早くも新著にアマゾンレビュー
本日発売された『日本の雇用と中高年』(ちくま新書)ですが、さっそくアマゾンレビューがアップされました。
評者は「Social」さんです。http://www.amazon.co.jp/review/R1D1Q1P5ZU6NMJ/ref=cm_cr_dp_title?ie=UTF8&ASIN=4480067736&channel=detail-glance&nodeID=465392&store=books(表裏一体の中高年と若者に効く「ジョブ型」正社員という処方箋,)
政府の労働関係の会議や新聞等メディアによく登場する濱口桂一郎氏による、4作目の新書です。
今回も歴史的パースペクティブと国際比較を大切にしながら書かれた本書は、若者が問題となる欧州とは反対に日本では中高年がリストラ等で社会的問題になってきた理由を根源から解き明かしてくれます。そこでは中高年と若者のどちらが損か得かというのは意味のない議論だとよくわかります。当初ジョブ型を志向していた日本の労働市場政策が、時代の変遷や景気状況とともに、結果として内部労働市場にかなり傾斜していく様子、その中で生活を抱えながら生きていく中高年労働者の姿が浮かび上がってきます。そして、著者は不毛な世代間対立を超える処方箋として「ジョブ型」正社員を提示します。巷にはジョブ型への危惧も多くありますが、なぜジョブ型かを知るためにも必読の一冊です。また、政府の公式文書の紐解き方も一級品です。最後に少し触れられている「社会政策」の復権には、私も諸手を挙げて賛成します。まっとうな政策とは何なのかを読者一人ひとりに問いかけてくれる本書の読みやすさは、『日本の雇用と労働法』とhamachanブログの中間かなと個人的に思いました。
ありがとうございます。読みやすさが中くらいというのは、一般向けの新書としてはちょうどいいくらいではないかと思っています。
ちなみに、アマゾンでは現在「一時的に在庫切れ; 入荷時期は未定です。」という状態のようです。
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コメント
ブログでいつも勉強させていただいています。
濱口先生のおかげで、一律に「日本が厳しい」「いやいや米国のほうが厳しい」といったたぐいの議論のまどわされることも減り、いろいろなことをスッキリと考えられるようになりました。
そこで、さらに知識を深めるべく、濱口先生の新著もぜひ購入したいところなのですが、
長年の本道楽がたたり、紙書籍購入禁止令が出されておるものですから、
ぜひKindle版などもご検討いただければと思います。
投稿: Eisa | 2014年5月 7日 (水) 22時16分