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2014年6月20日 (金)

農水省の面接@1977

経営法曹会議より『経営法曹』181号をお送りいただきました.いつもありがとうございます。

今号は、倉重公太朗さんの判例研究など実務記事もいろいろありますが、読み物として面白かったのは八代徹也さんの巻頭言でした。

八代さんは1978年に早稲田を卒業して農林水産省に入り、翌年退官して司法修習生になっているのですね。農協批判で有名な山下一仁さん(EU代表部時代の私の同僚ですが)の1年下ということになります。

その農水省に入るときの面接の思い出を八代さんが綴っているのですが、ありきたりのやりとりの後、

・・・一人の面接官が「最近読んだ本で面白いものはありましたか」というようなことを質問した。とりたてて意図があった質問ではなく、ちょっと聞いてみたという程度だったと思う。ところが、当時の学生は面接の練習などしていなかったから、突然このような質問がなされて、私は格好をつけた、気の利いた本の名前も思い出せず、正直に「プラハの春、モスクワの冬」と答えた。この本はご承知の人も多い(といっても、最近の人はもう知らないかも知れない)が、岩波書店の『世界』に連載されていた「パリ通信」をもとにした本で、筆者は藤村信である。発刊から2年弱くらい経っていた。

私がそう答えたところ、それまで淡々と進んでいた面接が急に活気づき、「最近読んだ本で面白いものはありましたか」と質問した面接官以外の方も、いろいろ発言し始めた。「今の学生は『世界』なんか読んでいるのか」「藤村信がどういう人か知っているか」などという質問が出て、「藤村信がどういう人かよく知らない」と私が答えると、「藤村信というのはペンネームなんだ。中日新聞の熊田という記者が書いているんだ」などと教えてくれたのである。また「『プラハの春、モスクワの冬』はどこが面白かったか、どこに惹かれたか」「藤村信の他の本は読んだか」とも質問され、後者の質問には「西欧左翼のルネサンス」などと答えたように思う。さらに「東欧やソビエトの将来はどうなると思うか」「社会主義はどうなると思うか」などという質問までされたのである。私としても必死に答えたと思うが、どう答えたか今ではもう忘れてしまった。・・・

いろんな意味で物事を考えさせるエピソードです。

私は大学に入ったばかりの時期ですが、この手の本も読んでた記憶はあります。

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コメント

実に、実に感慨深いお話です。

投稿: 中本直子 | 2014年6月21日 (土) 22時51分

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「何が面接で有利になるかわからない」 そう思えることが多々あります。 私の経験としても、仕事とは全く関係ない趣味の話しが長々と続いたことがあります。 おそらくこれ、面接官も「定型文は飽きた。もう同じことの繰り返しは疲れた。」と、 こういった関係ない話しに持っていきたいのだと思います。 面白い一例 こちらの記事に、面白い面接の話しがありました。 >農水省の面接@1977 引用が難しいので抜粋して説明しますと、 ・「最近読んだ本で面白いものはありましたか」という質問があった。 ・素直に「プラハの春、モス... [続きを読む]

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