利用する割合は低い。多忙な中、指導に集中できずにいる教員のすがたが浮かび上がる。
・・・一方、1週間の勤務時間は53・9時間(平均38・3時間)で最長。内訳をみると、部活などの課外指導が7・7時間(同2・1時間)、一般事務が5・5時間(同2・9時間)と飛び抜けて長かった。授業は17・7時間で平均(19・3時間)を下回った。
という記事が出ていました。
もとのOECDのサイトには、
http://www.oecd.org/education/teachers-love-their-job-but-feel-undervalued-unsupported-and-unrecognised.htm(Teachers love their job but feel undervalued, unsupported and unrecognised, says OECD)
このページの下に「Compare your country - TALIS Teacher Survey」(あなたの国を比べてみよう)というコーナーがあって、一番右側のタブの「Time Use」で、日本を選択してみましょう。
日本の教師が、教師のジョブの中核であるはずの教える時間(teaching)がとても少ない方なのに、事務仕事(Administrative work)がとても多く、とりわけ課外活動(Extracurricular activities)が飛び抜けて多いことが視覚的によくわかります。
ついでに、先週訪問したフィンランドを選択して比べてみると、教える時間以外の全ての時間でフィンランドが最も少ない国の一つであることがわかります。
Administrative work
Extracurricular activities
ある意味で、教育というジョブに専念できないメンバーシップ型日本教師の栄光と憂鬱が見事に映し出されているといえないこともないですね。
« 規制なくして監督指導は可能か?@『労基旬報』 | トップページ | 本日のNHKクロ現 »
コメント