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2014年6月 9日 (月)

アマゾンレビューが続々

26184472_1さて気がつくと、amazonのカスタマーレビューで拙著『日本の雇用と中高年』に対する書評が続々とアップされていました。

http://www.amazon.co.jp/product-reviews/4480067736/ref=cm_cr_dp_see_all_btm?ie=UTF8&showViewpoints=1&sortBy=bySubmissionDateDescending

6月2日に「Tom」さんが「コンパクトな戦後日本労務管理史です」と評して頂き、

濱口桂一郎先生のご著書の最大の特徴は労働法制を行政の政策、経営側の労務管理施策、そして対する労働組合を中核とした労働者の闘いという政労使のせめぎ合いを歴史的なパースペクティブの中で冷静に展開されていることです。この論理展開の基本的スタンスは、既刊の『新しい労働社会』(岩波新書)、『日本の雇用と労働法』(日経文庫)さらに『若者と労働』(中公新書ラクレ)においても一貫しています。新書というスペースによくもこれだけ丁寧な歴史事実を詰め込んでおられるなといつも感嘆するとともに、立ち止まって自分の考え方を見つめ直す際にも非常に貴重な資料本にもなっています。もちろん、先生は専門学者を対象とした研究本もたくさん著わしておられますが、さしづめ既刊三新書と今回の新書を併せて、「濱口労働法新書四部作」とでも呼びたくなるものです。コンパクトな戦後日本労務管理史として価値ある書物です。巷の生きた労働法テキストとして若い方、中高年の方、大学で労働法を学んでいる方、さらに企業の人事・労務を担当されている方など、幅広い方々に自信をもってお薦めします。

6月7日には「koku」さんが「平易だが難解」とやや手厳しく評され、

中高年の雇用問題(解雇問題)について、コンパクトに解説しています。

雇用政策に関する日本と欧米との違いや、日本型雇用システムの変遷の歴史、解雇や配置転換、降格についての裁判例など、詳細な解説が多岐に渡って続きます。文体は平易で、専門的な用語も少ないのですが、趣旨を理解するには、腰を据えて読むことが必要です。

結局のところ、中高年の雇用問題は、最後の第五章に集約されるように思います。

従来の年功序列型賃金は、家族手当などと同様、子供の教育費などの増加をカバーし、標準家庭の生活スタイルにマッチしていた。
そのため、本来は社会福祉として国が整備すべき扶養手当は、不十分なままになってしまった。
ところが、不況が長引き、企業はコスト削減のため、年功序列型賃金や各種手当を止め、相対的に賃金の高い中高年を、リストラし始めた。
賃金が高いのは、社会福祉的な費用を企業が負担していたことが一因であるが、企業側は(世の中も)、「あなたの能力が賃金に見合っていない」という、個々人の問題として扱っている。
(副作用として、資格取得や勉強会が流行ります)

賃金制度をどう設計するかは、各企業の裁量ですが、扶養手当の拡充は、少子化対策とも関連して、国が考えるべき課題でしょう。

そして本日6月9日には「Okapia Johnstoni 」さんが「やっぱり面白いですね(・ω・)ノ」と褒めていただいてます。

濱口さんの著書は大好きで、新書なら全部読んでると思います。以前はブログも毎日チェックしていたのですが、最近はこの領域に食欲減退気味なところがあり足が遠退いています(・ω・)

で早速本書の感想(not 書評)なのですが、問題の核心をわかりやすく説明してくださっていて、お得感はばっちりですね。今回はさらっと流して読んでしまったのですが、後日きちんと再読しますよ絶対。

印象に残ったのはなんといっても「部長ならできます」の小咄かなあ。あと、森戸先生の定年論議。本多ジュンリョウ(?)先生の引用などですかね。OECD委員の若者雇用政策のトラウマ、とか。興味深いエピソード満載なので、これから読む人はお楽しみに(・∀・)

濱口さん大阪出身なのですね。なるほど。だからか、本のなかに笑えるポイントをちょこちょこ入れてくれてて眠気覚ましになりますね。リフレインの如く繰り返す某若者論者(人事コンサルタント?)への皮肉のことなのですが。もはや、完璧に芸風として確立されましたね(・ω・)ノ

私も最近食傷気味なのですが、この分野ホント色んな人が色んなコト言ってて百鬼夜行なのですよね。安心の濱口ブランドに星5つ進呈。若者も中高年も含め、色んな人に読んでもらいたい1冊(・∀・)ノ

「安心の濱口ブランド」と太鼓判をおしていただきました。

(追記)

ついでに、amazonレビューじゃないけどブログでの本書への書評も:

http://ameblo.jp/scholeascholou/entry-11873311802.html(看護学校受験情報サイト スコレー・アスコルーのブログ)

ブログタイトルで「あれ?」と思われたかもしれませんが、このエントリは「時事問題を考える上で、役立ちそうな書籍」です。

「小論文の勉強のため、社会問題のいろいろな論点を整理するのにちょうどよい本はありませんか?」という質問をいただきました。

という問いに対する答えの一冊が拙著ということのようです。

せっかくですので、ある問題について、対立する視点をまとめてくれている本を紹介します。

具体的な紹介は次のようです。

仕事の仕方を、仕事に人を割り振る「ジョブ型」と、人に仕事を割り振る「メンバーシップ型」とに分けた上で、日本の会社は、以前は年功序列・終身雇用の「メンバーシップ型」だったけど、時代と共にそれが崩れてきていることを問題とします。その上で、「ジョブ型」の働き方へ変えていこうという提案をしています。日本の働き方の歴史を追いかけるような展開となっており、ひとつの雇用システムを作り上げ、それがあるていど上手くいった状況がくずれたときに、システムを変えていくのがどれだけ大変なのか、感じさせてくれる本となっています。

もう一冊紹介されているのが大山典宏さんの『生活保護 VS 子どもの貧困』です。生活保護について実務の視線から見事に描き出した大山さんの名著と並べて評していただいたことにとても嬉しく感謝します。

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