『若者と労働』書評が2つ
ここにきて、昨年出した『若者と労働』(中公新書ラクレ)に本格的な書評が2つ出ました。
一つは去る17日に、「新刊JP」というサイトにアップされたもので、
http://www.sinkan.jp/news/index_4666.html(外国から日本の新卒採用が奇異の目で見られるワケ)
就活中の学生やフリーター、正社員であっても、労働問題に頭を悩ませる若者は多いのではないでしょうか。採用について、労働について、給料について、きちんと考えてみたことはありますか? 給料や就業時間の多寡といった目先の問題にとらわれていると、肝心のことが見えなくなってくることも。
自分たちが置かれている日本の状況について、原理原則から考えてみませんか?仕組みを理解してみると、「労働問題」の真の姿が見えてくるはずです。
というリードで、拙著『若者と労働』の内容を詳しく解説し、最後に、
本書を読むと、自分が労働の仕組みについていかに無知であったか思い知らされます。現在の雇用状況を作り出した歴史から、労働問題の現状、そして新しい雇用形態のあり方まで、細かな分析と詳しい解説で述べていきます。雇用問題に興味がある方は必読。入門書として最適な一冊です。
と評していただいています。
もう一つは、こちらは紙媒体ですが、日本労働弁護団が発行している『季刊 労働者の権利』最新号に、水口洋介さんが書いていただいたものですが、
http://homepage3.nifty.com/hamachan/20140519142022860.pdf
こちらは、特にジョブ型正社員という処方箋に対して疑問を呈しています。最後の一節では、
・・・日本の問題ある「無限定正社員」を転換するためには、いきなり「ジョブ型」を導入するのではなく、「メンバーシップ型」労働契約を、人間らしく働けるように労働時間短縮、同一労働同一賃金、雇用平等の原則で理解し、修正していく方向を目指すべきだと思います。
と批判をされています。ここは是非多くの読者の皆さんにも考えてほしいところです。
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